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  • 関西風おでんは一味違う?特徴的な甘い汁の魅力【ご当地グルメ】

    関西風おでんは一味違う?特徴的な甘い汁の魅力【ご当地グルメ】

    おでんと一口に言っても、地域によって様々な進化を遂げています。今回は、関西風おでんの魅力をピックアップしてお届けします。
    関西では、おでんのことを関東煮と呼んでいました。つまり大阪名物の関東煮は「大阪風関東煮」なのです。 関西と関東では様々な料理で味付けや食材など違いがありますが、おでんはではどのような違いがあるのでしょうか?

    甘めでおいしい関西風おでん

    関西風おでん事情について、「関東煮」と呼ばれるようになった由来や、関東風おでんとの違いを詳しく見ていきましょう。

    関西のおでん事情

    「関東煮」の読み方ですが、「かんとうだき」と読みます。関西では煮物を「炊く」と表現します。そのため「煮」が「だき」となるのです。

    名前の由来

    そもそも関東煮とは、関西ではおでんを指します。
    元々は、おでんとは「味噌田楽」を指す言葉でした。
    関西では関東大震災の時に関東から来た人から今のようなおでんが伝わり広まったという説と、江戸時代に中国から来た人から「広東煮」(かんとんに)が広まり、その後「かんとに」が「かんとだき」と変化していったという説があります。
    そんなことから、田楽のおでんと区別するため関東煮という名前が定着したようです。

    関東と関西のおでんの違い

    関西のおでんと関東のおでんとではどんなところが違うのか、詳しく見ていきましょう。

    味の違い

    関東:かつお節をベースとした濃い目のつゆに、濃口醤油を使い、ややしょっぱめの味付けです。

    関西(関東煮):かつお節を使うのは同じですが、薄口醤油を使い、甘い味付けにします。つゆが濃い目ではないので、関東のおでんと違い具に色が付きにくいのも特徴です。具自体の味とだしの旨味の両方を味わうことが出来ます。
    コンビニ各社では、その食べやすさから関西風のつゆを使ったおでんが販売されているので、皆さんにも馴染みのある味わいではないでしょうか。

    具の違い

    関東風とは違い、関西風おでんは「ちくわぶ」や「はんぺん」は入りません。特に、ちくわぶは関西ではメジャーではないので、存在を知らない人もいるようです。
    逆に、関西だけで入れることがある具が「くじら」です。くじらの舌(さえずり)や、皮(コロ)などが入ります。関西では比較的クジラを食べる機会が多かったので、おでんの具になったのも不思議はないのかもしれませんね。

    関西風おでん(関東煮)で人気の具

    関東煮に入れる具でおいしいもの、人気の具や変わり種を紹介します。

    関東煮に合う具

    関東煮ならではの甘めのつゆに合う具を集めました。

    がんもどき(飛竜頭)

    つゆをたくさん吸って、がんもどき自体のおいしさと染み込んだつゆの甘さをしっかり味わえます。

    厚揚げ

    こちらもつゆを吸ってくれるので、お揚げの甘みとつゆの甘みを味わえます。使用する際は油抜きが必須です。

    牛すじ

    関西ではカレーにも入れるほど馴染み深い食材です。煮込むことで牛からのダシがつゆに溶け込みコクを生み出し、食感も楽しめます。

    たこ

    下茹でしておくと、おでんのつゆに色移りしにくくなります。食感と魚介の味を楽しめます。

    おでんで人気の具

    どんなおでんの具が好きか筆者の周りでアンケートを取ってみました。

    大根

    4票
    おでんの具キングと言ってもいい大根。味が染み込むと一層おいしくなる具なのでつゆの甘みを存分に味わえそうですね。

    玉子(煮玉子)

    4票
    こちらも味が染み込むことでおいしくなる王道の具。つゆの甘みと濃厚な黄身を味わえそうです。

    じゃがいも

    3票
    こちらは煮崩れなどで賛否が分かれそうですが、ホクホクで甘く食べられる期待感があります。

    はんぺん

    2票
    関西ではあまり入れないようですが、甘いつゆとの相性は良さそうですよね。ふわふわ甘々でおいしそうです。

    ウインナー

    2票
    お子様にも人気なウインナー。ウインナー自体の味とつゆ、染み出る油がおでんを一層おいしくしてくれそうです。甘めの味付けにしっかりとした具の味が効いておいしそうですよね。

    餅巾着

    2票
    お餅を包んでいるあぶら揚げに甘いつゆがしっかり染み込み、中身のお餅がとろける食感がおいしい具材です。

    関東煮にも合う?変わり種おでんの具

    シュウマイ

    水餃子があることを考えると、おつゆに浮かぶシュウマイも不思議ではない気がしますね。皮がとけないように注意して煮込みましょう。甘いつゆが染みておいしく味わえそうです。餃子ほど味の主張は激しくないのでピッタリかもしれません。

    ロールキャベツ

    こちらは煮込み料理の定番なので相性は良さそうです。関東煮のような甘いつゆなら肉やキャベツの甘みとも相まっておいしさ倍増間違いなしです。緑の色味も入って見た目にも良さそうですね。

    トマト

    こちらは洋食の代表格ともいえる食材ですが、煮込み料理には欠かせない存在でもあります。ぬかづけに入れてもおいしいらしいトマトは和食との相性も良いようです。甘めのおつゆに酸味がマリアージュして絶品です。

    さといも

    食感がねっとりとしていてつゆとも絡みやすく、おいしくなること間違いなしです。里芋の煮っころがしがあるくらいなので、甘めのつゆに相性抜群なのは言うまでもありません。

    ベーコン

    ベーコンは塩気と脂身がつゆに溶け出し、一層おいしさを引き立ててくれる食材になりそうです。厚切りでお肉の味わいを楽しむことも出来ますし、薄切りで何かを巻いて食べてもおいしいですね。

    まとめ

    大阪の味、関東煮。今やコンビニチェーンのおでんに使われるその味は皆さんにも馴染み深いかもしれませんが、関東ではあまり食べないクジラや牛すじを入れたりするところは地域の違いがありましたね。
    甘めのおつゆということで、具材には色々な食材が使えそうです。ご飯にもお酒にも合いそうで、寒い日にはこたつでゆっくりと大阪風関東煮で温まりたいですね。

    飲食店の皆さんは、そんな甘くておいしい関東煮をメニューに加えて、お子様からお年寄りまでほっこりあたたかく迎えられる冬にしてみてはいかがでしょうか?
    テンポスではおでん鍋など各種器具を取り揃えていますので是非覗いてみてくださいね。

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  • 進化する関東風おでん!最新の東京おでんとは?【ご当地グルメ】

    進化する関東風おでん!最新の東京おでんとは?【ご当地グルメ】

    寒くなると食べたくなるおでんは、人気の具である大根やこんにゃくには食物繊維、練り物や卵にはタンパク質、昆布にはミネラルが豊富に含まれ、おいしく栄養満点のメニューです。
    海の幸がたくさんの北海道や東北風おでん、黒色の出汁が特徴の静岡風おでん、八丁味噌をベースとした名古屋の味噌おでん、牛スジが欠かせない関西の関東煮(かんとうだき)など地域によって特色豊かなおでんが存在します。

    日本の首都・関東風おでんには、どのような特徴があるのでしょうか。
    おでんにまつわる話や、進化している東京のおでんについてご紹介します。

    おでんの由来

    おでんのルーツは室町時代まで遡ります。もともとは、四角い棒状にした豆腐を竹串で刺し、味噌を付けて焼いた豆腐田楽にあるといわれています。
    女房詞の「田楽」に「お」を付けて呼ばれていたものが略されて「おでん」と呼ばれるようになりました。
    江戸時代には、焼くスタイルから串に刺した具材を大鍋で煮こむスタイルに変化していき、豆腐の他にもこんにゃく、里いも、茄子、魚などの具材なども加わるようになりました。
    現在のような出汁で煮込むおでんが全国に広がり定着したのは、大正時代以降のことです。

    関東風おでんの特徴

    関東風おでんにはどのような特徴があるのでしょうか?
    決め手の出汁と定番おでん種を紹介します。

    関東風おでんの味付け

    関東風のおでんの特徴は、しっかり煮込み、色が濃く甘辛いのが特徴です。
    かつお節が基本の出汁として使われており、濃い口醤油・みりん・砂糖などで甘めに味付けされています。

    関東風おでんの具

    関東では、おでんの具のことを「おでん種(だね)」とも呼びます。
    関東風おでんは、練り物が多いのが特徴の一つです。
    全国共通で人気のある、大根、卵、こんにゃく、ちくわ、さつま揚げ、しらたきの他に以下のような具材があります。

    ちくわぶ

    見た目はちくわにそっくりですが、歯ごたえや味はちくわとは似て非なるものです。
    ちくわぶには、原材料に魚は使われていません。強力粉と塩を水でこねたものを茹でて作られています。
    出汁がしっかりと染み、もちもちとした食感があります。煮る時間によって食感が変わるため、長時間煮て柔らかい食感を楽しむこともできます。

    すじ(すじかまぼこ・すじかま)

    特徴的なおでん具の一つが”すじ”です。
    関西で発祥した”牛すじ”が全国的に有名になり、”おでんのすじ”というと牛すじのことだと思う方も多いかもしれませんが、関東風おでんのすじとは異なります。
    関東風おでんの”すじ”は、魚のすり身にサメの軟骨やすじを加えた練り物です。 魚のすじは、軟骨のコリコリした食感があるのが特徴です。

    はんぺん

    関東風おでんに欠かせないおでん具です。
    白身魚のすり身に、卵白や山芋を加え、空気を含ませながら作られています。
    ふわふわとした食感があり、他の練り物とは一線を画しています。
    煮すぎるとふわふわした食感や風味が損なわれるため、軽く煮る程度で済ませます。

    つみれ

    つみれも忘れてはなりません。関東風は、いわしを使ったつみれがポピュラーです。
    つみれは「摘み入れる」という動作が基となった名詞です。生地を手やスプーンなどですくって茹で上げて作ります。

    ねぎま

    おでんの具としてのねぎまは、まぐろとネギを串で刺したものを指します。
    ねぎまが誕生した当初の江戸時代では、まぐろ(トロ)のぶつ切りとネギを煮込んだ鍋でした。ねぎま鍋は、東京の郷土料理でもあります。
    それが変化し、まぐろとネギを串に刺して食されるようになりました。

    もち巾着

    関東風おでんの人気な具の一つです。
    餅を入れた油揚げの口をかんぴょうで結んだものです。
    巾着の中でとろけた餅と、出汁の染みた油揚げとの相性が抜群です。
    大根の近くに置いておくと、大根に含まれる成分が作用して餅が溶けやすくなります。

    おでんの〆は?

    出汁や、具材から出た旨味が凝縮したおでんの汁は、ご飯にそのままかけてもおいしいですよね。
    おでん屋さんで提供されているおでんの〆は、どれも食べてみたくなるものばかりです。

    茶飯

    おでん屋さんの茶飯は、おでんの出汁で炊いたご飯のことです。
    東京の下町にあるおでん屋さんでは定番メニューです。

    おでん茶漬け

    ご飯に、おでん出汁をかけたものです。
    お店によっては、ご飯ではなく焼きおにぎりを使っていたり、刺身や刺身の漬けと薬味をのせていたりします。

    おでん雑炊

    おでんの出汁を使って作った雑炊です。
    おでんの出汁を吸って柔らかくなったお米は、胃にもやさしく〆にぴったりです。

    とうめし

    おでんの名店で提供されているとうめしは、おでんの出汁で煮込んだ豆腐をご飯に乗せたものです。
    味がしっかり染み込んだ豆腐と出汁がご飯によく絡み、箸が止まらなくなる一杯です。

    おでんリゾット

    おでんの出汁にチーズを加えて作るリゾットという、少し珍しいメニューを出しているお店もあります。

    進化する東京のおでん

    首都東京には、日本各地の名産品が集まります。おでんも同じで、日本各地の名物おでんのお店が出店しています。
    割烹店のように一品一品提供するスタイルのお店もあります。

    他地域のおでんとの融合

    他の地域のおでんの良いところを融合したおでんも多数登場しています。
    かつお節と昆布だしが主流のおでんですが、鶏だしやあごだしなど他地域で使われる出汁を使用する店舗もあります。
    湯葉、ぎんなん、蕗、つぶ貝、牡蠣など、各地の特産物のおでんの具も多数登場しています。

    他国の料理との融合

    コンソメで煮込んだフレンチスタイルのお店では、フォアグラやトリュフなどフレンチの食材と日本のおでんを融合したおでんを提供しています。
    洋風おでんのお供は、日本酒ではなくワインです。
    その他にも、辛いスープで煮込んだ四川風おでん、トマトとチーズ、ウインナーなどを野菜の出汁で煮込んだイタリア風おでん、大根・卵・練り物をトムヤムスープで煮込んだタイ風おでんなど、世界各国の料理と融合したおでんを提供するお店も多数あります。
    おでんは、『日本食』という枠を大きく超えて世界のおでんになるかもしれません。

    おでん種の進化

    おでん界のニューカマー・トマト。今では、トマトはおでん屋の定番種となりつつあります。
    またその他にも、とうもろこし、ブロッコリー、オクラ、ミニトマト、無花果、タマネギ、シイタケ、白子、チーズ、たこ焼き、湯葉、水餃子、焼売などバラエティー豊かな種も登場しています。

    夏おでんのすゝめ

    おでんは冬の食べ物だと思っていませんか?
    いいえ。おでんは寒い時期だけではなく、暑く疲れやすい夏にこそ食べて欲しい食べ物です。

    夏場の食卓におでんが登場しない理由

    おでんは、夏場の家庭の食卓には出てきません。
    それもそのはず。暑い夏に、煮込み時間の長いおでんは作る気にも食べる気にもなりません。
    大鍋でたくさん作るおでんは、食品が傷みやすい夏場には保存管理も大変です。
    そして、おでんの定番である大根は、夏場は価格が高騰します。 このような理由から、夏場におでんは食卓に登場しないのでしょう。

    夏こそおでん!

    夏場は、冷たい物を飲み食いしがちで胃や腸が疲れ気味になります。冷房で身体が冷えてしまっている場合もあります。
    夏場に家庭でおでんをつくるのは大変ですが、飲食店では違います。
    おでんはファストフードなので待ち時間なしですぐに食べることができます。
    冷房の効いた店内で熱々のおでんを食べると、体の中から温まり、疲れた心身をホッと癒してくれますよ。

    夏だからできるおでんの楽しみ方

    おでん専門店では、その季節にしか食べられない旬のおでん種が用意してあります。
    また、夏限定の冷やしおでんがあることも。
    おでんといえば寒い冬に熱燗のイメージが強いですが、暑い夏場は、冷や、ビール、サワーなどと食べると、また違った味わいがありますよ。
    夏は、おでんの意外な一面を発見できるチャンスです!

    まとめ

    おでんのはじまりは、串に刺した豆腐田楽でした。それが年月とともに形を変え、味を変え現在の出汁で煮込むおでんになったのでした。
    東京には、大正時代からの味を守りお客様に愛され続ける東京風おでんを提供するお店と、日本各地や世界各地のおでんと融合した進化系おでんを提供するお店とが共存しています。
    どちらのお店も魅力に溢れています。

    これからは、冬だけといわず、春も夏も秋も、季節を問わずおでんをたのしみ、新たなおでんとの出会いをしていきませんか?

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  • 寒い日の味方!黒い出汁が癖になる静岡おでん【ご当地グルメ】

    寒い日の味方!黒い出汁が癖になる静岡おでん【ご当地グルメ】

    寒い毎日。こんな時は暖かい食べ物で、身体の中からホカホカに過ごしたくなりますよね。そんな時に食べたくなるのは、ぐつぐつと煮えた鍋物ではないでしょうか。
    鍋物は様々な種類がありますが、誰もが一度は食べたことのある「おでん」は、特別なおいしさがありますよね。
    ポピュラーで手軽なおでんですが、地域によって様々な味や特徴があります。今回はその中から「静岡おでん」をピックアップしてご紹介します。

    黒いつゆで、めずらしい。静岡おでん

    各地のおでんは数あれど、静岡おでんはその見た目から独特なおでんとして有名です。そんな静岡おでんの歴史や特徴などを掘り下げていきましょう。

    静岡おでんの歴史・特徴

    どのようにして静岡おでんは生まれたのでしょうか?その歴史や特徴を見ていきましょう。

    歴史

    まずはその歴史です。
    農林水産省によると、

     ”静岡おでんのはじまりは大正時代だが、第二次大戦後には、廃棄処分されていた牛すじや豚モツをおでんの具材としたところ、人気が高まったという。また当時から駿河湾で水揚げされる魚介類を利用できたため、黒はんぺんなど魚のすり身を使った練り製品がおでんの具に使われていた。”

    出典:農林水産省うちの郷土料理より抜粋

    とあります。

    戦後には、役所へ向かう大通りに200台前後のおでん屋台が軒を連ね、屋台街となっていました。その後開発で移転していき現在の「青葉おでん街」や「青葉横丁」に生まれ変わって、今でも小さなお店が所狭しと並んでいます。

    特徴

    静岡市内ではおでん街や横丁を合わせて600軒程の店が存在しています。
    大抵のお店がカウンターだけの屋台のような、席数10程度の小さな店構えです。全ての具が串に刺さっていて、黒いつゆの入ったおでん鍋に仲良く並んでいます。
    そんな静岡おでんの特徴を挙げてみましょう。

    ★つゆが黒いです。牛すじ入りの甘めな味付けで、濃口醤油を利用しています。
    ★串に具が刺さっています。
    ★黒はんぺんが入っています。
    ・だし粉(魚を削ったもの。鰹節とは少し違う。ふりかけっぽい)と青のりをかけます。
    ・惣菜屋や駄菓子屋などで売っています。
    ・具に牛すじが入っています。

    特に★マークの項目は静岡おでん特有の特徴で、特に黒いつゆと黒はんぺんは静岡だけでみられる独特のものです。

    黒さの秘密と県民のソウルフード

    「黒さ」が特徴の静岡おでんですが、その黒さはいったいどこからくるのでしょうか?黒いつゆの秘密やどんな具が入っているのか、どんな風に食されているのかを詳しく見てみましょう。

    黒さの秘密

    そもそも静岡おでんは何故黒いのでしょうか?その黒さの秘密に迫ります。

    黒いつゆの謎。

    黒いつゆはいかにして黒くなったのか。その秘密は濃口醤油を使っているということと、うなぎ屋や焼き鳥屋のように昔から継ぎ足しでつゆを使用しているということの他に、具として入れる黒はんぺんにあります。
    黒はんぺんを具として入れることでその色がさらに黒くなるようです。
    味としては黒いので濃いように見えますが意外とさっぱりめの味付けで、少し甘めな味付けが多いようです。
    さっぱりな味付けなので、青のりやだし粉(削り粉)をかけて食べるのもうなずけます。
    具として入れる牛すじがコクを深くしてくれます。

    黒はんぺんって?

    静岡の人以外は、黒はんぺんってなんだろう?と疑問に思うかもしれません。普段目にする白いはんぺんとは違い、黒はんぺんは魚を丸ごと練って入れて作るはんぺんなので、皮も骨も全部が入っています。そのため灰色がかった色になるのです。骨も一緒に入っているのでカルシウムや鉄分も豊富で栄養満点です。カロリーも低いそうです。

    静岡県民思い出の味

    静岡県民のソウルフードである静岡おでんは、どのように県民に愛されているのでしょうか?どんな風に食べられているのか見てみましょう。

    子供から大人まで親しまれている味

    静岡ではおでんは季節を問わず食べられます。身近なおやつ感覚の食べ物で、現在では少なくなっているものの駄菓子屋におでん鍋が置いてあり、セルフサービスで食べるのが静岡スタイルとなっています。
    串一本から食べられるので子供たちが少ないお小遣いを握りしめて、おやつを食べる感覚で小腹を満たす。そんな幼い頃の思い出と共に、大人になれば数ある屋台でお酒と共に楽しく食べる。どんな世代にも人気のソウルフードなのです。

    どんな食べ方?おすすめの具は?

    お店によって食べ方は様々あると思いますが、駄菓子屋などで見られる「静岡スタイル」とでも呼ぶべきスタイルをご紹介します。

    セルフサービス:基本的に鍋から自分でお皿に取って食べるスタイルです。
    お会計:自分で何をどれだけ食べたか覚えておき、串の本数などで自己申告でお勘定をするスタイルです。きちんと串を残していないといけないので気を付けましょう。

    このように、気軽に食べられるスタイルなので何件かはしごして食べる事も出来そうですね。
    勿論全てのお店がこのスタイルというわけではないので、そのお店ごとのスタイルに合わせて楽しみましょう。

    人気の

    静岡おでんに合う具をみてみましょう。

    黒はんぺん:これは必須と言ってもいいでしょう。黒いつゆのポイントでもあります。
    牛すじ:牛すじがコクを生み出すのでこれも必須です。
    なると巻:静岡の焼津市が有名な産地なので、なるとを入れる事が多いそう。
    ウインナー:お子様に人気の具なので、入っていると喜ばれそうです。
    大根:味が染みた分だけ美味しくなる大根は、つゆが特徴の静岡おでんには相性が良さそうです。
    ジャガイモ:ジャガイモの甘みと、少し甘めのつゆがマッチしそうです。

    おでんに入れる事の出来る具は多種多様。静岡おでんはつゆに特徴があるので、つゆが染み込むおいしい具を選びたいところですね。

    まとめ

    寒い冬、冷え切った身体を温めてくれるおでんは、おかずにも肴にも、はたまたおやつにさえなります。
    静岡おでんは、串に刺して少しづつ食べられるので、小腹を満たすには最適なおでんかもしれませんね。
    この寒い時期、いろんな変わり種おでんに挑戦してみても楽しいのかもしれません。飲食店の皆さんは、新しくメニューに追加してみてはいかがでしょうか?

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  • 【いくつ知ってる!?】えっ!これって普通じゃなかった?知って面白い☆食に関する方言大特集!

    【いくつ知ってる!?】えっ!これって普通じゃなかった?知って面白い☆食に関する方言大特集!

    日常生活で何気なく使っていた言葉や習慣が、その地域特有のものだったということはありますよね?“食”に的を絞って、日本各地の食に関する方言や関連する豆知識をまとめました。知ってると失敗しない情報や、ちょっと笑えてしまう豆知識ありで、各地に行った時や各地から来られた方との会話にも使える情報満載でお届けします。

    食材の呼び名

    『野菜』『魚』『肉』『その他』に分類し、地域によって異なる呼び名をご紹介します。

    野菜

    日本に渡来した後、各地に広まる間に名前が少しずつ変わったパターンと、野菜の特徴が基となって別名で呼ばれるようになったパターンとがあるようです。

    じゃがいも

    北海道では「イモ、ゴショーイモ、バレイショ」、東北・近畿では「ニドイモ(二度いも)」、福島では「カンプラ」、岡山・山口では「キンカイモ」、九州では「ケイモ」などと呼ばれることもあります。他にも「サンイモ(三度いも)」「ゴショウイモ(五升いも)」「ハッショウイモ(八升いも)」「イモマンジュウ」「ジャガタライモ」「お助けいも」などと呼ぶ地域もあります。
    【豆知識1】長崎県では穴があいた靴下(から指が見えている様子)を「じゃがいも」と言います。
    【豆知識2】宮崎県では「そうだそうだ」という時「じゃがじゃが」と言います

    さつまいも

    沖縄では芋全般を「ンム」と呼びますが、さつまいもを指すことが多いようです。
    四国・中国では「リューキューイモ、トーイモ」、九州では「リューキューイモ、カライモ」と呼ばれることもあります。

    落花生

    和歌山では「ソコマメ」、茨城や愛知では「ジマメ」、長崎では「ドーハッセン、ローハッセン」、静岡・宮崎・鹿児島では「ラッカショ、ダッキショ」、沖縄では「ジーマーミ」と呼ばれています。

    茄子

    東日本では「ナス」、西日本では「ナスビ」と呼ぶ人が多いです。

    とうもろこし

    北海道・東北・中部・四国・山口・九州などの一部「トウキビ・キビ・トウキミ・キミ」、近畿・愛知・岡山・山口・徳島では「ナンバン・ナンバ」、宮城・福島・茨城・栃木では「トウミギ・トウムギ」、宮崎では「マゴジョ」、鹿児島では「イボキビ・タカキビ」、沖縄では「ヤマトト-ンチン・ グシントージン・ウランダフイン」と呼ばれています。
    その他にも「モロコシ」「コウライ」「トウマメ」「トウナワ」「コウライキビ」「マンマン」などという呼び名もあります。

    【豆知識】北海道で「ナンバン」は、唐辛子のことを指します。

    かぼちゃ(南瓜)

    関東では「唐茄子(とうなす)」、山形では「ロスン」、大阪・兵庫・和歌山などでは「ナンキン」、広島・高知の一部では「トウガン」、山口では「ボーボラ、ボーブラ、トーブラ、ナンキン」、宮崎では「ナンバン、チョウセン」などとも呼ばれています。

    【豆知識】かぼちゃは、ポルトガル人がカンボジアから持ち込んだとされており、国名である「カンボジア」が訛って「カボチャ」と呼ばれるようになったと言われています。

    キャベツ

    東北では「タマナ」、沖縄では「ターマナー」と呼ばれており、中国・九州では「カイラン」と呼ばれることもあります。

    きのこ

    石川県・岐阜県飛騨・富山「コケ」、中国・九州地方「なば」と呼ばれることもあります。

    ニンニク

    青森では「ニニョグ・ニニョゴ・ニンニョゴ・ニンニョグ」、秋田では「ニニグ」、中国地方では「ニニク」、島根では「ネネク」、鹿児島では「ヒイ」、沖縄では「ヒル、フル」と呼ばれることもあります。

    らっきょう

    島根では「ランキョ」、鹿児島では「ラッキョ、ダッキョ、ダッキュ」、沖縄では「ラッチョウ 、 ダッチョー 、 ダッキョー」などとも呼ばれています。

    よもぎ

    京都・三重・愛媛・北海道などでは「ヨゴミ」、沖縄では「フーチーバー」と呼ばれています。

    魚介類

    知らなければギョッと驚いてしまう呼び名もあります。沖縄でのうなぎの呼び名は、知っていればしりとりで負け回避できますよ。

    煮干し

    西日本では「いりこ」と呼ばれることが多いです。

    【豆知識1】一般的にはカタクチイワシを加工したものです。
    【豆知識2】3cm未満程のものは「チリメン、ジャコ、しらす」、4cm程までのものは「カエリ」と呼ばれています。

    魚卵

    北海道では、「こっこ」と呼ばれています。
    ※北海道での「こっこ」は魚卵だけでなく動物の子どものことも指します。

    とと・おとと(幼児語)

    幼児語で「魚」のことですが、東北では「ジャジャ」、出雲や中国では「タイタイ」、四国・九州では「ビンビ、ビーコ、ジジ、ジイジ」などと呼ばれることもあります。

    ブリ

    80cmを超えるものは、全国で「ブリ」と呼ばれていますが、成長段階の時期は各地で呼び名が異なります。

    ●20cm程のものは、北陸では「ツバス、ツバイソ、コズクラ」、東北では「アオ、アオコ、コズクラ」、関東では「ワカシ、ワカナゴ、ワカナ」、関西・中国地方では「ワカナ、ツバス」、九州では「ワカナゴ」など。
    ●40cm程のものは、北陸・東北では「フクラギ」、関東では「イナダ」、関西・中国地方では「ハマチ」、九州では「ヤズ、ハマチ」など。
    ●60cm程のものは、北陸・東北では「ガンド」、関東では「ワラサ」、関西では「メジロ」、中国地方では「マルゴ」、九州では「ワラサ、メジロ、コブリ」など。

    このように様々な名で呼ばれており、ご紹介した以外にも多数の呼び名があります。

    ズワイガニ

    ズワイガニは、地域によってブランド化されており、性別によっても呼び名が変わります。オスは、近畿・山陰での「松葉ガニ」が有名ですが、他にも、石川では「エチゼンガニ」、北海道・東北・北陸などでは「ホッカイマツバガニ」、秋田では「マイセツガニ」、石川では「カノウガニ」と呼ばれています。
    卵を持ったメスは、石川では「コウバコガニ(小箱がに・香箱がに)」、福井では「セイコガニ」、京都では「コッペガニ」、山陰では「メスガニ、オヤガニ、小がに」などと呼ばれます。

    エイ

    北海道では「カスベ」、和歌山などでは「エブタ」、九州の一部では「エイガンチョ」、長崎では「マンドウ」などと呼ばれています。

    トビウオ

    九州や日本海側では「アゴ」、鹿児島では「トッピ―」、沖縄では「トゥブー」と呼ばれています。

    【豆知識1】あごだしは脂肪分が少ないため雑味がでにくく、コクが強いのが特徴です。
    【豆知識2】トビウオの卵が「とびっこ、とびこ」です。いくらやたらこなど他の魚卵と比べてカロリーが低いのが特徴です。

    うなぎ

    近畿では「まむし」、島根県大根島では「おなぎ」、沖縄では「ンチャンナジ」と呼ばれます。

    ウニ

    北海道の一部ではエソバフンウニを「ガンゼ、ガゼ、ボウズガゼ」、キタムラサキウニを「ノナ」・ムラサキウニを「クロガゼ」、アカウニを「オニガゼ」、三陸ではウニのことを「カゼ」とも呼びます。

    肉の呼び名

    東日本や沖縄でよく料理に使われるお肉は『豚肉』です。西日本では、肉じゃがやカレーに使うお肉と言えば『牛肉』が一般的です。

    鶏肉

    中部地方の一部・関西・九州では「かしわ、かしわ肉」と呼びます。

    【豆知識1】「かしわ」は茶褐色の羽の色の鶏のことを指し、柏の葉に似ていることから呼び名が付きました。
    【豆知識2】かしわの漢字は羽色から「黄鶏」という字が当てられました。

    鶏卵

    京都では「タマ」、栃木では「タンコ」、山形では「アメゴ」、沖縄では「カイ、カイグー、クーガー、クグワ、クンガ、トゥナカ、トゥルヌケー、トゥンヌッファ」などと呼ばれることもあります。

    肋骨の内側にある部位フィレ肉

    「ヒレ肉」と呼ぶ地域が多いですが、関西では「ヘレ肉」と呼ぶのが一般的です。

    鶏の砂嚢(消化器官)

    関東では「スナギモ」、関西や九州では「ズリ、スナズリ」と呼ばれることが多いです。

    横隔膜

    全国的には「ハラミ」ですが、北海道・東北では「サガリ」と呼ばれています。
    ※ハラミは肋骨・腕骨部の筋肉部、サガリは腰椎部の筋肉部です。

    肩から背中にかけてのロース肉

    関東では「肩ロース」、関西では「クラシタ」、沖縄では「ボウジシBロース」と呼ばれています。

    【豆知識:獣肉の隠語】

    獣肉の隠語には、植物の名前が使われていることが多いです。
    鹿肉は紅葉(もみじ)、馬肉は桜肉(さくらにく)、猪肉は牡丹(ぼたん)や山鯨(やまくじら)、ウサギ肉は月夜(げつよ)という別名があります。

    その他の食材の呼び名

    醤油

    鹿児島では「そい」、沖縄では「ソーユー」などと呼ばれています。近畿では「おしょゆう」や「しょい」と呼ばれることもあります。

    小麦粉

    関西や沖縄では「メリケン粉」と呼ばれています。

    唐辛子(一味・七味)

    北海道・東北・北陸では「なんばん」、九州などでは「こしょう・和ごしょう」などと呼ばれています。

    静岡では「アンモー」、東京では「オカチン」(女性語)、京都・大阪では「アモサン」、大分では「アボ」、沖縄では「ムーチー」などという方言があります。

    ちくわ

    徳島では「チッカ」と呼ばれています。

    【豆知識】話を聞いても右から左に抜けてしまう意味の「ちくわ耳」という俗語があります。

    かまぼこ

    石川・富山では「ハベン」、愛媛「くずし」(練り物全般)と呼ばれています。

    揚げかまぼこ

    京都・四国・中国など「テンプラ」、愛知・高知など「ハンペイ・揚げはんぺん」、新潟では「あずま揚げ」、広島では「揚げ半(アゲハン)」、鹿児島では「ツケアゲ・ダゴ・ちき揚げ」、沖縄では「チキアギ・チキアゲ」、関東以北では「さつま揚げ」、「揚げかまぼこ」、「あげもの」と呼ばれています

    ゆでたまご

    関西では、「にぬき(煮抜き)」と呼ばれています。

    料理に関する方言

    知らないと、思っていたものと違うメニューが出てくるかもしれません。知っておくと安心、料理に関する方言をご紹介します。

    主食

    料理の中でも、お米、麺類、パンなど主食に関する方言や地域特有のメニュー名をご紹介します。うどんのメニューは、関東と関西での違いには混乱必至です。

    うどん

    香川では「ぴっぴ」と呼ばれており、大分国東市の方言では「おどろ」と言います。

    きつね

    関東では、油揚げがのった『うどんやそば』のことです。
    関西では、油揚げがのった『うどん』のみを指します。

    たぬき

    東日本では、『揚げ玉』をのせた『うどんやそば』のことです。
    大阪では、『油揚げ』をのせた『そば』をいいます。
    京都や金沢では、『油揚げとあんかけ』がかかった『うどんやそば』です。

    ハイカラ

    関西では、揚げ玉が入ったうどんやそばのこと。関東でいう、『たぬきうどんやたぬきそば』です。

    具なしうどん

    うどんとだし汁のみのうどんのことは、関東では「かけうどん」、関西では「素うどん(すうどん)」と呼ばれることが多いです。

    赤飯

    福島では「おふかし」、鹿児島「あかめし」と呼ばれています。「おこわ=赤飯」として呼ぶ地域も少なくありません。

    【豆知識】赤飯は全国的には小豆で作りますが、北海道・山梨・青森などでは“甘納豆”を使った甘い赤飯が主流だそうです。※青森では、甘納豆を使う場合と小豆と砂糖を使って甘くする場合とがあるようです。

    【豆知識2】福島県では、仏事には白ササゲを使ったり、小豆の煮汁を使わず白く仕上げたりした「白ぶかし」(白い赤飯)を食べる習わしがあるそうです。

    おこわ

    宮城・山形・福島では「おふかし・ふかし」、岐阜県飛騨では「こわい」、沖縄では「カシチー」とも呼ばれています。

    炊き込みご飯・混ぜご飯

    福島・三重・東海などでは「味ご飯」、愛知では「かきまわし」、近畿では「かやくめし・かやくご飯」、奈良では「色ご飯」、岐阜では「しょうのけごはん、しょうけめし」、沖縄では「ジューシー」と呼ばれています。

    寿司

    北海道では「生寿司(なまずし)」と呼ばれており、京都では丁寧語で「おすもじ」と呼ばれることもあります。

    うなぎの蒲焼

    関西では「まむし」と呼ばれます。大阪で「まむし」(うなぎの蒲焼)というと、うなぎをごはんの間に挟んだものです。

    お粥

    関西では「おかいさん」、沖縄では「ウケーメー」と呼ばれます。

    食パン

    北海道では、「角食(かくしょく)」と呼びます。

    肉まん

    一般的には「肉まん」と呼ぶことが多いですが、関西では「豚まん」と呼ぶ人が多いです。

    【豆知識】関西では『からし』、九州では『酢醤油』『酢醤油+からし』『醬油+からし』を付けて食べられることが多いです。一部では、ソースを付けるという地域もあります。

    汁もの・その他

    味噌汁

    北海道・東北・近畿などでは「おつゆ」、京都では「おみいのおしい」とも呼ばれています。丁寧語では「おみおつけ」といい、関東で使われることが多いです。

    唐揚げ

    北海道では鶏のから揚げのことを「ザンギ」と呼びます。

    お煮しめ

    鶏肉、根菜、椎茸、こんにゃくなどの具材を甘辛く煮込んで作る煮物です。全国的には「筑前煮」と呼ばれることも多く、九州では「がめ煮」、北海道では「うま煮」と呼ばれており、他にも「炒り鶏」「炊き合わせ」などとも呼ばれます。地域によって入れる具材や調理工程が違います。

    漬物・たくあん

    北海道・北陸・東北では「おここ」、青森では「がっこ」、宮城・岩手では「おごご」、新潟では「こうこ」、関東では「おしんこ」、関西では「こうこ(香々)・おこうこ」、四国などでは「こんこ・おこんこ」、山口では「こうこう・こーこー」などとも呼ばれています。

    【豆知識1】韓国語でたくあんは「タンムジ」と言います。
    【豆知識2】新潟で「おここ」とは、「おやまあ」というように驚いた時に使う言葉です。

    お茶

    北海道・東北では「お茶っこ」、京都・大阪では「おぶう・ぶぶ」、新潟では「ぶぶ」、名古屋では「おぶう」、沖縄では「チャー」と呼ばれています。

    甘味

    おやつ

    東北・信越では「こびる、こびり、こびっこ」、仙台では「おやつこ」、長野では「おこびれ」、群馬では「こじょはん」、福島では「こじはん」、京都では「ええもん」、奈良では「ほーせき」と呼ばれることがあります。

    菓子

    京都では「おかしん」、和歌山・三重では「おかしん、かしん、おちん」、沖縄では「クヮーシ」と呼ばれます。

    今川焼

    全国各地では「今川焼き」「大判焼き」と呼ばれるお菓子ですが、北海道・青森・茨城では「おやき」、千葉・福島・新潟では「きんつば」、大阪・九州では「回転焼き」、広島では「二重焼き」「回転饅頭」などと呼ばれています。その他にも「御座候」「円盤焼き」「どてきん」「太鼓焼き」「焼き饅頭」「あずま焼き」「黄金饅頭」「天輪焼き」「太郎焼」「ホームラン焼き」など地域によって様々な呼び名があります。

    煎餅・かき餅

    石川県では「かきやま」、山口では「こーりもち」とも呼ばれます。

    ぼたもち・おはぎ

    東北・北陸・長野・徳島などでは「半殺し」(ぼたもちも同じ)、徳島阿波では「おぼた」、栃木県では「おぶた」とも呼ばれています。

    【豆知識1】現在、ぼたもちもおはぎも同じものを指しますが、元々は、春のお彼岸に牡丹の花に見立てこしあんで作ったのがぼたもち(牡丹餅)、秋のお彼岸に萩の花に見立てて粒あんで作ったのがおはぎ(御萩餅)と言われています。また、夏は「夜船(よぶね)」、冬は「北窓」とも呼ばれていました。

    【豆知識2】半殺しと呼ぶ地域では、粒を残さないものを「皆殺し」と言うそうです。

    柏餅

    栃木では「カシャモチ」、静岡では「おかしわ」、和歌山では「イビツ、エビツ、カシャモチ」、広島では「タカラモチ」、熊本では「柏まんじゅう」とも呼ばれています。他にも「しばもち」、「いばらもち」などの呼び名もあります。

    【豆知識1】柏の葉で包むのが柏餅ですが、西日本ではサルトリイバラの葉が使われることが多いようです。
    【豆知識2】「柏餅」は、布団を二つ折りにしてくるまって寝ることの意味もあります。

    干し芋

    静岡・茨城では「切り干し、ほし」、山梨・宮城では「きっぽし、切り干し」、三重では「きんこいも、きんこ、にっき(煮切干)」、京都・滋賀では「いもするめ」、香川では「ゆで切り、さつまいもの白切り」、徳島では「いでぼし」、熊本では「蒸しこっぱ」、長崎では「ゆでかんころ、白切り」とも呼ばれています。

    【豆知識】干し芋の発祥地は静岡県ですが、現在では生産量の9割は茨城県が占めています。

    まとめ

    現在では、地域差が少なくなり、使われなくなってきた言葉も多いでしょう。
    しかし、思い返してみると子どもの頃に友だちと使っていた言葉や、父母や祖父母がしていた懐かしい習慣や言葉はどなたにもあるのではないでしょうか。
    私自身、故郷や祖父母とのやり取りを思い出しながら執筆いたしました。
    皆様が、生まれ育った地域のことを思い出すきっかけや、他の方との会話のきっかけとしてお役に立つことができたら幸いです。