カテゴリー: 経営ノウハウ

  • 飲食店開業にコンセプトって必要?コンセプトの重要性と作り方

    飲食店開業にコンセプトって必要?コンセプトの重要性と作り方

    飲食店に限らず、お店やものには必ず「コンセプト」が存在します。
    これを明確にしておかないと、どんな店なのか、何を売りたい店なのかがお客様に伝わらず失敗に繋がってしまいます。
    自分の店のこだわりを十分に伝えるためにも、「コンセプト」を決めることは必ずすべきことです。
    そこで今回は、飲食店開業に向けてコンセプトをの作り方をお伝え致します。

    コンセプトの重要性

    まずはコンセプトの意味、作ることの重要性についてご説明していきます。

    コンセプトとは

    コンセプトとは、概念、基本的な考え方のことです。
    簡潔に言うと「どんな飲食店にするか」という意味です。お客様からすると「そのお店がどんな価値を提供してくれるのか」ということが入店のきっかけになります。この軸であるコンセプトがはっきり明確になっていないと、開業前も開業後も目的が定まらず、お客様に十分な価値を伝えられず、失敗に繋がってしまいます。

    お客様がどんなお店かすぐにイメージでき、分かりやすい言葉にすることが大切なポイントです。他店との明確な差別化ができているとなお良いでしょう。「お客様がお店に行きたくなる理由」を考え決定し、それから価格帯、料理のジャンル、店内の雰囲気、場所などの方向性を決めていくとスムーズに進みます。

    7W2Hに沿ってコンセプトを決める

    「コンセプトの意味はなんとなく理解できたよ。でも実際にどうやって考えたらいいの?」と悩まれるかたも多いと思います。
    そこでとっておきの考え方を紹介させていただきます。それが「7W2H」に沿った考え方です。

    7W2Hとは

    ビジネスでよく用いられる「7W2H」とは、「Why」「When」「Where」「Who」「Whom」「What」「Which」「How」「Howmuch」のことです。お店の目標を細分化して考える思考法です。
    これをおさえることにより、戦略やアイディアの幅が広がり、新しい発想にも繋がります。

    What(なにを)

    提供したいと考えている、メニュー・サービスの特徴です。

    サービス・・・面白み、サービス向上の仕組み、他店との差別化
    メニュー・・・味勝負か価格勝負か、こだわる点はどこか

    このお店でお客様が得られること、喜ばれることを考え出しましょう。

    Which(どれを)

    お店が自信をもっておすすめする看板メニューを明確にしましょう。
    ウリにするメニューを作ることでリピーターと新規客を増やせます。

    注意点
    ・お店自体のコンセプトと合致するようにする
    ・分かりやすいネーミングにする

    Whom(誰に)

    ターゲットの設定をしましょう。

    メインターゲット・・・ファミリー、主婦、サラリーマン、OL、学生向けなど
    サブターゲット・・・次に取り込みたい客層

    例:メイン→学生、サブ→20~30代食欲旺盛なサラリーマン
    例:メイン→20~40代OL、サブ→ファミリー

    時間帯や曜日、立地による客層の違い、顧客行動の違いを考慮しましょう。
    ターゲットに合わせた味、量、見た目、サービス、内装外装などの店舗作りをする必要があります。

    Whehe(どこで)

    出店する店舗のエリア、立地の調査と決定をします。

    ・立地条件
    ・沿線、最寄駅からの距離、最寄り駅の乗客数
    ・看板・建物などの視認性
    ・座席数
    ・店舗の間口
    ・ターゲットによる営業時間、定休日の設定

    場所選びにはターゲットを踏まえて決定します。
    例えばターゲットが学生なら通学沿い、サラリーマンなら駅前やオフィス街などです。
    競合店がやっていないポイントを狙ってみるのもいいかもしれません。

    Why(なぜ)

    開業理由、創業目的、目標を明確にすると共に、お客様の来店動機も考えましょう。
    必ず曖昧にせずに、強い意志を持つことが大切です。

    経営者
    ・なぜ開業するのか
    ・なぜそのメニューを打ち出すのか

    お客様
    ・なぜ来店するのか(仕事帰り、料理のおいしさ、雰囲気、安さなど)

    Who(誰が)

    必要な従業員数、スタッフはプロかアルバイトかなど誰が開業に関わるのかを考えます。

    ・個人店かFCかVCか
    ・調理スタッフがプロの料理人かアルバイトか
    ・社員かアルバイトか
    ・何人での雇用するのか

    When(いつ)

    開業時期と営業時間を決めましょう。
    開業までにかける時間、いつ開業するのか、タイミングを見誤らないようにしましょう。
    開業スケジュールを組むことでいつまでに何をやらなければならないのかが分かります。資金集めや物件探しなどスムーズに行えるようにしましょう。
    また、ターゲットによって営業時間・定休日の設定も行いましょう。

    How(どうやって)

    一から開業するとなると、まずお客様にその店の知名度を広めなければなりません。接客、サービス、集客、販売促進、提供方法の手段を考えましょう。

    集客方法:HP、SNS、ポイントカード、フリーペーパーなど
    販促方法:期間限定商品、タイムセール、クーポンなど
    提供方法:セルフサービス、テイクアウト可など

    How much(いくらで)

    開業にかかる資金や設定する客単価を決定しましょう。このとき想定する回転数も一緒に考えましょう。

    開業資金
    例:ラーメン屋開業資金1000万(物件取得費、内外装工事費、厨房・備品代、運転資金など)

    客単価
    例:ラーメン屋
    ランチ800円×10席×8回転=6.4万円
    ディナー1000円×10席×6回転=6万円
    売上12.4万円

    コンセプトシートの作り方

    上記の「7W2H」を決めるのに使えるのがコンセプトシートです。
    ダウンロードもできるので是非活用してみてください。

    コンセプトシート例

    例を元にコンセプトシートを作成してみましょう。
    ここでの注意点はメインコンセプトと周りの8つのコンセプトが矛盾していないか見直すことです。ご自身が考える理想のコンセプトになっているか確認しましょう。

    コンセプトシートのダウンロードはこちら

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    まとめ

    いかがでしたでしょうか。
    飲食店を開業するにあたり、コンセプトを明確にすることはもっとも重要なことの1つです。
    お店の魅力がお客様にはっきりと伝わることは、その分長く愛されるお店になるということです。
    お店のファンを増やし長く愛される飲食店づくりを目指していきましょう。

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  • 飲食店開業で内装・外装を進める上で抑えておきたいポイントとは?

    飲食店開業で内装・外装を進める上で抑えておきたいポイントとは?

    飲食店開業で内装・外装を進める上で抑えておきたいポイントとは?

    お客様を迎え入れるお店の外観、食事をする雰囲気や、居心地の良さなど開業時に設定した内装・外装で、来店する客数が左右されることがあります。

    ここでは、内装・外装を決めていく上でのコンセプトの作り方や、施工をしていく業者選びから費用感、スケジュールなどの内装・外装に関するポイントを解説していきます。

    選び方でお店の雰囲気が左右される!?開業時の施工業者の選び方

    「どうやって施工業者を選べばいいのか?」「住宅などを手がけている業者でもいいのか?」など初めての飲食店で内装・外装の施工業者の選び方をここでは紹介していきます。

    内装・外装工事会社の種類

    内装・外装の会社には、デザインを行う「デザイン・設計会社」、施工のみを行う「施工会社」、デザインと施工両方行う「設計・施工会社」の3種類あり、この3種類それぞれメリット・デメリットがあります。

    1.デザイン・設計会社

    デザイン・設計会社はお店の設計やデザインを手がけ、施工は別会社に依頼します。

    メリットとしては、デザインのプロであるため、デザインのクオリティが高いという点です。また、デザインと施工が別になるため、数社から見積をとって価格の比較をすることができます。デザインと設計、施工で分担がはっきりするため、きちんとした工事管理が期待できます。

    逆にデメリットとしては、デザイン・設計と施工で分担するため、その分業者選びに時間がかかる点です。また、やり取りする業者もその分増えるため、やり取りの手間も発生します。

    デザインにこだわりたい、スケジューリングにある程度余裕がある場合はこちらがおすすめです。

    2.施工会社

    施工会社は基本的に自社内でデザイン設計は行わず、職人さんを管理する会社です。

    メリットとしては、施工を直接職人さんに依頼するため、費用を抑えることができます。また、居抜きで内装をそのまま使う場合は、早いスピードで、オープン費用を抑えることが可能です。

    逆にデメリットとしては、デザイン設計も受注している施工会社は、デザインを外注する場合も多く、その手間が発生するうえ、自分で外注先は決められないため、じぶん好みのデザインにならない場合があります。

    3.設計・施工会社

    設計・施工会社は店舗のデザイン・設計だけでなく、施工も自社で行うことができます。

    メリットとしては、窓口が一つの為、設計から工事がおわるまでの打合せがスムーズで、工事期間を短縮することが可能です。デメリットとしては、先に記述した1や2に比べ、トータルの工事費が高くなる可能性があります。

    メンテナンス時の連絡を簡単にしたい、開店までの時間を短縮したい場合はこちらがおすすめです。

    4.注意点

    施工業者を選ぶ際には、必ず飲食店の設計・施工の経験が豊富なところを選ぶようにしてください。
    飲食店の内装は、専門的な知識が必要になるため、知識が経験の浅い業者を選ぶとトラブルの発生原因につながります。

    また、見積もり後、工事中に追加工事が必要になる場合は、必ず相談してもらうこと、料金提示することをあらかじめ伝えておきましょう。

    工事する店舗の状態と費用を理解しよう!!

    内装・外装工事をおこなう際に店舗の状態によって工事の費用が変わってきます。

    ここでは、その店舗の状態の種類と、施工にかかる相場などを紹介します。

    スケルトンの物件の場合

    15坪程のスケルトン物件の場合、1坪当たりおよそ30~50万というのが相場とされています。

    飲食店は、これに厨房設備がかかるため、坪45~60万が一応の目安になります。坪単価は一律ではなく、規模が大きくなるほど単価は低額になる場合があります。

    居抜きの物件の場合

    居抜き物件は、電気、ガスなどの設備工事が不要なため、大幅に費用を削減することができます。

    しかし、物件によっては業種によって電気熱量が足りない、ガス火力が弱すぎるなどの不具合から、追加工事が必要な場合があります。

    内装工事の場合

    内装工事は、改装工事費と設計・設計監理費がかかります。
    改装工事は一坪当たり平均で20~50万、設計費・設計監理費は工事費の5~15%程かかります。

    1.デザイン設計

    30~70万程。デザイン設計は、デザイン設計専門の業者に依頼する場合と施工会社が一緒に行う場合とあります。

    2.設計監理

    25~50万程。

    3.内装工事

    50~150万程。デザイン設計の業者と違う業者の場合、設計と一致しているかをこまめに確認することをおすすめします。

    4.厨房工事

    30~300万程。業態によって設備が大幅に変わるので、工事費用にも幅があります。

    外装工事の場合

    外装工事は、外壁の塗装・張り替え、正面のデザインや看板工事などがあります。お店の広さやデザインによって差はありますが、外装工事の相場としては、約100~200万と言われています。

    店舗の外観は大事な集客ツールの一つであるため、集客の見込める看板、正面デザインを考えることが大切です。

    造作譲渡費用

    造作譲渡費用とは、以前に飲食店や、店舗として運営していた業種のままの造作や、備品が付帯する店舗物件には、保証金や礼金のほかに内部の造作・備品への譲渡料が伴う場合があります。

    減価償却

    減価償却は、固定資産の購入費用を使用可能期間にわたって、分割して費用計上する会計処理です。

    設備や機械装置、器具、備品といった年月の経過とともに価値が減少する資産のことになります。減価償却資産は、使用可能期間にわたって分割して購入費用を計上する必要があります。基本的には一度に経費として計上することはできません。

    施工前のスケジュールが重要!?外装・内装のスケジュールとその内訳

    内装工事にかかる期間は、着工から2・3週間~2ヶ月ほどと一般的には言われていますが、物件の規模、状態によってより多くの日にち、時間を必要とすることもあります。中には、夜間にしか工事ができない物件の場合もあるため、事前に内装・外装の施工業者との調査が必要になります。

    1.内装業者との打ち合わせ

    まずは自分の作り¥たい店舗のコンセプトの提示です。
    お店の場所、設備器具の状態、想定する回転数、客席、メニュー、店内の雰囲気などのコンセプトを細かく、はっきり伝えます。
    上記を伝える際は、写真や画像なども提示し、より相手にイメージが分かりやすいようにしましょう。また、融資などを受ける場合、その旨を伝え、予算を融資先に提示します。

    2.パース(完成予想図)や見積書を提示してもらう

    内外装のコンセプトに応じ、パース(建物の外観、店内を立体的に描いたイメージ図)やお店のレイアウトの制作してもらいます。
    物件の内見時に、内外装業者の同行の元、現地調査をし概算の見積りを出してもらいます。
    概算の見積りは1社だけではなく数社からとり、金額、工事内容を比較します。
    ※後のトラブルを避けるため、あらかじめ見積りを検討する際には、追加の工事がないことを確認しておきましょう。

    3.業者を決定

    十分に検討後、施工会社を決定したら、工事請負契約書などを締結します。
    契約時に費用の半分支払い、残りは竣工(完成)後に支払うのが一般的です。

    4.着工

    契約が締結したら、デザイナー、施工担当者、依頼主で打合せを行い着工に移ります。
    着工前に、消防署、保健所に前もって相談しておきましょう。
    工事を始める7日前までには「防火対象物工事等計画届出書」を管轄の消防署に提出が必要です。

    5.完成・引き渡し

    工事引き渡し前に、消防と保健所の検査があり、検査合格後引き渡しとなります。
    工事完成後、施工会社立会いのもと点検を行います。
    汚れや傷の有無、壁のクロス浮きや、塗装の剝がれなどチェックし、必要であればその場で修繕してもらいます。その後引き渡し、開業前に残りの費用支払いとなります。

    保健所・消防署の検査
    保健所の検査は、場所、業態によりチェック項目が異なります。
    消防署の検査は、消火・警報・避難設備、消防活動用設備が中心になります。
    こちらの手続きは、施工会社に代行してもらうことができます。

    自分が納得する店舗デザインにするための下準備とその方法

    1.開業店舗のコンセプト

    デザイン会社との打ち合わせでは、コンセプトを細かく設定し、しっかり伝えましょう。

    2.参考資料を集める

    完成イメージ時に近い店舗の写真や図面を見える形で用意しましょう。目に見える形で伝えることにより、イメージ相違のトラブルを避けることができます。

    お問い合わせ

    飲食店内装工事のお問合せはこちら

  • 飲食店開業における資金調達方法とは?種類と注意点について

    飲食店開業における資金調達方法とは?種類と注意点について

    飲食店をオープンしたいとなった時、開業資金が必要となります。実際に資金はいくら用意すれば安心してオープンすることが可能なのか?例で挙げると、ラーメン屋開業に必要な資金は最低1000万円と言われております。
    しかし、居抜き物件で厨房機器を買い揃える必要がないケースや、中古で揃えることにより資金の抑えることも可能です。重要なのは、必要な資金を残すことです。そのためには開業資金をなるべく抑えるようにしましょう。また運転資金があることにより、お店を継続させ、打開策を打つことが可能となります。
    本記事では、資金調達方法の種類や融資制度、注意点についてご紹介していきます。

    資金調達の方法

    飲食店開業に向けて必要な金額が明確になったら事前準備をすすめていきます。融資を検討しているのであれば、申込みから決定までに平均1ヵ月はかかります。そのため、申請書類を揃えることも考えて、資金が必要となる3ヵ月前には申請準備を進めていきましょう。

    親族・知人

    ■メリット
    利用されるケースで多いのが親族から借りる資金調達方法です。この場合、親族や知人から借りることで、金融機関と比べて融通が利き、信用されていることで返済日など利息が高額にならないケースがあります。

    ■デメリット
    返済が遅れたり、払えなくなってしまった場合は、信用問題に発展して関係性に影響を与える可能性があるため注意が必要です。
    ※親族だからといって、借りている場合は近い間柄であっても必ず借用書を交わしましょう。

    民間の金融機関

    借入れ時には審査があります。きちんと計画された事業計画書や、自己資本がある程度なければ審査が通過しないことも考えられます。民間の金融機関からの融資については、他に事業をおこない新しく飲食店を開業する場合の資金調達手段として考えるのがいいでしょう。事業実績が過去にない場合、与信の確認が困難のため、融資受給の可能性は低くなります。法人や個人事業主で事業実績がある場合、新規で開業する場合と比較して融資が受給しやすくなります。

    公的機関

    融資を公的機関で受ける際には、主に日本政策金融公庫や地方自治体があります。

    日本政策金融公庫

    日本政策金融公庫での融資は、政府が政策的に支援を行っております。そのため、過去の経営実績について、一般的な融資と違い問われる必要がありません。また創業時は融資が受給しやすく、一定の金額までは無担保や無保証も可能です。融資実行まで約1か月と早い期間で対応し、メリットとしては事業に必要な許認可を受ける前に融資を受けることができます。

    制度融資

    各地方自治体(都道府県、市区町村)や民間金融機関が連携して実施する融資制度です。制度融資は、実施する地方自治体によって審査基準、申込方法などが異なります。詳細につきましては、各自治体に確認してください。制度融資のメリットは、金利が1%~3%程度と低く、民間の金融機関と比較して審査ハードルが低いことが挙げられます。
    国が積極的に起業を促進していることで、創業融資では通りにくい分野にも融資が通る可能性もあります。創業融資と比較して制度融資は手続きに長期間かかるというデメリットがあります。制度融資の場合、融資の申込後、実行するまでに約3か月前後の期間がかかります。

    融資

    融資する金額について、初期投資がどれくらい必要なのか検討していきます。

    融資金額

    飲食店開業にあたって、本当に融資が必要なのか考えていきます。融資は必ず受けるといった必要はなく、融資を受けることで返済を着実に進める必要があり、経営方針が制約されてしまいます。利息の支払いが収益の一部に流れてしまうため、融資額は少しでも抑えていきましょう。

    融資に関する注意点

    「見せ金」をしない

    開業時だけ資金を多く見せる行為のことを「見せ金」といいます。過去に見せ金で融資を通してしまい、貸したお金が返ってこないというケースもありました。近年は融資担当者が厳しく目を通すようになり、「見せ金」が発覚してしまった際には融資を受けづらくなります。

    借入金の返済を遅らせない

    金融機関などから最初の事業時に、借入金があるにも関わらず期日通りに返済できない事態が起きてしまうと信頼を失ってしまい、次の借り入れができなくなってしまいます。返済期日は今後のことも考えて絶対に忘れずに支払うようにしましょう。

    補助金・助成金

    資金調達の選択肢の1つとして、助成金や補助金の活用があります。国や地方自治体が運営しており、事業支援・創業支援などをサポートするために支給されるものであり、原則的に返済は不要です。これらの制度は飲食店向けのものが多く人気も高いです。飲食店開業をする上で活用できそうな助成金・補助金は、大きく分けると「経済産業省系の補助金」「自治体独自の助成金や補助金」「厚生労働省系の助成金」「その他の助成金や補助金」があります。助成金はある一定の要件を満たしていれば、原則として誰でも受給が可能です。あらかじめ金額が決められているケースが多く、助成金の申請後、利用条件に適していれば、後から支払われます。一般的に約半年~1年半ほどで支給されます。助成金の種類によっては、支払われる時期が異なるため確認が必要です。中でもよく使われている助成金には、「キャリアアップ助成金」や「トライアル雇用奨励金」「特定求職者雇用開発助成金」があります。

    助成金・補助金の注意点

    助成金も補助金も、融資とは異なり、どちらもお金は最後に支払われます。創業する前・雇用する前には受け取ることができません。また、申請期限が過ぎてしまった場合、後からの申請ができませんので注意が必要です。

    まとめ

    いかかでしょうか?開業の際に一番重要なのは、総予算をしっかり把握しておくことです。準備した金額と比較して、不安な方もいるかと思います。ですが、今回解説した方法を利用することで、ほとんどの方が開業資金を調達することができます。
    多くの方がこれらの制度を利用して自分のお店をオープンしております。どの制度を利用し、どれくらい資金調達できるのかを知ることで、多少の資金不足もそれほど不安になることもありません。
    ぜひ、この記事を参考に開業準備に取り組んでいただければと思います。

    資金調達について

  • ラーメン屋開業の機器・什器・備品の選びかた ラーメン丼と箸、レンゲ編

    ラーメン屋開業の機器・什器・備品の選びかた ラーメン丼と箸、レンゲ編

    もはや日本の国民食となったラーメン、全国チェーンのお店や各地の特色のあるお店など多種多様です。また食器一つをとっても種類が多く選ぶのも一苦労です。

    ここではラーメン丼や箸、レンゲに系統だてて整理分類して お客様の提供されるラーメンに合う食器探しのお手伝いをさせていただきます。

    ラーメン丼の選び方

    ラーメン屋の顔となるラーメン丼。一口にラーメン丼といっても形状、大きさ、色や柄なども様々です。

    ラーメン丼のかたちと大きさ

    丼のかたちは高台丼、切立丼の2種類が主流でこちらを中心に説明をしていきます。
    ラーメン丼に使われる丼のサイズは ほとんど6.3から7.0というサイズです。
    単位は寸(すん)です。(1寸は約3.0㎝)

    例えば6.8寸と言っても作られる工場によってサイズはバラバラでざっとカタログを調べただけでも直径は20.3㎝~21.5cmと大きく開きがあります。直径なので1㎝違うだけでも容量は数百㏄違います。
    購入するときは大きさをcmでしっかりチェックすることをおすすめします。
    サンプルを購入しラーメンを入れてみて確認するに越したことはありません。

    高台丼・反高台丼(こうだいどん・そりこうだいどん)

    最もポピュラーでよく目にするラーメン丼がこちらの形状です。
    高台(うつわの足の部分)に高さがあり、胴が少し丸みを帯びたシェイプ、口元が少し反った形が特徴です。スープがたくさん入りますので、満足感のある量が提供できる丼です。

    特に人気があるのは「6.8寸反高台丼」です。商品の呼び方によっては7.0寸と表記される場合もあります。
    ラーメンのランキングサイトなどでを確認すると普通のラーメン(汁麺)を提供されてるところの約半数以上のお店がこの形状の丼を使われています。

    渕に余裕があるので名入れで店名をアピールする際に使いやすい大きさとなっています。
    また渕に広がりがあるのでチャーシューの花びら盛りなども見栄えがします。
    容量が大きい分(満水で1,250~1,400ccくらい)麺やスープが少ないと貧相になりがちです。

    6.8寸反高台丼断面

    切立丼(きったちどん)

    器の側面が「切り立っている」形をした丼です。高さが低めなので片手で持ちやすく、重ねて収納しやすい、使いやすいどんぶりです。 収納性がいいため屋台などでも人気です。

    代表的なのは6.3寸の切立丼です。こちらはラーメン丼の中でも一番小さいサイズで博多ラーメンなど替玉を提供するラーメン店はこの丼が人気です。容量は900㏄前後とかなり小さくなっています。
    (前出の6.8寸反高台丼は1,300㏄前後)
    スープがフチまで入る場合が多いので受皿を併用されるお店が多いです。

    6.3寸切立丼断面

    玉丼・玉渕丼(たまどん・たまぶちどん)

    丸みを帯びた形状で、口元の部分が太く丸くなっています。口元が欠けにくいように工夫されており、この部分を「玉渕(たまぶち)」と言います。具の多いラーメンなどに使われています。
    北海道のラーメン店でよく目にします。あと具材が多いチャンポンなどもこの丼が好まれます。

    7.0寸玉丼断面

    多用丼(たようどん)

    ラーメン、うどん、蕎麦、カツ丼、などあらゆる丼メニューに使う事が出来る「多用な」丼です。特に特徴が無いかたちですが、中華よりも和風の絵柄をつけたものが多く見られます。
    小さなサイズのものは、つけ麺用のタレ鉢や、小丼に使われます。

    変形丼

    多角形のものや、楕円形、深口、ラッパ型のものなど様々な形状の器があります。あまりラーメン丼としては使われることのなかった形の器を使うと、インパクトは大きく、記憶に残りやすいでしょう。ラッパ型のものはスープが少なくて済む利点もあります。

    ラーメン丼の色や図柄は?

    提供されるスープの色と丼の色の相性は非常に大切です。
    丼とスープが同じ色になってしまうと見栄えもよくありません。
    また伝統的な柄入りの丼はオーソドックスではありますが落ち着きを感じさせ雰囲気があります。

    スープの色と丼の色の関係

    こちらでは丼の色とスープの組合せを見ていきましょう。

    白系や青磁の丼は古くからありスープを選びません。「しょうゆ」、「みそ」、「塩」、「とんこつ」など何でも相性がが良くスープの色も引き立てます。
    白い丼にしょうゆベースのスープなどは「ザ・ラーメン」と言う趣があります。

    黒系の丼は「みそ」、「塩」、「とんこつ」など相性がいいです。引き締まった印象がありより白いスープが際立ちます。

    赤系の丼は「みそ」、「塩」、「とんこつ」など相性がいいです。スープが熱々な印象があり写真も映えます。

    伝統のある図柄

    ラーメン丼の図柄の主流は、「龍」「鳳凰」「雷文(らいもん)」「双喜文(そうきもん)」があります。

    『龍』の柄
    龍は強力で縁起の良い力を象徴しています。貴人の力、強さ、そして幸運の象徴でもあります。中国の皇帝にとっても竜は常に権力と強さの象徴でした。


    『鳳凰』の柄
    中国で、聖徳をそなえた天子の兆しとして現れるとされた、孔雀(くじゃく)に似た想像上の瑞鳥(ずいちょう)。雄を「鳳(ほう)」、雌を「凰(おう)」と言う。

    雷文』の柄
    中国において自然界の驚異の象徴としての雷をモチーフにしており、魔除けの効果があるといわれてます。

    双喜文』の
    文字通り「喜ぶ」という漢字を二つ並べた文様で、おめでたさを表します。

    名入れの丼

    SNSの影響もあり名入れをするラーメン屋は増えています。昔の名入れといえば完全に出前用でしたが大手チェーンがオリジナル丼を作ったのを皮切りに増えてきました。

    小ロットからの名入れが比較的安価になったことや名入れ丼作成時のデータのやり取りが簡単になったのも手伝って小規模のラーメン屋でも名入れ丼を導入される方が増えています。
    名入れ丼には店主の並々ならぬ想いがつまっていおり、さらにおいしく感じます。

    名入れ丼に関してくわしくはテンポスドットコムのサイトをご覧ください。

    名入れはこちら

    ラーメンの受け皿は必要?

    最近はラーメン丼に受け皿をつけ提供するお店も増えてきました。以前は小さめの丼に並々とスープを入れ溢れた汁を受ける役目だったのが、昨今はそれに加えデザイン的な要素、またレンゲを置く用途として使われてもいます。

    メラミン
    一番多いのがこのメラミン受け皿です。軽量で取り扱いも楽です。

    ラーメン丼受け皿 耐熱受け皿黒

    陶器
    もともとは洋食器のスープ皿を使用したのがはじまりです。「8インチスープ皿」「9インチスープ皿」と呼ばれる商品で陶器製なので色がはっきりとしており見栄えがします。取り扱いには注意が必要です。

    TB 白 リムスープ皿 9吋

    ステンレス
    ステンレス製は薄く重ねても場所をとりません。ラーメン丼の底を受ける窪みがないものがほとんどで運ぶときの安定感にかけます。

    18-0 ラーメンどんぶり受け皿

    ラーメン屋の箸

    ラーメンを食べるのに箸は必須アイテムとなります。何気なく手に取ってラーメンを食べていますが、箸の役目は
    非常に重要です。

    エコ箸か割箸か?

    ここ十数年の間に割箸のシェアが下がりエコ箸のシェアが上がってきました。
    最初は食べにくく感じたエコ箸も改良が加えられ(食べる側が慣れてきたのもありますが)食べづらいと感じにくくなってきました。

    エコ箸の種類や長さは?

    樹脂の原料はPBTとSPSがあります。SPSのほうが耐熱温度が高く長持ちします。その分高価です。

    長さは18cm~23cmくらいまでありますが、収納に問題無ければ21㎝以上のものをおすすめします。それより小さいと手の大きいかたなどは特に持ちにくいと感じてしまいます。

    先端の形状で気になるのは滑らない工夫です。麺用に作られたトルネード箸などもありますが、よく使われているのは先端が四角い四角箸です。(さらに持ちやすいように持ち手を六角に仕上げたものもあります)
    同じ四角箸でもエッジが立ったものを選びましょう。麺の掬い上げ(リフト)しやすさが全然違います。

    ラーメンに向いている割箸は?

    ラーメン用として考えるなら注意するのは先端の形状だけです。丸いと滑りやすいため外して考えましょう。箸袋にいれて提供するのはごくわずかな高級店のみです。箸立てか箸箱にいれておきましょう。

    ラーメン屋のレンゲ

    レンゲはほとんどのラーメン屋でつかわれています。昔はレンゲはほとんど使われていませんでした。丼が大きくなったのと女性客が増えたことなども理由にあるようです。

    レンゲの形状

    引っ掛けレンゲ
    持ち手の上部に突起があり、ラーメン丼の渕に引っ掛かるため、レンゲがスープに滑り落ちるのを防ぎま す。

    アゴ付レンゲ
    レンゲに切り込みが入っており、ラーメンの淵に掛けて置くことができます。

    アゴ付レンゲ

    レンゲの材質

    プラスチック・メラミン
    お手頃価格なうえ、軽くて丈夫です。破損の心配がないため、多くのラーメン屋ではメラミン製が使われています。

    陶器
    重さがあり高級感がある。幅広い料理に使えます。

    木製
    温かみがあり、軽くて手になじみます。

    ステンレス
    耐久性抜群。割れにくく色うつりしないので濃い料理にもおすすめです。

    ラーメン丼との相性

    丼の大きさ、形状とレンゲには相性があります。
    代表的な6.8寸高台丼、6.3寸切立丼の2種類とレンゲの相性の画像は以下の通りです。

    6.8寸高台丼との相性は?
    以下の画像は6.8寸高台丼に3種類のレンゲを掛けた断面図となります。
    丼のサイズを考えると最低170㎜くらいは必要なのがお分かりいただけると思います。

    6.3寸切立丼との相性は?
    以下の画像は6.3寸切立丼に3種類のレンゲを掛けた断面図となります。
    こちらは逆に160㎜くらいのベストと思われます。3枚目の画像は明らかに大きすぎです。

    C-77レンゲ 160㎜
    C-74レンゲ 159mm 

    まとめ

    メニューの数が少ないラーメン屋だからこそひとつひとつのアイテムが重要な役割を担います。是非他の繁盛店などで使われてる食器類を調べて導入のヒントにしてください。

    【YASUがゆく】ラーメンレンゲが好き過ぎ、マイレンゲを持ってラーメン店に行ってみた

  • カフェを開業し経営するために必要となる 資格や申請は?

    カフェを開業し経営するために必要となる 資格や申請は?

    資格、申請というとほとんどのかたが苦手意識をもたれるのではないでしょうか?でも大丈夫です。この記事では これからカフェを開業し経営しようと計画中のみなさんのために一つ一つの資格の注意点や申請方法丁寧にお届けしていきます。

    まずは必ず抑えておかなくてはならない資格と申請です。必要となる資格は『食品衛生責任者』で必要な申請は『飲食店営業許可申請』です。

    カフェ開業で必ず必要となる資格や申請は?

    現在、調理師免許や栄養士免許をお持ちのかたは、新たに取得する必要はありません。また、飲食店の開業のためには、調理師免許は必須ではありません。

    『食品衛生責任者』は必須

    カフェに限らず飲食店を開業し経営するなら必ず取っておかなくてはならない資格です。逆を言えば最低限「食品衛生責任者」の資格があればカフェのオープンは可能となります。

    「食品衛生責任者」の責務は、食中毒や食品衛生法違反を起こさないよう管理運営をすることです。各都道府県の食品衛生協会が開催している、公衆衛生学、衛生法規、食品衛生学など6時間ほどの短時間の講習を受講することで取得できます。

    受講料は受けられる都道府県によって異なりますが、おおむね1万円前後です。養成講習会の受講後は、受講修了証として「食品衛生責任者手帳」が配布されます。食品衛生責任者の資格は日本全国共通なので、どの都道府県で取得しても全国で開業できます。

    基本的にはお店に常駐する人が取得します。そのため、複数の店舗を運営する場合は、店舗数と同じ数の資格保有者が必要です。

    飲食店のオープンには『飲食店営業許可申請』は必須

    資格とは異なりますが、上記の食品衛生責任者に関連してカフェをオープンする際には必ず『飲食店営業許可申請』を管轄の保健所に提出しなければいけません。ここで注意したいのが各保健所によって確認事項が異なるということです。事前に管轄の保健所に相談に行きましょう。

    申請には『食品衛生責任者手帳』や『調理師免許』などが必要となります。実際に保健所の担当者が店舗を訪れ所定の設備をチェックします。内装のスケジュールや厨房機器の設置予定日を考え早めに(目安としては店舗が完成する10日前くらい)申請しましょう。

    カフェ開業で営業形態により必要となる資格や申請は?

    では他の資格はどうでしょうか? お客様が出店するカフェの営業形態により必要となってくる資格がありますのでご確認ください。

    収容人員に応じて『防火管理責任者』

    防火管理者とは、火災による被害の予防、防火管理を行う役割を持った責任者のことです。収容人員が30人未満の飲食店では不要となります。

    収容人員が30人を超える飲食店を開業する場合のみ必要な資格です。延床面積が300平米以上であれば「甲種防火管理者」、300平米未満の場合は「乙種防火管理者」を選任します。資格取得のためには、各地域の消防署などが実施する講習会を受講する必要があります。講習期間は甲種が2日、乙種は1日、受講費は3,000~5,000円程度です。

    アルコールを提供する場合は?

    「カフェでアルコールメニューを提供したいんだけど大丈夫かな…」答えはOKです。飲食店営業許可証のみでアルコールメニューの提供は可能となります。

    ただし条件があり、深夜0時以降もアルコールメニューを提供する場合には、「深夜酒類提供飲食店営業開始届出書」を所轄の警察署に提出しなくてはなりません。この時にお店のレイアウト図、営業許可証、賃貸契約書のコピーなどが必要になります。

    ただ、酒以外に丼やパスタなどの主食を提供している場合、届出は不要とされています。「接待」を行う場合には風俗営業許可が必要となりますので注意してください。

    『開業(廃業)等届出書』はお忘れなく

    あらたに独立開業されるかたは『開業届』の提出が必要となります。こちらは開業してから1ヶ月以内に所轄の税務署となります。開業後はバタバタしがちです。あらかじめ予定をいれておき忘れないようにしましょう。

    カフェで有ると役立つ資格は?

    他にもカフェを開業し経営する上で役に立つ資格があります。ご自身の必要に応じて取得を検討されてみてはいかがでしょうか。

    コーヒー専門の資格

    コーヒーやカフェに関する国家資格は存在しません。しかし民間や協会で行ってる検定や資格はあります。

    コーヒーインストラクター検定

    全日本コーヒー商工組合連合会が制定している検定で、コーヒーの正しい知識の普及と技術の向上を目的とする資格認定制度です。資格は コーヒー鑑定士、コーヒーインストラクター1級~3級とあります。3級は講習会の受講のみで資格取得できるものとなっています。

    JBAライセンス

    日本バリスタ協会が制定しているライセンスで、バリスタという技術者(提供者)が、高品質なコーヒーやその他の商品を提供することを目的としています。資格はレベル1、レベル2、レベル3とランクUPしていきます。

    コーヒーマイスター検定

    日本スペシャルティコーヒー協会が制定、コーヒーに対する深い知識と基本技術の習得をベースにして豊かなコーヒー生活が提案できるコーヒーマンを育成認定します。全国で5,692名の方が活躍されています。(2020年12月現在)

    コーヒープロフェッショナル

    UCCコーヒーアカデミーが認定する資格制度です。ベーシックコース、プロフェッショナルコース、スペシャリストコースがあり細かくサポートされています。

    調理師免許や栄養士は?

    飲食を開業されるかたでよく勘違いされがちな『調理師免許』の取得ですが、こちらはカフェの開業では必要ありません。しかし持っていれば前述の『食品衛生責任者』を取得する必要がなくなります。

    栄養士の資格に関してもカフェでは必要ではありませんが、昨今のヘルシーメニューが好まれる流れから所持しているとメニューに打ち出しは可能になりセールスポイントとなります。もちろんこの場合も『食品衛生責任者』を取得する必要はありません。

    まとめ

    カフェを開業し経営するための資格や申請をまとめて紹介しました。お客様がオープン予定のカフェの営業形態によって必要、不必要な資格や申請がお分かりいただけたかと思います。

    『食品衛生責任者』は早めの取得をおすすめします。その後の『飲食店営業許可申請』も内装や機器納品のスケジュールと調整しながら早めに日程を決めておきたいものです。

  • 焼肉屋オーナー必見!焼肉屋開業時のお客様から求められる 定番メニューの作り方と準備

    焼肉屋オーナー必見!焼肉屋開業時のお客様から求められる 定番メニューの作り方と準備

    焼肉屋開業の準備で立地、内装、厨房、人材そして忘れてはいけないのがお客様に提供するメニューです。お客様にとって提供される料理は営業する飲食店にとって一番重要ともいえます。ここでは『どうやってメニューを作ればいいの?』『メニュー作りって何から取り組めばいいの?』などの、メニュー作りの基本をなど、オーナーなら誰しもが悩むメニュー作りの問題を解決していきます。

    焼肉屋メニュー作りで大事なのはコンセプト!?

    開業時、オーナーなら誰しもが悩むメニュー。修行元のお店のメニューを真似してみたり、人気店の内容を勉強したり、インターネットで流行りの料理を取り入れてみたりする方は多いのではないでしょうか?その考えは間違えではありませんが、ターゲットや、年齢層、利用するお客様の立地や、シチュエーションなど考えたメニューにしないとリピーターになってくれるお客様は少ないかも・・・。ここではそんな再来店してくれるメニュー作りの基礎を教えていきます。

    【人気の記事】好調!焼肉業態に見る これからの飲食業界 6つの成功キーワード&成功事例
    ※ぐるなびの飲食店向けサイト「ぐるなび通信」へジャンプします。

    焼肉屋のターゲットは誰なのか??

    自店の料理を食べる人がどんな人なのかを把握する

    ターゲットによって用意するメニューが変わってきます。

    例えばターゲットは「30~40代の働く女性」、「子育て中の女性と幼児」、「男子大学生と食欲旺盛な男性」、など細かくターゲットを設定し行動傾向を調べることが重要です。調査をすることで、何を提供すべきか、どのようなサービスが必要か見えてきます。ここではその例を一部紹介します。

    ■女性向け

    今時女子は健康志向や美容を意識したものを選ぶ傾向があります。例えば有機野菜使用、野菜をたっぷり、コラーゲンたっぷり、グルテンフリーなどを意識した者を口にしています。また、ダイエットを意識している女性も多いことから、量は少なめにしてあげるとなお良いでしょう。インスタや、ツイッター、TikTokなどのSNSの投稿も多いので、彩りのよいおしゃれな盛り付けや食器、ニンニクや煙の臭いが残らないように心がけましょう。

    ■ファミリー向け

    広い客層に受け入れられる基準以上のおいしさのお店を選ばれることが多い。アレルギーなどに気を付けたメニューや、キャラクター模した料理などを作るなど来店されたお子さんが喜んでくれます。お子様ランチや、選んだ子供用のメニューなどでちょっとしたおもちゃをあげるなど、子供からあのお店にまた行きたいと言わせるメニュー作りが必要です。

    ■若い男性向け

    一般的に広い客層に選ばれるおいしさで、安価な料金設定のお店を選んでいる傾向があります。

    ボリューム満点、高カロリーメニュー、こってりとした味などおなかがいっぱいになり、味の濃いものをたくさん食べれるようなメニューを作りましょう。

    ■サラリーマン

    サラリーマンは会社帰りなどに立ち寄ることが考えられ、メニューの構成としては飲みながら食べられ、すぐ食べれるようなサイドメニューなど用意しているとよいでしょう。お小遣い制のサラリーマンも多いことから高単価なこだわったメニューを用意するとリピータが見込めなくなるので注意しましょう。

    立地によってメニューの内容が変わる??

    出店した立地によって提供するメニュー内容を検討する必要があります。悪い例でいうと、出店した立地が「子供の多い住宅立地」だとしましょう。しかし、大人向けの高いお酒が多い店や、激辛料理ばかり用意している店など、子供が食べれないものばかりのお店に親は連れて行かないように、立地によって求められるニーズも変わってきます。

    「子供の多い住宅立地」であれば子供が楽しめるメニューを取り入れたり、お子様ランチなどのメニューを用意する。「若者が集まる立地」であればトレンドを取り入れた料理や、SNS映えするメニューなどを取り入れる。「人が住んでいないオフィス立地」であれば、サラリーマンや、OLがランチ時、会社終わりに利用できるメニューにしていくことが重要です。

    ■駅前・繁華街などのお店

    個性、インパクトのある強い美味しさとボリューム感をだし、回転率を上げる。「おすすめ商品」など、注文メニューの種類を集中させて効率を上げるデザートなどを提供する。滞在時間が長くなるメニューや、回転率を上げたい営業時間帯には提供を控える。夜の飲み客も期待できる場合は、お酒の品揃えを増やす

    ■ロードサイドなどの郊外店

    広い客層に受け入れられる美味しさのメニュー作りを行う。品数を多めにし、幅広い客層を取り入れ、サイドメニューやデザート類で、客単価UPを狙う。

    お客様の使用するシチュエーションでも内容が変わる??

    来店されるお客様にはいろんなシチュエーションで来店される方がいます。例えば誕生日のお祝いで利用するお客様ならケーキを用意したり、バースデイプレートなどをデザート時に出してあげる。また、誕生日コースなどサービスに基づいたメニュー作成をしてみましょう。

    ママ友の集まりなら子供と来店して食事をすることも多いので、子供向けのメニューを用意したり、デザートの種類を多くメニューに入れておくなど、会社帰りや、デートなどのシチュエーションに対応しメニューを用意しておくことも重要です。

    焼肉屋での定番メニューの作り方と重要なポイント

    開業前にメニューの内容を作っていくときに「あれ?他に何が必要なんだろう?」「このメニューの内容であっているのかな?」と感じたことはありませんか?メニュー作りをしていく上で基本の構成というものがあります。こちらではメニュー作りの構成や、ポイント、注意点を紹介していきます。

    基本的な焼肉メニューの構成

    メインメニュー

    お肉によってパフォーマンスを取り入れたメニュー作りや、タレの種類を数種類用意したり、おすすめの食べ方を記載するなどお客様に新たなお肉の魅力や、美味しさを発見してもらいましょう。

    ■メニュー作り

    高価な希少部位やホルモンなど、多様な肉の種類、タレ食べ方を変える。肉の種類を増やすことも大事ですが、『低カロリーの部位』や『高タンパク』、など狙ったターゲット層に響く品揃えが必要です。

    一人前の量は男性の場合、肉だけを食べる場合は400~500g程度、女性の場合は300~400g程度の量が目安です。焼肉は複数人で来店されることが多く、みんなでシェアしたり、様々な種類の肉を頼んだりと、複数の皿を食べることをがあります。一人前(一皿)の量は80g~100g程度に設定していくようにしましょう。

    ■メインメニューの例

    目玉商品
    例:熟成肉や希少部位などの高額メニュー
    日本では「柔らかさ」、「脂の質」、「臭み」が重要視される傾向中で、国産牛の人気は高く、A5ランクなど上位ランクの肉やカイノミやミスジなどの希少部位を求めて来店されるお客様も数多くいらっしゃいます。

    牛肉
    例:国産牛、カルビ、タン、ロース、ハラミなど

    豚肉・鶏肉
    例:トントロ、豚カルビ、鶏カルビ、ソーセージ 味噌や塩だれから選べる

    ホルモン
    例:牛ホルモン、牛レバー

    海鮮
    例:海老、イカ、ホタテなど

    野菜
    例:ピーマン、しいたけ、エリンギ、玉ねぎ、にんにく、じゃがバター、きのこバター、野菜盛り合わせなど

    セット
    3人前や6人前など数種類の肉がセットになっているものも用意しましょう。お客様の選ぶ時間の手間も省け、配膳の手間も削減でき、複数のお肉を食べたいお客様にはなくてはならないメニューとも言えます。

    サイドメニュー

    焼肉屋ではイチオシメニューを赤字覚悟で提供することもあり、そのような中で重要になってくるのがサイドメニューです。サイドメニューの役目全体の原価率をおさえる、幅広い客層の集客、顧客満足度を上げるなどのメリットがあります。

    また、サイドメニューを充実させることで、ほかの焼肉屋との差別化をしていくことができます。競合にはない自店だけの、人気メニューができることで安定して集客ができるようになります。

    サイドメニューの例
    おつまみ・スピードメニュー
    キムチ、チャンジャ、ナムル、枝豆、韓国のり

    刺し類
    ユッケ、馬刺しなど

    サラダ類
    店名の付いたオリジナルサラダ、サンチュ、シーザーサラダ、チョレギサラダ、ざく切りキャベツなど

    単品
    チヂミ、唐揚げ、ポテトフライ、ホイル焼き、など

    スープ・麺類
    チゲスープ、ユッケジャンスープ、コムタンスープ、テールスープ、ワカメスープ、卵スープなど

    麺類
    各スープを利用したラーメン、醤油ラーメン、味噌ラーメン、冷麺、トッピングなど

    ご飯類
    ごはん、ビビンパ、クッパ、おにぎり、卵かけごはん、丼物など

    キッズメニュー
    お子様セット、お子様ランチ、お子様ドリンクなど

    デザートメニュー

    女性と食事をすると、「甘いものは別腹」とよく言われますよね。女性はデザートを不思議と食べられちゃうものなのです。こういった機会に客単価UPのチャンスを狙いましょう。どの年代でも好かれるアイスクリームや、シャーベットは、用意も簡単でおすすめです。ただデザートは、独自のメニューを提供している店舗が多いで要注意。

    デザートの例
    アイス、シャーベット、プリン、パフェ、杏仁豆腐、ティラミス、ケーキなど

    ドリンクメニュー

    ドリンクは、粗利率が高いメニューです。原価率を下げるためにはドリンクを多く提供することが必須と言えますが、ドリンクの注文率を上げるためには工夫が必要です。例えばドリンクメニュー数を他社の数より多く取り扱う。「早割」や「ハッピーアワー」などのセットメニューを作る、他には自店だけのオリジナルドリンクの開発するなどで集客を見込めることもできます。

    時間帯でお客様の求めるものが変わる!

    来店するお客様でも時間帯によって求めてくるものが変わります。例えば昼食時には休憩が1時間で単価が安いものが出てくるランチメニューを作成する。ディナーメニューはボリューム満点のメニューや、お酒などがあうメニューを用意するとよいでしょう。

    あなたのお店は大丈夫??焼肉屋のメニューの価格設定と見直し方

    飲食店では、経営していく上で、「原価率は30%以下に抑える」べきだと言われることがあります。しかし、焼肉店の原価率は30~40%程と、他の外食産業に比べても高めの焼肉業態では、価格の設定が非常に重要です。ここでは価格設定のポイントを紹介していきます。

    誰もが悩む価格の設定方法

    価格の設定には様々な要素が含まれます。食材の原価率や、オーダーの取り方、出店したお店の立地、提供するサービスなどで提供される料理の雁が変わってくるのです。冒頭にも記載したコンセプトもとに提供する食材の原価率などのポイントを押さえることが重要です。

    価格設定の3つのポイント

    あなたのお店の価格の設定は、「業態」、「周辺エリア」の相場で決まる?

    あなたの「業態」の相場ってご存じですか?自店の業態と立地・雰囲気・サービス、客層などが近い同じような業態の競合の相場を調査してみましょう。

    また、「周辺エリア」は出店エリアでの周辺店舗やライバル店となりそうな競合の数と質、量、サービス、価格帯、入店状況、坪数などをチェックし、出店エリアに受け入れられる価格を考えていかなければなりません。

    客単価をもとに価格の設定をする

    メニュー価格を決定する際は、単品価格と併せて、総額の客単価からも算出するのが重要です。客単価を考慮せず、メニュー単品の価格を決めていっては、客単価がコンセプトから大きく外れてしまうなんてことも。基本要素として単価が原価率30%前後なるように設定するのが理想的と言われています。

    「目玉商品」「利益がでやすい商品」など考慮したうえでのメニュー価格の設定、来店されるお客様が来店しやすい原価率の高いメニュー、利益を出しやすい原価率の低いメニューを考えて価格の設定をしていきましょう。自店の利点やサービスを売りにメニュー構成を考え、トータルの原価率を30%程にできるようにしましょう。

    価格はそろえてわかりやすく

    提供する料理の価格がバラバラだと、お客様は料理を選ぶのに時間がかかってしまいます。悩む時間が長ければ長いほど注文点数は下がる傾向といわれてます。ここで重要なのが『シンプルにわかりやすく』ということ。一定の価格に揃えたり、端数は取り除いたり、揃えたりなど見やすくわかりやすい価格設定を心がけましょう。

    食材の仕入れ方であなたのお店の命運が分かれる!?

    焼肉屋では、提供する肉の良し悪しでお客様の来店数が変わったり、悪い肉を提供してしまうと悪い評判を流されて客足が減るなど仕入れる肉によって大きく作用します。しかし、食材を仕入れるといっても簡単なことではありません。良い肉を安く仕入れるためには、肉に関しての知識が必要です。ここでは肉の仕入れ方などのポイントを押さえていきます。

    肉に関する知識は焼肉屋には必須条件!

    焼肉屋に行ったときによく店員さんが肉に関する知識を教えてくれたり、部位の説明、食べ方などを教えてくれます。肉の部位名はもちろん、和牛の定義、食肉専用の4品種名、和牛の格付け、時期による旬の部位などの知識と共に、手切りの方法などの知識をつけ、マニュアル化をするなどの準備をしておきましょう。

    インターネットや書籍を使って学ぶ

    焼肉の知識について書かれた本やサイトは多数存在しています。今はインターネットでなんでも探すことのできる時代です。焼肉の知識に関した投稿などをチェックしてみましょう。また、図や写真が多く、わかりやすいものを1冊でも持っておくと何度も復習ができます。

    食肉センターに見学に行く

    食肉センターに行き勉強をするのも不可欠です。食肉の加工方法や肉の切り方など目で見て感じ、勉強することができます。ただし食肉センターで勉強したからと言って簡単に仕入れさせてもらえるわけではありません。熱意を持って通い続けましょう。

    牧場へ見学に行く

    飼育されている牛や、豚などを見ておくことも牛肉、豚肉の勉強や、知識になります。酪農家の方に良い牛の見分け方、その上質な肉になる秘訣、肉質の違いなどについて教えてもらうとメニューに記載する小ネタなどになるでしょう。

    焼肉屋を開業する上での仕入先の選び方

    焼肉屋で開業するうえで仕入先は必要不可欠。良い肉や、鮮度のいいものを定期的に仕入れなければ焼肉屋を経営していくことができません。ここではその仕入先の選び方や、調べ方などを紹介していきます。

    卸業者

    卸業者からの仕入れ方は、欲しい部位別に欲しい量だけ仕入が可能な卸業者がほとんどです。卸業者から仕入れるためには様々ありますが、その中でも代表的な3つの方法を紹介します。

    今まで付き合いのあった取引先に紹介してもらう

    修行していた焼肉店や精肉店のるながりや、知り合いに飲食店の方がいる場合には取引先を紹介してもらうのが一番良い方法でしょう。

    特に、希少な部位などに関しては流通量の少ないので、人脈が必要となるため、同業者や畜産業者とのつながりは大事にしましょう。

    インターネットで卸売業者を探す

    今では、インターネットで注文することができます。また、全国配送可能な精肉卸業者は多数存在しており、松坂牛や、飛騨牛、鹿児島黒豚などもインターネットで仕入れることができます。

    通常、取引量によって見積価格は変わりますが、少量の購入の場合は取引ができない業者もありますので注意しましょう。

    生産者から直接

    酪農家から直接契約を行って直接仕入れる方法などもあります。酪農家との間に様々な仲介業者が入らない為、仕入れコスト少なくいことがメリットです。しかし、欲しい部位だけを仕入れるということは難しく卸業者を通した法が楽という酪農家もいるので要注意。この他にも、食肉センターなどから仕入れる方法もあります。

    良い肉をお客様へ提供するための秘訣

    一定の味をお客様に提供し続けるのは難しいといわれています。取り扱う食材の保存状況や状態、従業員一人一人のカットの方法などで食材の味が変わってしまうこともあります。このようなことがないように安定して提供できるようにしなければいけません。

    カットの腕

    肉の仕入れは、少なくとも10~13キロ単位での仕入れが一般的です。肉はできるだけ塊で仕入れましょう。カットの仕方次第で、見た目や味も大きく変わります。そのため、カッティングには細心の注意をし、従業員にお店を任せる時にはマニュアル作成などの用意をしておきましょう。

    卸業者との信頼関係

    良質な肉を仕入れるためには、目利きも必要ですが、それ以上に卸業者との信頼関係を築くことが大切です。日頃からコミュニケーションを取って信頼関係を築いていれば、良質な肉を優先して卸してくれたり、希少部位の仕入れ情報や、お得な情報などもらえますので仕入先業者は大事にしていきましょう。

    まとめ

    いかがでしたでしょうか?以上が、焼肉屋開業時のメニュー作成のポイントや、そのメリット、重要性などのまとめでした。このように焼肉屋開業時のメニュー作成で立地やターゲットによりメニュー設計や価格の設定方法が決まったりします。なかなか客単価が上がらないお店やリピーターなどが定着しないなどの悩みがある店舗は一度メニューから見直してみてはいかがでしょうか?

    あなたのお店にあったメニュー作りをしてみましょう。

    ▼テンポスではフランチャイズでの開業支援も行っております。まずはお気軽にご相談ください