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  • 2023年トレンドグルメ!?エモい韓国の飲み屋屋台『ポチャ』

    2023年トレンドグルメ!?エモい韓国の飲み屋屋台『ポチャ』

    『ポチャ』をご存じでしょうか?
    ポチャとは、韓国の『飲み屋屋台』のことです。韓国の人気ドラマや映画に登場し、度々話題となっています。

    全国に『ポチャ』を売りにした店舗が増えています。飲食店関係者なら知っておきたい令和の最新トレンドです。

    ポチャ(포차)とは

    日本では、居酒屋のショルダーネームとして使われることも多い『ポチャ』ですが、どのようなものなのでしょうか。

    【人気の記事】注文したくなる!おすすめドリンク~飲む楽しさを提案して、売上アップ~
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    韓国でのポチャは『飲み屋屋台』

    韓国の屋台には、2種類あります。

    1.ノジョム(노점/露店)と呼ばれ、立ち食いスタイル店で食べ歩きのできる屋台のこと。
    ホットサンド、キンパなどの軽食系から、ホットク(おやきのような食べ物)、ケランパン(たまごパン)などのおやつ系まで様々な屋台が並びます。

    2.ポチャンマチャ(포장마차/屋台)と呼ばれるお酒を飲みながら食事のできる屋台のこと。
    『ポチャ』とは、このポチャンマチャ(屋台)を略した言葉で、主に『飲み屋屋台』のことを指します。
    ポチャには簡易テーブルと簡易イスが用意されており、冬には寒さを防ぐためのビニールのテントで覆われます。博多中州の屋台のような感じですね。

    料理は、すぐに食べることができて持ち帰りのしやすいメニューが多く、安価なことが特徴です。
    韓国の屋台では、支払いは現金のみの店舗がほとんどです。

    ポチャはどういった時に行く?

    韓国でポチャは、最初の1軒目というより、はしごして最後に立ち寄る場所として使われることが多いようです。
    深夜まで営業している店舗が多く、ビニールシートの覆いを使いながら季節や天候を問わず営業しています。

    最近の傾向『室内ポチャ』

    リーズナブルなことから人気のあるポチャですが、最近では屋内で屋台の雰囲気を出して営業する『室内ポチャ』の形態が増えています。
    中には、店内に本物の屋台を置いている場合もあります。
    開放的でカジュアルな雰囲気に仕上げてあり、気軽に室内で楽しめることから若者を中心に人気を集めています。

    ポチャのメニュー

    本場ポチャには、どのような食べ物やお酒が用意してあるのでしょうか。
    必ず置いてあるメニューから、韓国特有のメニュー、ドラマでお馴染みの韓国のお酒まで、一気にご紹介します。

    ポチャの定番メニュー

    韓国の屋台に必ずある定番のメニューをご紹介します。

    トッポッキ

    トッポッキは、屋台の定番中の定番料理です。
    うるち米から作られた3~4cm程の棒状のお餅を、コチュジャンや砂糖などを使った甘辛いソースで煮込んだ料理です。
    野菜や魚の練り物が入っていることもあります。チーズや海鮮、ラーメンと組み合わせることもあります。

    オデン

    日本のおでんと似ていますが、韓国のオデンはスープがピリ辛なのが特徴です。日本のようにいろいろな具が入っているわけではなく、薄く帯状に伸ばした魚の練り物をじゃばら状に串に刺した「オムク」という具材が中心です。
    韓国屋台の定番メニューで、1人前注文すると紙コップで、量が多いと皿で提供されます。

    醤油タレや醤油スプレーを付けて食べるのが主流です。
    オデンのスープはおかわり自由の店舗が多く、紙コップのオデンスープを飲んで身体を温めます。

    ティギム(天ぷら)

    韓国の天ぷらは、日本の天ぷらよりも衣が厚めです。韓国の屋台の定番メニューです。


    よくある具は、イカ、エビ、餃子、えごまの葉、さつまいも、えごまの葉、唐辛子、キムマリなどです。
    キムマリは、甘辛く味付けした春雨を海苔で巻いて衣を付けて揚げたもので、人気の具の一つです。
    醤油にねぎとごま油を混ぜたタレが付いてきますが、トッポッキのソースに付けて食べる人も多いです。

    スンデ

    スンデは、韓国独自のソーセージのような料理で、豚の腸にもち米、春雨、香味野菜などを詰めて蒸してあります。
    ソーセージとは食感や見た目が異なり、モチモチした食感があり、豚の血が入っているため黒っぽい色をしています。
    韓国では年齢性別問わず人気の食べ物で、屋台では定番のメニューです。

    添えられたピリ辛の塩や、トッポッキのソースに付けて食べたりします。
    スンデを注文すると、茹でたレバーをスライスした物が付いてくることがあります。

    キンパ(キムパプ、キムパップ)

    韓国風の海苔巻きです。ご飯は、ごま油と塩で味付けされています。
    具は、たくあん、卵焼き、ツナ、野菜、トビコ、チーズなど店舗によって様々なものが入っています。

    ハッドグ

    韓国屋台の定番料理の1つです。
    ハッドグは日本のアメリカンドッグのようなものです。串に刺したソーセージに、小麦粉などで作った甘みのある生地を巻き付けて揚げたものです。

    日本でも、中にモッツァレラチーズが入ったチーズハットグがブームとなりました。
    食べる時は、日本と同じくケチャップやマスタードを付けますが、砂糖を付けることもあります。
    屋台では、調理用ハサミで1口サイズに切って、トッポッキのソースに付けて食べる人も多いです。

    人気おかずメニュー

    韓国の屋台で、人気のメニューや韓国ならではのメニューをご紹介します。

    ケランパン

    韓国屋台で人気なメニューの1つがケランパンです。
    ケランパンは、直訳で「たまごパン」です。パンケーキ風の甘いパン生地に卵が丸ごと1つ乗っています。ナッツやチーズなどがトッピングされた店舗もあります。
    人気の秘訣は、相性が抜群の甘い生地と半熟卵です。

    チュモクパプ

    「チュモク」はこぶし、「パプ」はご飯を意味しており、にぎりこぶし大の韓国版おにぎりのことです。
    海苔、トビコ、たくあんなどの具材をごま油やマヨネーズと共に混ぜ合わせて丸くにぎります。
    店舗によっては、使い捨て手袋と共に提供されて、お客さん自身がにぎるスタイルのこともあります。

    コプチャン

    コプチャンは、ホルモンの部位を指し、牛では小腸、豚では腸全体のことです。
    野菜やきのこと一緒にコチュジャンで煮込んだコプチャン鍋として提供されます。

    コムジャンオ

    コムジャンオは、ヌタウナギという魚の料理です。
    韓国では人気の料理で、屋台や専門店で販売されています。

    トストゥ

    韓国版のホットサンドです。
    鉄板で焼いた食パンに、ハム、チーズ、卵焼き、野菜などが挟んであります。朝のメニューとしてよく提供されています。

    タッカンジョン

    韓国風の唐揚げです。コチュジャンと水飴を使った甘辛いソースが絡めてあります。
    屋台の人気メニューの1つです。

    サンナクチ

    サンナクチの「サン」は「生きた」、「ナクチ」は「テナガダコ」を意味し、生きたタコを踊り喰いする料理です。
    ぶつ切りにされまだ動いているタコを、ピリ辛のタレや塩とごま油に付けて食べます。
    吸盤の力が強く残っているため、気を付けながらよく噛んで食べなければなりません。

    韓国ならではの料理で、栄養価が高く、スタミナ食として人気なメニューです。

    ポンテギ

    ポンテギは、蚕のさなぎを蒸して味付けした料理です。
    高タンパクで栄養価も高い昆虫食で、おつまみやおやつとして食べられます。
    屋台ではカップに入れて販売されます。

    おやつメニュー

    日本でも人気になったメニューや、これから人気が出そうなメニューまで、韓国屋台スイーツをご紹介します。

    ホットク(ホットック)

    ホットクは、日本の『おやき』のような食べ物です。ポチャでは定番のスイーツです。
    小麦粉やもち米粉で作った生地に、シナモンや黒砂糖を包み、揚げ焼きした物です。一口ほおばると、もっちりとした生地の中からトロトロに溶けた熱々の黒蜜があふれ出します。

    ホットクはバリエーションが豊富で、シナモン黒砂糖の他にも、あんこ・ナッツ類・はちみつなどを使ったスイーツ系から、チャプチェが入ったおかず系のものまであります。

    屋台では、厚手の紙で挟むか、二つ折りにして紙コップに入れて提供されます。

    プンオパン

    プンオパンは、日本の『鯛焼き』のような食べ物です。プンオは、鮒(フナ)を意味しています。
    サイズは日本の鯛焼きより小さめで、手のひらより少し小さいくらいです。

    定番の具はあんこですが、カスタードクリーム・チョコレート・サツマイモ・ピザ・チーズなど店によって様々な種類のプンオパンが売られています。
    店によっては、一口サイズのものや、プンオ(鮒)ではなく「インオ(鯉)パン」の場合もあります。

    ポチャの定番アルコール

    「ポチャといえばこれ!」というほど定番のお酒があります。いったいどのようなお酒があるのでしょう?

    ソジュ(焼酎)

    ソジュとは、韓国の焼酎のことです。ソジュは、米やサツマイモ、タピオカ、トウモロコシなど複数の原料を混ぜて造られています。
    手ごろな価格で入手が容易なので、韓国ではビールに次いで飲まれているポピュラーなお酒です。

    ポチャにはソジュが欠かせません。
    アルコール度数は日本の焼酎よりも低く、15~20%程の商品が多いです。
    フルーツフレーバーの種類も豊富で、女性からの人気も高くなっています。

    メクチュ(ビール)

    メクチュは、ビールのことです。アルコール度数は4.5~6.9%です。
    炭酸が強めで苦味が少ないので、日本のビールが苦手な方には飲みやすいでしょう。一方、日本のビールに飲み慣れている方には薄く感じて物足りないかもしれません。

    「チメク」という、チキンとメクチュを掛け合わせた造語があります。
    フライドチキンとメクチュの相性の良さから、フライドチキンを食べながらメクチュ(ビール)を飲むという組み合わせが定番となり、「チメク」と表現されるようになりました。
    ピザと合わせると「ピメク」になります。

    マッコリ

    韓国では、チヂミとマッコリが定番の組み合わせです。
    マッコリは、米や小麦、あわなどの穀物やいも類などを原料とした、韓国の醸造酒です。白く濁っていて、とろみがあるのが特徴です。
    味は、ほのかに甘味があり、乳酸菌飲料のような酸味とまろやかさがあります。
    アルコール度数は6~8%程ありますが、お酒が苦手な方にも飲みやすいお酒です。
    他のお酒と比べてカロリーが低く、女性にも人気です。

    賞味期限が短いため韓国外では入手が難しかった『生マッコリ』も日本で楽しめるようになりました。
    生マッコリは、非加熱のため酵母や乳酸菌が生きており、身体によい効果が期待できます。
    発酵が続いているので、シュワシュワとした微炭酸になっています。

    ソジュの楽しみ方

    韓国ドラマの酒場のシーンで、ショットグラスでグイっと飲まれているお酒「ソジュ」。
    ソジュのおいしい飲み方から、盛り上がれる遊びまで、ソジュの楽しみ方をご紹介します。

    ソジュ(韓国焼酎)の種類

    ソジュは韓国の焼酎のことで、緑色の瓶に入っている商品が多いです。
    フレーバーの種類も豊富で、女性やお酒が苦手な人にも飲みやすく人気を博しています。

    チャミスル

    韓国シェアNo.1のソジュは、JINROの「チャミスル」です。チャミスルは「澄んだきれいなお酒」という意味です。
    ノンフレーバーはチャミスルフレッシュの他、マスカット、グレープフルーツ、ストロベリー、ピーチなどアルコール度数の低いフルーツフレーバーがあります。

    チョウムチョロム

    鏡月を造っている斗山(トザン)社の商品です。チョウムチョロムは、「はじめてのように」という意味です。
    肝機能を強化しアルコールを分解する効果のある「アラニン」や疲労回復や抵抗力を高める効果のある「アスパラギン酸」が含まれており、二日酔いになりにくいソジュと言われています。

    フルーツ焼酎の火付け役と言われており、ゆず、ブルーベリー、ピーチなどのフルーツフレーバーがあり、口当たりがやわらかなので女性や若い世代に人気です。

    ジョウンデー

    ムハクという会社が造っているソジュです。ジョウンデーは、「良い日」という意味があります。
    アルコール度数は12~17%で、他のソジュと比べると低めです。

    すっきりとした味わいで、焼酎特有の香りも少ないため、飲みやすいのが特徴です。
    フレーバーは、メロン、パイナップル、ピーチ、ブルーベリー、カラマンシー、ライチ、マンゴー、ザクロなど種類が豊富です。

    ソジュの飲み方

    ソジュは、ショットグラスで一気に飲み干すのが定番です。
    フルーツフレーバーも多いソジュは、飲み方をアレンジするのも楽しみの1つです。

    ショット(ストレート)

    味が濃くこってりとした料理にはストレートが合います。
    ストレートは、50cc程の小さなグラスで飲むのが一般的です。キンキンに冷やしたソジュをショットグラスに注ぎ、一気に飲み干します。

    日本の焼酎よりもアルコール度数が低めだからできる飲み方ですが、それでも飲み過ぎには注意が必要です。

    ソーダ割り

    ソジュはフルーツフレーバーも豊富なので、ソーダで割る飲み方もとても合います。
    アルコール度数が下がるため、アルコールが苦手な方にも飲みやすくなります。

    ソメク(爆弾酒)

    ソメクとは、ソジュとメクチュ(ビール)を混ぜたものです。
    ソジュによってビールのアルコール度数を上げるために始まった飲み方とも言われています。
    フルーツフレーバーと組み合わせるとフルーティーなビールを味わえます。

    別名「爆弾酒」とも呼ばれています。複数の種類のお酒を混ぜるため(いわゆるちゃんぽん)、酔いが回りやすく、二日酔いしやすいので注意が必要です。

    ソメクは、作る過程のパフォーマンスを楽しむものでもあります。
    ビールを満たしたグラスにソジュの入ったグラスを落として混ぜ合わせたり、一列に並べてソジュを注いだグラスにビール瓶からビールをスプレーのように注ぎ入れたり、ドミノ倒しのようにショットグラスをビールグラスに落とし入れていったりと、様々な技と演出方法があります。

    オイソジュ

    輪切りや千切りにしたきゅうりをソジュに入れたものです。
    きゅうりを入れることによって、お酒特有の香りや苦味が抑えられてまろやかになります。

    お茶割り

    SNSでも話題になった飲み方です。
    特に紅茶は、フルーツフレーバーとの相性が良く、フルーティーで香り豊かなお酒となります。マスカットやピーチは特に合います。

    ポチャでの楽しみ方

    ポチャに欠かせないソジュですが、開け方のパフォーマンスやゲームが盛り上がると話題です。

    ソジュの開け方

    ソジュの瓶を開ける際、振って瓶の中に渦巻きを作ってから開けます。
    開けたら、瓶の底や瓶の口を叩いて表面に浮かび上がった不純物を飛ばします。これは、ソジュに不純物が残っていたころの名残の動作のようです。

    現在販売されているソジュには不純物は含まれていないのでこのようなことをする必要はありません。ですが、韓国アーティストがやっていたことから、このパフォーマンスが流行しています。

    ソジュを使ったゲーム

    ソジュを使った様々なゲームがあり、飲みの場を盛り上げるのに一役買っています。

    ソジュの蓋打ちゲーム

    ソジュの蓋を開けたら、金属部分をねじって、それを順番にデコピンをするゲームです。
    折った人が勝ちです。

    アップダウン

    ソジュの蓋の内側には1~50までの数字が書いてあります。書いてある数字を順番に予想していきます。
    予想した数字が蓋裏の数字よりも大きかったら「アップ」、小さかったら「ダウン」と、蓋を持っている人が伝えます。
    5回以内に数字を当てたら勝ちです。

    タイタニック

    ビールグラスの半分までにビールを注ぎ、ショットグラスをビールグラスの中に入れます。
    ショットグラスの中にソジュを順番に注いでいき、ショットグラスが沈んだら負けです。
    負けた人は、完成したソメク(爆弾酒)を飲むことになります。

    韓国風のお酒の飲み方

    韓国でのお酒の飲み方には、日本とは違うマナーが多く存在します。

    目上の人の前では横を向いて飲む

    韓国のマナーでは、目上の方の前ではお酒を飲んではいけません。
    そのため、目上の人の前でお酒を飲む場合は横を向いて口元を隠し、飲んでいる姿を見せないようにしています。

    お酒の注ぎ足しはしない

    まだお酒がグラスに残っている状態で注ぎ足すのはマナー違反となるため、グラスが空になったのを確認してからお酒を注ぎます。

    手酌はしない

    韓国では、お酒は大勢で飲むという文化があり、お酒を酌み交わすことは友好の証とされています。
    お酒は目上の人から注ぐのが本来のマナーです。
    また、手酌すると良くないことが起こるといわれており、手酌はタブー視されています。

    乾杯は毎回する

    乾杯の仕方も日本とは異なります。お酒を注ぐ度に乾杯をするのが韓国流です。
    毎回乾杯すると、盛り上がりそうですね。

    ぜひ試してみては?

    日本で増えているポチャ

    日本でも「ポチャ」というショルダーネームを付ける店舗が増えています。
    日本のポチャにはどのような特徴があるのでしょうか。

    日本のポチャの傾向

    日本でのポチャは、現在韓国でも増えている形態である『室内韓国ポチャ』を取り込んだカジュアルな店舗が多いようです。
    韓国での本来の屋台というより、韓国風の居酒屋といったイメージの方が強いかもしれません。

    本場のポチャを模した簡易イスや簡易テーブルを使った内装、食器や小物も使って韓国っぽさを演出しています。
    また、韓国ポチャで提供されるような料理やお酒によって、韓国の雰囲気を感じながら食事を楽しめることが売りとなっています。

    日本のポチャのメニュー

    日本のポチャを名乗る店舗では、韓国風オデン、チヂミ、サムギョプサル、チャプチェ、ヤンニョムチキン、チゲ、UFOチキン、ケランチムなどのメニューを扱う店舗が多いようです。

    韓国のポチャで定番のスンデを扱う店舗はまだ少ないですが、韓国風オデンやティギム(天ぷら)は日本との親和性も高いため取り入れやすいメニューではないでしょうか。

    日本で韓国ポチャを体験できる場所

    2021/12/20、東京に「新大久保韓国横丁」が誕生しました。10店舗が集結し、様々な韓国グルメを提供しています。
    レトロな内装に、ビールケースなどを使った簡易イスは本場ポチャの雰囲気満載です。
    各店舗独自のカラーを出しつつも、ポチャをイメージした店作りという点は全店舗統一してあります。
    ここに行くと、日本に居ながら韓国のポチャ気分を体験することができます。

    新大久保 韓国横丁
    住所:東京都新宿区大久保2-19-1セントラル大久保1F、2F
    営業時間:11:30~5:00
    HP:https://kankokuyokocho.com/
    インスタグラム:https://www.instagram.com/shinokubokankokuyokocho/

    ホンデポチャ 新大久保韓国横丁店
    ホンデポチャ 新大久保本店
    HP:https://hongdaepocha.owst.jp/

    【人気の記事】ビッグデータ分析からわかる2023年トレンドとは?
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    まとめ

    日本とは少し違ったお酒の文化がある韓国。ポチャには、人と人との繋がりや賑わいを感じることのできる魅力があります。
    韓国流のお酒の楽しみ方を取り込んだポチャは、若者にも受け入れられ、今後も韓国ポチャを売りにした店舗は増えるものと思われます。

    度重なる韓流ブームを経て、韓国グルメブームは日本に定着しています。
    毎年韓国発信のトレンドが多数生まれており、依然として注目度が高い状態です。韓国グルメにはメニュー開発や集客のヒントとなるものがたくさん眠っているはずです。

    皆様のお店でも、ご自店流にアレンジしたポチャを取り入れてみてはいかがでしょうか。
    テンポスではポチャができる韓国食器を揃えています。
    焼亭石鍋18cm(韓国製) ビビンバ鍋
    韓国食器(カトラリー) ビビンバスプーン/20.9cm
    モツ鍋(ちりとり鍋) 浅型 24cm
    韓国料理のぼり
    韓国式ホットドッグのぼり

    テンポスドットコム
    韓国調理器具一覧はコチラ

  • 【発見】世界の鍋・鍋の変身レシピ【発掘】

    【発見】世界の鍋・鍋の変身レシピ【発掘】

    世界には色々な鍋が存在しています。世界の鍋事情をのぞいてみましょう。
    一気に沢山作るので余りがちな鍋の残りを利用して出来るレシピもご紹介!もったいないを出さず、簡単に一食分が準備出来て美味しく頂けちゃう環境にも優しいアレンジレシピです。

    世界の鍋

    そもそも鍋というのは、一つの鍋をみんなでつつきあって食べるという食文化の一つです。一つの鍋からみんなで食べるという、いつもとはちょっと違う食事風景が魅力の一つでもあります。しかし、昨今の社会環境なども影響して、”一人鍋”という選択肢も増えてきました。
    一人でも大人数でも、一つの鍋の中で沢山の具材が集まり様々な味が共鳴しあって一つとなり、作る度に違う味となる奥深い鍋の世界を、世界の視点から掘り下げます。

    世界の鍋・形

    鍋と一口に言っても様々な形があります。世界の鍋を語る上で、調理器具としての鍋にも様々な種類があります。どんな鍋があるのか見てみましょう。

    パエリア鍋

    その名の通りパエリアを作る時に使える鍋です。日本に多く見られる土鍋よりは浅く、お米を入れて蒸し炊きなどをするのに適しています。

    タジン鍋

    煙突のような重い蓋が水分を逃がさず、ほとんど水を使わず野菜の水分だけで調理できる優れモノです。食材本来の味をしっかり味わえたり、余分な脂が抜けてヘルシーに頂けます。

    カタプラーナ鍋

    銅版をたたいて作る打ち出し鍋。野菜などの具材を蒸して調理するのに向いています。少ない水分で調理出来ます。

    フォンデュ鍋

    チーズフォンデュなどを食べる際に使用する鍋。熱伝導率の高いものが多くソースやチーズを温めるのに適しています。温まるのが早いので調理の効率が抜群です。

    世界の鍋・種類

    世界各地の鍋にはどのようなものがあるのか見てみましょう。

    カンジャタン(韓国)

    カン=ジャガイモ、タン=スープで、ジャガイモのスープの鍋。ホクホクのジャガイモに骨付きの豚肉などを入れる料理で、えごま油や唐辛子を入れて良く煮込む鍋です。骨付きの肉とジャガイモがホロホロになり美味しい一品です。

    タッカンマリ(韓国)

    韓国料理にしては珍しく辛くなく、鶏肉を丸ごと入れてネギやジャガイモと共に煮込む鍋です。味をつけず鶏肉から出た旨味で頂きます。ニンニクや唐辛子のタレで食べます。

    タイスキ(タイ)

    日本のすき焼きをヒントに名づけられたと言われるタイの有名な鍋です。形式はしゃぶしゃぶと似ていて真ん中が煙突になっている鍋で肉や魚を湯がいて食べます。タレに付けて食べるのでタレに個性を出すという特徴があります。

    スープフォンデュ(スイス)

    フォンデュとは溶けるの意。コンソメやオリーブオイルの入ったスープに具材をくぐらせて食べる鍋料理です。チーズフォンデュが有名ですが、チョコやクリームなど様々なタイプがあります。
    バゲットやお肉、野菜などで食べます。元々は固くなったバゲットを食べやすくするために出来た料理だそうです。

    コシード(スペイン)

    日本のおじやの語源とも言われるオジャ・ポドリータがその起源で、豆や食材を長時間ツボで煮込む料理です。地域ごとにコシードがあって、作ると出身地がわかる料理とも言われています。その地域ごとに手に入る食材を入れることで様々に変化しました。日本の鍋にも通ずるところがありますね。

    余った鍋で楽しくアレンジ

    鍋は具材を沢山いっぺんに入れるので少々残りがちだったり、毎回同じような味の鍋になってちょっと飽きちゃったりと、アレンジが欲しくなって困ることはありませんか?
    ここからはいつもとはちょっと違って一味変わった鍋をご紹介。

    いつもとは違うつゆや具材で楽しむ

    醤油味や味噌味など定番のつゆで食べがちな鍋ですが、たまにはいつもと違った味で食べてみたくなりませんか?そんな時、手軽にいつもとは違った鍋を楽しむ方法をご紹介します。

    ラーメンの素

    袋入りのインスタントラーメンに付いてくる粉末だしをそのまま鍋に投入することで、いつもとは少し違った味わいになります。粉末だしの中には色んな旨味が凝縮されているのでそれだけで美味しく作れます。魚介風味やピリ辛など気分によって変えることが出来ますね。
    余ってしまった麺を〆に入れても具材のうまみの出たスープになって美味しく頂けちゃいます。

    チーズ丸ごと一個!

    鍋にどぼん!とカマンベールチーズを丸ごと入れちゃいましょう。とろとろ溶けだしたら具材と絡めて食べて〆にご飯を入れたらあら不思議、具材の旨味を全て吸ったチーズリゾットの出来上がりです。

    キャベツ

    鍋に入れる具材で白菜は有名ですが、白菜の代わりにキャベツを入れるといつもとは一つ違った感じになります。キャベツはロールキャベツもあるくらいなので煮込み料理にはピッタリですし和風でも洋風でも美味しくなること間違いなしです。

    きんぴら

    和風おかずの代表格のきんぴらを鍋にどーんと投入。きんぴらの甘辛な味がお肉や豆腐に良く合います。和風の鍋なら違和感なくマッチしますし、中華など辛めの鍋でもピッタリ合います。

    鍋の残りに追加で簡単チェンジ

    具が多くて少し余ってしまった鍋に新たな味を足して新しいお食事に変身させましょう。同じ鍋続きで飽きてきても少し味を変えるだけで続けて食べられるので無駄なく食べきることが出来るので是非チャレンジしてみましょう。

    キムチ鍋からチーズタッカルビ

    ピリ辛のキムチ鍋を食べた後は、沢山のチーズを投入してチーズタッカルビに大変身。せっかくなのでキムチ鍋をする際にはチーズタッカルビにも合うジャガイモやトッポッキなどを入れておいてホクホク食感とトッポッキのもちもちをチーズの甘みとピリ辛キムチで味わいましょう。
    更にサムギョプサルや鶏の焼いた物をくぐらせながら食べたら、チーズタッカルビ版フォンデュにもなりますね。

    水炊きからカレー

    水炊きを美味しく頂いた後にはカレー粉を投入してそのままカレーにしちゃいましょう。野菜やお肉のだしがカレーに深いコクを出してくれること間違いなし。鍋に入っていた具によって和風にもなりますし、鍋に飽きた頃にパンチのある味が絶品です。

    鍋からあんかけ

    残った鍋に片栗粉を入れて温めなおすだけで、あっという間にあんかけに大変身。鍋として煮込まれているのでだしはしっかりでていますし、片栗粉を入れるだけなのでとても簡単です。出来たあんかけはご飯に乗せても、ラーメンや焼きそばに乗せてもいいですね。
    作る際、温かい所に片栗粉を入れてしまうとだまになってしまうのでしっかり冷めた鍋に入れましょう。

    まとめ

    寒い日こそ美味しく頂ける鍋。定番鍋だけでなく、世界には色々な鍋がありましたね。色々なレシピがあれば毎日でも違った味で鍋を楽しむことができます。少し残ってしまったらアレンジレシピで気分を変えて味わって、また違う鍋にどんどんチャレンジしていきましょう。
    鍋を楽しむにはせっかくなのでそのメニューにあった鍋で楽しみたいものですよね。テンポスでは様々な鍋用品を取り揃えていますのでどんな鍋が食べたいか想像しながら是非見てみてください。

  • とろろ昆布をちょい足し!富山おでんの秘密【ご当地グルメ】

    とろろ昆布をちょい足し!富山おでんの秘密【ご当地グルメ】

    寒い冬に体を温めてくれる鍋物と言えばおでん。日本の冬の代表格とも言えるおでんですが、各地で様々な違いがあります。
    今回はそんなおでんの中でも、有名な某グルメドラマでも取り上げられた「富山おでん」をご紹介。その最たる特徴である「とろろ昆布」たっぷりの、見た目にも味にも変わり種のおでんの魅力を掘り下げます。

    とろろ昆布で美味しく頂く富山おでん

    富山という土地は、関西と関東の食文化がほどよくミックスされています。いい所どりの富山の食文化の中で生まれた富山おでんの一番の特徴は、「とろろ昆布」が盛りだくさんにかかっているところです。
    富山おでんの歴史や、ご当地食材を使った特徴的な魅力をご紹介します。

    富山おでんの歴史

    富山おでんの歴史は平成21年に始まりました。地元の食材を使ったおでんを通して全国に富山の食材の魅力を発信していこうという取り組みから、とろろ昆布を載せて地産地消の食材を使ったおでんを開発したところから始まります。
    各地のおでんはその味付けに特徴があり、味噌が入ったり甘めだったりとバリエーションが存在していますが、富山のおでんは味付けは特に特徴がなく各自自由に決めます。基本的には塩と昆布やかつお節などで取った出汁をベースにしています。 それでは具に特徴のある富山おでんの特徴について見ていきましょう。

    とろろ昆布

    一番の特徴であるとろろ昆布ですが、富山が昆布の一人当たりの消費量が日本一なことから、メイン食材に抜擢されました。
    昆布から優しく美味しく出る味わいにプラスしてとろっとした食感が味わえて、私たちが普段食べるおでんとは少し違った雰囲気を味わえます。

    地産地消

    富山おでんのもう一つの特徴は、必ず地元の食材を入れるということです。富山で有名な食材と言うと「富山湾の宝石」とも呼ばれる白海老があります。白海老のつみれとしておでんの具の定番です。
    また、富山の有名な紅白かまぼこに、渦巻き模様の切り口が美しい「赤巻=赤かまぼこ」があります。これもおでんの具の定番となっています。

    富山ならではの具材

    「白海老」や「赤かまぼこ」の他にも、特徴的な具材があります。

    カニ面(かにめん)

    カニ面とはカニの甲羅に卵の外子や内子、カニの身をのせた具材です。色々とバリエーションがあります。カニの甘みとおでんの汁が相まって、おせちが豪華に美味しくバージョンアップします。

    香箱ガニ:ズワイガニのメス
    内子と外子、カニみそカニ身を甲羅に詰めすり身で蓋をしたものです。

    紅ズワイガニ:海のルビー富山湾の女王とも呼ばれます。
    カニ身や白身魚のすり身や野菜キノコ類をたっぷり詰めたものです。

    あんばやし

    コンニャクを薄く切り串刺しにしたもので、生姜の効いた味噌ダレに付けて食べると美味しい具材です。「あんばやし」というのは富山市で主に使われる名前です。

    すす竹

    細いタケノコです。細いのでおでんの味がしっかり染みつつシャッキシャキの歯ごたえを楽しませてくれます。

    変わり種食材

    ご当地食材を使う富山おでんですが、変わり種の具も美味しく頂けます。どんな具が合うのか、アレンジもご紹介します。

    変わり種

    富山おでんに合う変わり種の具をご紹介します。

    アスパラ

    和風のおでんに洋風のアスパラは一見おでんとは合わなさそうですが、あっさりした味とシャキっとした食感が美味しいです。

    アボカド

    森のバターとも言われるアボカドは、それ自体は特に強い味もない食べ物ですが、おでんに入れば美味しいつゆが染み込んで濃厚なトロっとした食感と共に楽しむことが出来ます。とろとろ同士とろろ昆布との相性もバッチリです。

    銀杏

    ほろ苦くホクホクした味わいと食感がおでんの塩気と相まって、美味しい食材です。色合いも鮮やかで、見た目にも美味しい一品です。とろろ昆布のとろっと食感と、銀杏のホクホクした味わいが絶妙です。

    イイダコ

    ちっちゃいタコさんがかわいく美味しいイイダコ。茶色の多いおでんの中で赤い色味も鮮やかで見た目にもよく、食感もタコならではのしっかりした歯ごたえとつゆの染みた美味しさが味わえます。とろとろ食感とタコの噛み応えのある食感との相性が良さそうです。

    アレンジ

    沢山の具を一気に煮込むおでんは、一日で食べきれないこともありますよね。そんな時はアレンジレシピで美味しく富山おでんを変身させましょう。

    雑炊

    お鍋アレンジの定番と言っても過言ではない雑炊です。富山おでんは昆布と塩気のシンプルな味付けですから、そこにお米と卵を追加すれば、お米と素材の味を存分に味わえそうです。
    出汁とおでんの具の味がしっかり染み込み、美味しい雑炊になること間違いなしです。

    カレー

    実は残ったおでんのアレンジとして人気なのがカレーです。残ったおでんにカレー粉を混ぜるだけで出来ちゃうという手軽さもさることながら、おでんの具材と出汁が染み込んだつゆにカレー粉を解かすので、和風でコクのある美味しいカレーになります。とろろ昆布のとろみがカレーにも合いそうですね。

    煮込みうどん

    余ったおでんに麺を投入するだけで、手軽に出来るのが煮込みうどんです。簡単におでんが生まれ変わり、あっさり美味しく食べられます。とろろ昆布はうどんにもバッチリ合うので、追いとろろ昆布をしてみてもいいかもしれません。

    和風グラタン

    余ったおでんの具の上からチーズをかけて焼くだけで、お手軽グラタンが完成します。お皿を移したりする分、他のアレンジよりは少々手間がかかりますが、和風と洋風の素敵なマリアージュが楽しめます。残った具によっても毎度味が変わるので、色々なパターンで食べてみたいですね。

    まとめ

    とろろ昆布が特徴的な富山おでんですが、おでんはいろんな具材を一片に盛り込むことが出来るので、地産地消をモットーに全国へ富山の食材の魅力を発信するには最高のメニューかもしれません。
    赤かまぼこや白海老、カニ面など富山ならではの食材がかつお節と塩で味付けされたおつゆで煮込まれたおでんは、冷えた体を美味しくほっこり温めてくれます。

    富山では、B級グルメとしてラーメン店での提供も多いようです。いつものおでんにとろろ昆布をちょっと足してみたり、少し豪華にカニ面を入れてみたりして、富山おでんに挑戦してみてくださいね。 そんなおでんを提供する際に必要なおでん鍋ですが、テンポスでは沢山の種類を取り揃えております。新しい鍋を入手して、新しいメニューを考えたり、今のメニューにプラスアルファを考えてみてはいかがでしょうか。

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  • 関西風おでんは一味違う?特徴的な甘い汁の魅力【ご当地グルメ】

    関西風おでんは一味違う?特徴的な甘い汁の魅力【ご当地グルメ】

    おでんと一口に言っても、地域によって様々な進化を遂げています。今回は、関西風おでんの魅力をピックアップしてお届けします。
    関西では、おでんのことを関東煮と呼んでいました。つまり大阪名物の関東煮は「大阪風関東煮」なのです。 関西と関東では様々な料理で味付けや食材など違いがありますが、おでんはではどのような違いがあるのでしょうか?

    甘めでおいしい関西風おでん

    関西風おでん事情について、「関東煮」と呼ばれるようになった由来や、関東風おでんとの違いを詳しく見ていきましょう。

    関西のおでん事情

    「関東煮」の読み方ですが、「かんとうだき」と読みます。関西では煮物を「炊く」と表現します。そのため「煮」が「だき」となるのです。

    名前の由来

    そもそも関東煮とは、関西ではおでんを指します。
    元々は、おでんとは「味噌田楽」を指す言葉でした。
    関西では関東大震災の時に関東から来た人から今のようなおでんが伝わり広まったという説と、江戸時代に中国から来た人から「広東煮」(かんとんに)が広まり、その後「かんとに」が「かんとだき」と変化していったという説があります。
    そんなことから、田楽のおでんと区別するため関東煮という名前が定着したようです。

    関東と関西のおでんの違い

    関西のおでんと関東のおでんとではどんなところが違うのか、詳しく見ていきましょう。

    味の違い

    関東:かつお節をベースとした濃い目のつゆに、濃口醤油を使い、ややしょっぱめの味付けです。

    関西(関東煮):かつお節を使うのは同じですが、薄口醤油を使い、甘い味付けにします。つゆが濃い目ではないので、関東のおでんと違い具に色が付きにくいのも特徴です。具自体の味とだしの旨味の両方を味わうことが出来ます。
    コンビニ各社では、その食べやすさから関西風のつゆを使ったおでんが販売されているので、皆さんにも馴染みのある味わいではないでしょうか。

    具の違い

    関東風とは違い、関西風おでんは「ちくわぶ」や「はんぺん」は入りません。特に、ちくわぶは関西ではメジャーではないので、存在を知らない人もいるようです。
    逆に、関西だけで入れることがある具が「くじら」です。くじらの舌(さえずり)や、皮(コロ)などが入ります。関西では比較的クジラを食べる機会が多かったので、おでんの具になったのも不思議はないのかもしれませんね。

    関西風おでん(関東煮)で人気の具

    関東煮に入れる具でおいしいもの、人気の具や変わり種を紹介します。

    関東煮に合う具

    関東煮ならではの甘めのつゆに合う具を集めました。

    がんもどき(飛竜頭)

    つゆをたくさん吸って、がんもどき自体のおいしさと染み込んだつゆの甘さをしっかり味わえます。

    厚揚げ

    こちらもつゆを吸ってくれるので、お揚げの甘みとつゆの甘みを味わえます。使用する際は油抜きが必須です。

    牛すじ

    関西ではカレーにも入れるほど馴染み深い食材です。煮込むことで牛からのダシがつゆに溶け込みコクを生み出し、食感も楽しめます。

    たこ

    下茹でしておくと、おでんのつゆに色移りしにくくなります。食感と魚介の味を楽しめます。

    おでんで人気の具

    どんなおでんの具が好きか筆者の周りでアンケートを取ってみました。

    大根

    4票
    おでんの具キングと言ってもいい大根。味が染み込むと一層おいしくなる具なのでつゆの甘みを存分に味わえそうですね。

    玉子(煮玉子)

    4票
    こちらも味が染み込むことでおいしくなる王道の具。つゆの甘みと濃厚な黄身を味わえそうです。

    じゃがいも

    3票
    こちらは煮崩れなどで賛否が分かれそうですが、ホクホクで甘く食べられる期待感があります。

    はんぺん

    2票
    関西ではあまり入れないようですが、甘いつゆとの相性は良さそうですよね。ふわふわ甘々でおいしそうです。

    ウインナー

    2票
    お子様にも人気なウインナー。ウインナー自体の味とつゆ、染み出る油がおでんを一層おいしくしてくれそうです。甘めの味付けにしっかりとした具の味が効いておいしそうですよね。

    餅巾着

    2票
    お餅を包んでいるあぶら揚げに甘いつゆがしっかり染み込み、中身のお餅がとろける食感がおいしい具材です。

    関東煮にも合う?変わり種おでんの具

    シュウマイ

    水餃子があることを考えると、おつゆに浮かぶシュウマイも不思議ではない気がしますね。皮がとけないように注意して煮込みましょう。甘いつゆが染みておいしく味わえそうです。餃子ほど味の主張は激しくないのでピッタリかもしれません。

    ロールキャベツ

    こちらは煮込み料理の定番なので相性は良さそうです。関東煮のような甘いつゆなら肉やキャベツの甘みとも相まっておいしさ倍増間違いなしです。緑の色味も入って見た目にも良さそうですね。

    トマト

    こちらは洋食の代表格ともいえる食材ですが、煮込み料理には欠かせない存在でもあります。ぬかづけに入れてもおいしいらしいトマトは和食との相性も良いようです。甘めのおつゆに酸味がマリアージュして絶品です。

    さといも

    食感がねっとりとしていてつゆとも絡みやすく、おいしくなること間違いなしです。里芋の煮っころがしがあるくらいなので、甘めのつゆに相性抜群なのは言うまでもありません。

    ベーコン

    ベーコンは塩気と脂身がつゆに溶け出し、一層おいしさを引き立ててくれる食材になりそうです。厚切りでお肉の味わいを楽しむことも出来ますし、薄切りで何かを巻いて食べてもおいしいですね。

    まとめ

    大阪の味、関東煮。今やコンビニチェーンのおでんに使われるその味は皆さんにも馴染み深いかもしれませんが、関東ではあまり食べないクジラや牛すじを入れたりするところは地域の違いがありましたね。
    甘めのおつゆということで、具材には色々な食材が使えそうです。ご飯にもお酒にも合いそうで、寒い日にはこたつでゆっくりと大阪風関東煮で温まりたいですね。

    飲食店の皆さんは、そんな甘くておいしい関東煮をメニューに加えて、お子様からお年寄りまでほっこりあたたかく迎えられる冬にしてみてはいかがでしょうか?
    テンポスではおでん鍋など各種器具を取り揃えていますので是非覗いてみてくださいね。

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  • 進化する関東風おでん!最新の東京おでんとは?【ご当地グルメ】

    進化する関東風おでん!最新の東京おでんとは?【ご当地グルメ】

    寒くなると食べたくなるおでんは、人気の具である大根やこんにゃくには食物繊維、練り物や卵にはタンパク質、昆布にはミネラルが豊富に含まれ、おいしく栄養満点のメニューです。
    海の幸がたくさんの北海道や東北風おでん、黒色の出汁が特徴の静岡風おでん、八丁味噌をベースとした名古屋の味噌おでん、牛スジが欠かせない関西の関東煮(かんとうだき)など地域によって特色豊かなおでんが存在します。

    日本の首都・関東風おでんには、どのような特徴があるのでしょうか。
    おでんにまつわる話や、進化している東京のおでんについてご紹介します。

    おでんの由来

    おでんのルーツは室町時代まで遡ります。もともとは、四角い棒状にした豆腐を竹串で刺し、味噌を付けて焼いた豆腐田楽にあるといわれています。
    女房詞の「田楽」に「お」を付けて呼ばれていたものが略されて「おでん」と呼ばれるようになりました。
    江戸時代には、焼くスタイルから串に刺した具材を大鍋で煮こむスタイルに変化していき、豆腐の他にもこんにゃく、里いも、茄子、魚などの具材なども加わるようになりました。
    現在のような出汁で煮込むおでんが全国に広がり定着したのは、大正時代以降のことです。

    関東風おでんの特徴

    関東風おでんにはどのような特徴があるのでしょうか?
    決め手の出汁と定番おでん種を紹介します。

    関東風おでんの味付け

    関東風のおでんの特徴は、しっかり煮込み、色が濃く甘辛いのが特徴です。
    かつお節が基本の出汁として使われており、濃い口醤油・みりん・砂糖などで甘めに味付けされています。

    関東風おでんの具

    関東では、おでんの具のことを「おでん種(だね)」とも呼びます。
    関東風おでんは、練り物が多いのが特徴の一つです。
    全国共通で人気のある、大根、卵、こんにゃく、ちくわ、さつま揚げ、しらたきの他に以下のような具材があります。

    ちくわぶ

    見た目はちくわにそっくりですが、歯ごたえや味はちくわとは似て非なるものです。
    ちくわぶには、原材料に魚は使われていません。強力粉と塩を水でこねたものを茹でて作られています。
    出汁がしっかりと染み、もちもちとした食感があります。煮る時間によって食感が変わるため、長時間煮て柔らかい食感を楽しむこともできます。

    すじ(すじかまぼこ・すじかま)

    特徴的なおでん具の一つが”すじ”です。
    関西で発祥した”牛すじ”が全国的に有名になり、”おでんのすじ”というと牛すじのことだと思う方も多いかもしれませんが、関東風おでんのすじとは異なります。
    関東風おでんの”すじ”は、魚のすり身にサメの軟骨やすじを加えた練り物です。 魚のすじは、軟骨のコリコリした食感があるのが特徴です。

    はんぺん

    関東風おでんに欠かせないおでん具です。
    白身魚のすり身に、卵白や山芋を加え、空気を含ませながら作られています。
    ふわふわとした食感があり、他の練り物とは一線を画しています。
    煮すぎるとふわふわした食感や風味が損なわれるため、軽く煮る程度で済ませます。

    つみれ

    つみれも忘れてはなりません。関東風は、いわしを使ったつみれがポピュラーです。
    つみれは「摘み入れる」という動作が基となった名詞です。生地を手やスプーンなどですくって茹で上げて作ります。

    ねぎま

    おでんの具としてのねぎまは、まぐろとネギを串で刺したものを指します。
    ねぎまが誕生した当初の江戸時代では、まぐろ(トロ)のぶつ切りとネギを煮込んだ鍋でした。ねぎま鍋は、東京の郷土料理でもあります。
    それが変化し、まぐろとネギを串に刺して食されるようになりました。

    もち巾着

    関東風おでんの人気な具の一つです。
    餅を入れた油揚げの口をかんぴょうで結んだものです。
    巾着の中でとろけた餅と、出汁の染みた油揚げとの相性が抜群です。
    大根の近くに置いておくと、大根に含まれる成分が作用して餅が溶けやすくなります。

    おでんの〆は?

    出汁や、具材から出た旨味が凝縮したおでんの汁は、ご飯にそのままかけてもおいしいですよね。
    おでん屋さんで提供されているおでんの〆は、どれも食べてみたくなるものばかりです。

    茶飯

    おでん屋さんの茶飯は、おでんの出汁で炊いたご飯のことです。
    東京の下町にあるおでん屋さんでは定番メニューです。

    おでん茶漬け

    ご飯に、おでん出汁をかけたものです。
    お店によっては、ご飯ではなく焼きおにぎりを使っていたり、刺身や刺身の漬けと薬味をのせていたりします。

    おでん雑炊

    おでんの出汁を使って作った雑炊です。
    おでんの出汁を吸って柔らかくなったお米は、胃にもやさしく〆にぴったりです。

    とうめし

    おでんの名店で提供されているとうめしは、おでんの出汁で煮込んだ豆腐をご飯に乗せたものです。
    味がしっかり染み込んだ豆腐と出汁がご飯によく絡み、箸が止まらなくなる一杯です。

    おでんリゾット

    おでんの出汁にチーズを加えて作るリゾットという、少し珍しいメニューを出しているお店もあります。

    進化する東京のおでん

    首都東京には、日本各地の名産品が集まります。おでんも同じで、日本各地の名物おでんのお店が出店しています。
    割烹店のように一品一品提供するスタイルのお店もあります。

    他地域のおでんとの融合

    他の地域のおでんの良いところを融合したおでんも多数登場しています。
    かつお節と昆布だしが主流のおでんですが、鶏だしやあごだしなど他地域で使われる出汁を使用する店舗もあります。
    湯葉、ぎんなん、蕗、つぶ貝、牡蠣など、各地の特産物のおでんの具も多数登場しています。

    他国の料理との融合

    コンソメで煮込んだフレンチスタイルのお店では、フォアグラやトリュフなどフレンチの食材と日本のおでんを融合したおでんを提供しています。
    洋風おでんのお供は、日本酒ではなくワインです。
    その他にも、辛いスープで煮込んだ四川風おでん、トマトとチーズ、ウインナーなどを野菜の出汁で煮込んだイタリア風おでん、大根・卵・練り物をトムヤムスープで煮込んだタイ風おでんなど、世界各国の料理と融合したおでんを提供するお店も多数あります。
    おでんは、『日本食』という枠を大きく超えて世界のおでんになるかもしれません。

    おでん種の進化

    おでん界のニューカマー・トマト。今では、トマトはおでん屋の定番種となりつつあります。
    またその他にも、とうもろこし、ブロッコリー、オクラ、ミニトマト、無花果、タマネギ、シイタケ、白子、チーズ、たこ焼き、湯葉、水餃子、焼売などバラエティー豊かな種も登場しています。

    夏おでんのすゝめ

    おでんは冬の食べ物だと思っていませんか?
    いいえ。おでんは寒い時期だけではなく、暑く疲れやすい夏にこそ食べて欲しい食べ物です。

    夏場の食卓におでんが登場しない理由

    おでんは、夏場の家庭の食卓には出てきません。
    それもそのはず。暑い夏に、煮込み時間の長いおでんは作る気にも食べる気にもなりません。
    大鍋でたくさん作るおでんは、食品が傷みやすい夏場には保存管理も大変です。
    そして、おでんの定番である大根は、夏場は価格が高騰します。 このような理由から、夏場におでんは食卓に登場しないのでしょう。

    夏こそおでん!

    夏場は、冷たい物を飲み食いしがちで胃や腸が疲れ気味になります。冷房で身体が冷えてしまっている場合もあります。
    夏場に家庭でおでんをつくるのは大変ですが、飲食店では違います。
    おでんはファストフードなので待ち時間なしですぐに食べることができます。
    冷房の効いた店内で熱々のおでんを食べると、体の中から温まり、疲れた心身をホッと癒してくれますよ。

    夏だからできるおでんの楽しみ方

    おでん専門店では、その季節にしか食べられない旬のおでん種が用意してあります。
    また、夏限定の冷やしおでんがあることも。
    おでんといえば寒い冬に熱燗のイメージが強いですが、暑い夏場は、冷や、ビール、サワーなどと食べると、また違った味わいがありますよ。
    夏は、おでんの意外な一面を発見できるチャンスです!

    まとめ

    おでんのはじまりは、串に刺した豆腐田楽でした。それが年月とともに形を変え、味を変え現在の出汁で煮込むおでんになったのでした。
    東京には、大正時代からの味を守りお客様に愛され続ける東京風おでんを提供するお店と、日本各地や世界各地のおでんと融合した進化系おでんを提供するお店とが共存しています。
    どちらのお店も魅力に溢れています。

    これからは、冬だけといわず、春も夏も秋も、季節を問わずおでんをたのしみ、新たなおでんとの出会いをしていきませんか?

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  • 寒い日の味方!黒い出汁が癖になる静岡おでん【ご当地グルメ】

    寒い日の味方!黒い出汁が癖になる静岡おでん【ご当地グルメ】

    寒い毎日。こんな時は暖かい食べ物で、身体の中からホカホカに過ごしたくなりますよね。そんな時に食べたくなるのは、ぐつぐつと煮えた鍋物ではないでしょうか。
    鍋物は様々な種類がありますが、誰もが一度は食べたことのある「おでん」は、特別なおいしさがありますよね。
    ポピュラーで手軽なおでんですが、地域によって様々な味や特徴があります。今回はその中から「静岡おでん」をピックアップしてご紹介します。

    黒いつゆで、めずらしい。静岡おでん

    各地のおでんは数あれど、静岡おでんはその見た目から独特なおでんとして有名です。そんな静岡おでんの歴史や特徴などを掘り下げていきましょう。

    静岡おでんの歴史・特徴

    どのようにして静岡おでんは生まれたのでしょうか?その歴史や特徴を見ていきましょう。

    歴史

    まずはその歴史です。
    農林水産省によると、

     ”静岡おでんのはじまりは大正時代だが、第二次大戦後には、廃棄処分されていた牛すじや豚モツをおでんの具材としたところ、人気が高まったという。また当時から駿河湾で水揚げされる魚介類を利用できたため、黒はんぺんなど魚のすり身を使った練り製品がおでんの具に使われていた。”

    出典:農林水産省うちの郷土料理より抜粋

    とあります。

    戦後には、役所へ向かう大通りに200台前後のおでん屋台が軒を連ね、屋台街となっていました。その後開発で移転していき現在の「青葉おでん街」や「青葉横丁」に生まれ変わって、今でも小さなお店が所狭しと並んでいます。

    特徴

    静岡市内ではおでん街や横丁を合わせて600軒程の店が存在しています。
    大抵のお店がカウンターだけの屋台のような、席数10程度の小さな店構えです。全ての具が串に刺さっていて、黒いつゆの入ったおでん鍋に仲良く並んでいます。
    そんな静岡おでんの特徴を挙げてみましょう。

    ★つゆが黒いです。牛すじ入りの甘めな味付けで、濃口醤油を利用しています。
    ★串に具が刺さっています。
    ★黒はんぺんが入っています。
    ・だし粉(魚を削ったもの。鰹節とは少し違う。ふりかけっぽい)と青のりをかけます。
    ・惣菜屋や駄菓子屋などで売っています。
    ・具に牛すじが入っています。

    特に★マークの項目は静岡おでん特有の特徴で、特に黒いつゆと黒はんぺんは静岡だけでみられる独特のものです。

    黒さの秘密と県民のソウルフード

    「黒さ」が特徴の静岡おでんですが、その黒さはいったいどこからくるのでしょうか?黒いつゆの秘密やどんな具が入っているのか、どんな風に食されているのかを詳しく見てみましょう。

    黒さの秘密

    そもそも静岡おでんは何故黒いのでしょうか?その黒さの秘密に迫ります。

    黒いつゆの謎。

    黒いつゆはいかにして黒くなったのか。その秘密は濃口醤油を使っているということと、うなぎ屋や焼き鳥屋のように昔から継ぎ足しでつゆを使用しているということの他に、具として入れる黒はんぺんにあります。
    黒はんぺんを具として入れることでその色がさらに黒くなるようです。
    味としては黒いので濃いように見えますが意外とさっぱりめの味付けで、少し甘めな味付けが多いようです。
    さっぱりな味付けなので、青のりやだし粉(削り粉)をかけて食べるのもうなずけます。
    具として入れる牛すじがコクを深くしてくれます。

    黒はんぺんって?

    静岡の人以外は、黒はんぺんってなんだろう?と疑問に思うかもしれません。普段目にする白いはんぺんとは違い、黒はんぺんは魚を丸ごと練って入れて作るはんぺんなので、皮も骨も全部が入っています。そのため灰色がかった色になるのです。骨も一緒に入っているのでカルシウムや鉄分も豊富で栄養満点です。カロリーも低いそうです。

    静岡県民思い出の味

    静岡県民のソウルフードである静岡おでんは、どのように県民に愛されているのでしょうか?どんな風に食べられているのか見てみましょう。

    子供から大人まで親しまれている味

    静岡ではおでんは季節を問わず食べられます。身近なおやつ感覚の食べ物で、現在では少なくなっているものの駄菓子屋におでん鍋が置いてあり、セルフサービスで食べるのが静岡スタイルとなっています。
    串一本から食べられるので子供たちが少ないお小遣いを握りしめて、おやつを食べる感覚で小腹を満たす。そんな幼い頃の思い出と共に、大人になれば数ある屋台でお酒と共に楽しく食べる。どんな世代にも人気のソウルフードなのです。

    どんな食べ方?おすすめの具は?

    お店によって食べ方は様々あると思いますが、駄菓子屋などで見られる「静岡スタイル」とでも呼ぶべきスタイルをご紹介します。

    セルフサービス:基本的に鍋から自分でお皿に取って食べるスタイルです。
    お会計:自分で何をどれだけ食べたか覚えておき、串の本数などで自己申告でお勘定をするスタイルです。きちんと串を残していないといけないので気を付けましょう。

    このように、気軽に食べられるスタイルなので何件かはしごして食べる事も出来そうですね。
    勿論全てのお店がこのスタイルというわけではないので、そのお店ごとのスタイルに合わせて楽しみましょう。

    人気の

    静岡おでんに合う具をみてみましょう。

    黒はんぺん:これは必須と言ってもいいでしょう。黒いつゆのポイントでもあります。
    牛すじ:牛すじがコクを生み出すのでこれも必須です。
    なると巻:静岡の焼津市が有名な産地なので、なるとを入れる事が多いそう。
    ウインナー:お子様に人気の具なので、入っていると喜ばれそうです。
    大根:味が染みた分だけ美味しくなる大根は、つゆが特徴の静岡おでんには相性が良さそうです。
    ジャガイモ:ジャガイモの甘みと、少し甘めのつゆがマッチしそうです。

    おでんに入れる事の出来る具は多種多様。静岡おでんはつゆに特徴があるので、つゆが染み込むおいしい具を選びたいところですね。

    まとめ

    寒い冬、冷え切った身体を温めてくれるおでんは、おかずにも肴にも、はたまたおやつにさえなります。
    静岡おでんは、串に刺して少しづつ食べられるので、小腹を満たすには最適なおでんかもしれませんね。
    この寒い時期、いろんな変わり種おでんに挑戦してみても楽しいのかもしれません。飲食店の皆さんは、新しくメニューに追加してみてはいかがでしょうか?

    テンポスでは、おでん鍋を新品・中古問わず多種多様なものを取り揃えておりますので是非覗いてみて下さいね。

  • 日本とこんなに違う!?愛と感謝の日、世界中のバレンタインデー

    日本とこんなに違う!?愛と感謝の日、世界中のバレンタインデー

    世界中のバレンタインデーについて見ていきましょう。日本のバレンタインデーと似ているところや違いなどをご紹介します。

    バレンタインデーの歴史

    まずはバレンタインが生まれた背景や、どのように広まっていったのかを見てみましょう。

    バレンタインの起源

    皆さん、バレンタインとはどこから来た名前なのかご存じですか?実は「バレンタイン」とは人の名前なのです。
    バレンタインの成り立ちは諸説ありますが、起源として有名なのが「バレンタイン牧師」の処刑された日であるという説です。

    かつて戦争中に戦地に赴く兵士が故郷に愛する女性を残していくことで士気が下がってしまうことから婚姻を禁止されていました。
    しかし、愛する二人のためバレンタイン牧師はこっそり結婚の誓いを見届けていました。その行為が見つかってしまい、牧師は非難を受けてもなお続けたため、現在バレンタインデーとして有名になった2月14日に処刑されてしまったのでした。
    その後、その日は「真実の愛を確かめる日」として様々な宗教や商売の影響を受けながらも残り続け、現在でもなお「大切な人に愛や感謝を伝える日」として世界共通の文化として広まっています。

    バレンタインの広まり

    日本では、チョコレート業界が欧米で行われていた習慣を利用し、2月に低迷するチョコレートの売り上げを伸ばすため、女性からチョコを贈る日として定着させました。
    現在では義理チョコや友チョコなど、日本におけるお歳暮等の文化と交じり合ったような「お世話になった人にチョコを贈る日」のような形に変化していきました。
    「真実の愛」とは少し状況が違って来ていますが、日本らしい「気遣い」の文化とマッチしていると言えますね。
    しかし、世界各地ではこのような習慣はあまりありません。
    元々の「愛の日」の形を残しつつ「大切な人」への気持ちを表現できる日としての側面が強くなっています。

    それでは次の章で詳しく見てみましょう。

    世界のバレンタインってどんな感じ?

    世界各地のバレンタインを見てみましょう。

    世界ではロマンチックなバレンタイン

    日本ではどちらかというと形式的な側面の強くなったバレンタインですが、想いを表現することを恥ずかしがらない世界各国では、バレンタインデーはロマンチックな日となっているようです。

    韓国

    日本に近いバレンタインデーです。飾りつけもバレンタインデー一色になりお祭り騒ぎをします。ホワイトデー、ブラックデーも存在しています。普段はチョコを売っていないお店もチョコを扱うようになって、そこかしこがチョコ屋と化すそうです。
    韓国では日本と同じで女性から男性に渡すのが一般的です。かばんには入らないほどの巨大バスケットに沢山プレゼントを詰めて渡すのが特徴的です。街中を巨大なプレゼントをもって歩く姿が散見されるのでフリーの人にはキツい日なようです。
    そんなわけで、ブラックデーなる日も存在しています。ホワイトデーの1か月後の4月14日にフリー同士が慰めあう日で、黒い服を着て「チャジャンミョン(韓国風ジャージャー麺)」という黒いソースのものや、黒い物を食べる日となっています。フリー同士で集まるので新たな出会いが生まれる日でもあります。

    台湾・中国

    「情人節(チンレンジエ)」や「西洋情人節」と呼ばれていて、日本とは違い2月14日、7月7日がバレンタインに当たるお祝いの日になっています。
    男性から女性への贈り物でお互いの愛を確認する日となっています。バラの花を贈りプロポーズをしたりする日でもあります。2月14日は旧正月と近くあまり盛り上がっておらず、7月7日の方が盛り上がりがすごいようです。
    台湾では女性に尽くす男性が多いので女性に尽くす日としての側面が強く、男性から贈り物を贈る一方でホワイトデーはありません。

    アメリカ

    こちらはキリスト教の色が濃く本来のバレンタインらしさが残っています。真実の愛を誓いあう日ということで男性から女性へバラの花束やプレゼント、メッセージカードなどを贈る習慣があります。ディナーなど2人でのデートを楽しむことも。 
    夫婦でも子供をベビーシッターに預けて2人の時間を過ごすこともあります。逆に家族で過ごして広い意味での大切な人に感謝を伝える日ともなっています。日本とは違い、その日に告白するというような習慣はないようです。ホワイトデーもありません。

    イギリス

    「愛の日」とも呼ばれています。昔から、その日までに無記名で「私の恋人になって」とメッセージを送り、贈られた人が行動を起こす日でした。ひそかに気持ちを伝える日としての側面が強かったようです。
    この習慣が世界へ広まり、バレンタインデーにメッセージカードを送りあう文化が広まったとも言われています。晴れて結ばれたその後は男性が女性にバラの花束やプレゼント等が多いようです。主に恋人と夫婦の日と捉えられているようです。ホワイトデーはありません。

    イタリア

    情熱の国イタリアでは「San Valentino(サン・ヴァレンティーノ)」と呼びます。親しい人にバラの花束を贈り、プロポーズするなんてこともあります。恋人たちの記念日としての側面が強いようです。
    並ぶことが苦手なイタリア人も、この時期ばかりは恋人のために行列に並んで贈り物を買う姿が散見されます。愛しい人のためには頑張れる、さすが情熱の国ですね。
    スパでゆったり過ごすなんていうカップルも多く、恋人同士や夫婦でのんびり過ごす日として広まっているようです。また、2月15日はシングルが集まる日として、新たなる出会いを求める男女の日として定着しているようです。やはりホワイトデーはありません。

    ベルギー

    ベルギーでは日本と似たところがあり、お世話になった人に感謝を伝える日とされています。
    恋人同士の場合は男性から女性へ贈り物をするようですが、友人や家族に贈る事も多いようです。
    恋人同士の場合は高級レストランでのディナー、花束や香水、ランジェリーを贈るようですが、付き合いたての恋人同士かこれからカップルになる高校生くらいの若い人の間で行われる行事のようです。
    ホワイトデーはありません。

    フランス

    フランスでは「La Saint-Valentin(ラ・サンヴァロンタン)」と呼びます。恋人の日として位置づけられています。カップルや夫婦が二人きりでスイートな日を過ごす日になっています。
    赤いバラを贈るのが一般的です。愛のお祭りとして、カードや花束を贈り、カップルでラブラブに過ごすロマンチックな日で、男性が女性にどんなものを贈るのかセンスが問われる日でもあります。
    テーマカラーとして赤が街中で見受けられるようになるようです。
    逆に「常に恋人を特別に扱っているからわざわざこの日だけ特別なことをする必要はない」という考え方の人もいるようです。

    タイ

    男性が女性へ愛を告白する日としての位置づけで、バラを贈りプロポーズすることもあるようです。人生の節目に「クマのぬいぐるみ」を贈る習慣があるので、この日も「クマのぬいぐるみ」を贈ることが多いようです。
    「バーラック」=「愛の街」で愛を誓い、その後は入籍する人が多いといいます。

    この日に贈ってはいけないものとして、
    「ハンカチ」悲しいことがおきるようにという意味になってしまう。
    「ブローチ」針が痛みを与えるとされる。
    「ガラス製品」割れるので縁起が悪い。
    「香水」香りが消えると終わりと言われる。
    「黒い服」喪服のイメージとなってしまうのであまり好ましくない。
    等が忌み言葉的にNGな贈り物とされています。

    ホワイトデーはなく、義理や友達へのプレゼントの習慣もないので、気軽に贈り物をして勘違いされる場合もあるので要注意です。

    インド

    インドでは2月7日から14日までがバレンタインウィークになり、沢山の記念日があります。男性が女性に尽くす日になるようです。告白のチャンスをうかがう人もいます。インドの人は写真撮影が好きな人が多く、フォトスポットが多数出来るのが特徴のようです。
    西洋(キリスト教)の文化なので、ヒンドゥー教的な観点から攻撃対象にもなってしまうようです。結婚前の婚約者以外との恋愛はあまり良しとされていないインドでは、好ましくない習慣とみなされている部分もあるようです。
    主に宗教等の制約をあまり感じない若者を中心として楽しんでいる行事のようです。贈り物としてはテディベア、メッセージカード、バラの花束が一般的です。インドでは普段からメッセージカードを贈る文化があるのでこの日にもカードが活躍するようです。

    メキシコ

    親しい者同士がお祝いしあう日です。「愛と絆の日」として、プレゼントを贈りあって友情や愛情を深める日として浸透しています。男性が女性にラブソングを贈り、窓の外から歌うということもあるようです。
    また、母への感謝を表す日でもあります。大切な人へ花を贈るようです。恋人や友人、家族など大切な人に感謝を伝える日としての面が重要視されているカジュアルなイベントになっているようです。

    フィンランド

    「フレンズデー」と呼ばれています。その名の通り、恋人同士よりも友情を確かめ合う日の側面が濃いようです。「博愛、思いやり」などの花言葉のあるチューリップを感謝の気持ちを込めて贈ることが多いようです。
    ピンクやハートモチーフが街に溢れます。カードや花束を友達同士で贈りあい、みんなで集まって食事をしたり遊んだりして過ごします。

    モンゴル

    20年前前後から流行り始めた浅い文化です。恋人同士の日としての位置づけが強く、花やチョコを渡しあう日です。どちらから、ということにこだわらず愛を届ける日でもあります。
    日本同様女性から告白することもあるのだとか。しかしかなりハートの強い女性でないとできないことのようです。女性から贈り物することも多く、チョコを贈ることも多いそうです。
    前日はシングルの日としてシングル同士が集まり新しい出会いがあるように祈る日のようです。

    日本のバレンタインデーの今。

    日本のバレンタインデーは「愛の日」の意味合いはだいぶ少なくなり、お歳暮文化に近くなってきています。職場や学校などで義理チョコ友チョコを配り歩く光景も珍しくありません。
    学生の間では、女の子が好きな男の子に勇気を出して告白する日でもありますね。
    しかし近年では女性から贈るだけでなく、欧米に習って男性からプレゼントを贈るパターンも増えつつあるようです。特に日本人の男性は好意を表すのは苦手なので、この日だけは素直に愛情を示してもいいかもしれませんね。
    また、「大切な人」に感謝や日頃の想いを伝える日として、友達同士でプチギフトを贈りあったり、自分用に特別なチョコを買って楽しむ日として一般化しつつあります。
    特に、この時期は高級なチョコや珍しいチョコが沢山並ぶので、自分へのご褒美にチョコを買うには最適です。

    まとめ

    いかがでしたか?世界のバレンタインデーは、日本のものより恋人同士や夫婦など大切なパートナーと過ごすロマンチックな雰囲気が漂っているようですね。
    結ばれることを禁じられた若者同士の婚姻を手助けして処刑されたバレンタイン牧師の意思を引き継いだ「愛」を確かめ合う日であるバレンタインデーは、世界各地で「大切な人」に気持ちを伝える日として残り続けています。
    日本ではあちこちでチョコレートの良い香りが漂う甘い時期です。チョコはスイーツとしてだけでなく、様々な料理や飲み物のエッセンスとして大活躍しますので、せっかくの機会にチョコを使ったメニューを考案してバレンタインムードにあやかりましょう。

    テンポスでは製菓に使える調理機器も充実しています。チョコレートを使ったメニューの充実のためにも、この機会に調理器具を揃えてみてはいかがでしょうか。

  • 【いくつ知ってる!?】えっ!これって普通じゃなかった?知って面白い☆食に関する方言大特集!

    【いくつ知ってる!?】えっ!これって普通じゃなかった?知って面白い☆食に関する方言大特集!

    日常生活で何気なく使っていた言葉や習慣が、その地域特有のものだったということはありますよね?“食”に的を絞って、日本各地の食に関する方言や関連する豆知識をまとめました。知ってると失敗しない情報や、ちょっと笑えてしまう豆知識ありで、各地に行った時や各地から来られた方との会話にも使える情報満載でお届けします。

    食材の呼び名

    『野菜』『魚』『肉』『その他』に分類し、地域によって異なる呼び名をご紹介します。

    野菜

    日本に渡来した後、各地に広まる間に名前が少しずつ変わったパターンと、野菜の特徴が基となって別名で呼ばれるようになったパターンとがあるようです。

    じゃがいも

    北海道では「イモ、ゴショーイモ、バレイショ」、東北・近畿では「ニドイモ(二度いも)」、福島では「カンプラ」、岡山・山口では「キンカイモ」、九州では「ケイモ」などと呼ばれることもあります。他にも「サンイモ(三度いも)」「ゴショウイモ(五升いも)」「ハッショウイモ(八升いも)」「イモマンジュウ」「ジャガタライモ」「お助けいも」などと呼ぶ地域もあります。
    【豆知識1】長崎県では穴があいた靴下(から指が見えている様子)を「じゃがいも」と言います。
    【豆知識2】宮崎県では「そうだそうだ」という時「じゃがじゃが」と言います

    さつまいも

    沖縄では芋全般を「ンム」と呼びますが、さつまいもを指すことが多いようです。
    四国・中国では「リューキューイモ、トーイモ」、九州では「リューキューイモ、カライモ」と呼ばれることもあります。

    落花生

    和歌山では「ソコマメ」、茨城や愛知では「ジマメ」、長崎では「ドーハッセン、ローハッセン」、静岡・宮崎・鹿児島では「ラッカショ、ダッキショ」、沖縄では「ジーマーミ」と呼ばれています。

    茄子

    東日本では「ナス」、西日本では「ナスビ」と呼ぶ人が多いです。

    とうもろこし

    北海道・東北・中部・四国・山口・九州などの一部「トウキビ・キビ・トウキミ・キミ」、近畿・愛知・岡山・山口・徳島では「ナンバン・ナンバ」、宮城・福島・茨城・栃木では「トウミギ・トウムギ」、宮崎では「マゴジョ」、鹿児島では「イボキビ・タカキビ」、沖縄では「ヤマトト-ンチン・ グシントージン・ウランダフイン」と呼ばれています。
    その他にも「モロコシ」「コウライ」「トウマメ」「トウナワ」「コウライキビ」「マンマン」などという呼び名もあります。

    【豆知識】北海道で「ナンバン」は、唐辛子のことを指します。

    かぼちゃ(南瓜)

    関東では「唐茄子(とうなす)」、山形では「ロスン」、大阪・兵庫・和歌山などでは「ナンキン」、広島・高知の一部では「トウガン」、山口では「ボーボラ、ボーブラ、トーブラ、ナンキン」、宮崎では「ナンバン、チョウセン」などとも呼ばれています。

    【豆知識】かぼちゃは、ポルトガル人がカンボジアから持ち込んだとされており、国名である「カンボジア」が訛って「カボチャ」と呼ばれるようになったと言われています。

    キャベツ

    東北では「タマナ」、沖縄では「ターマナー」と呼ばれており、中国・九州では「カイラン」と呼ばれることもあります。

    きのこ

    石川県・岐阜県飛騨・富山「コケ」、中国・九州地方「なば」と呼ばれることもあります。

    ニンニク

    青森では「ニニョグ・ニニョゴ・ニンニョゴ・ニンニョグ」、秋田では「ニニグ」、中国地方では「ニニク」、島根では「ネネク」、鹿児島では「ヒイ」、沖縄では「ヒル、フル」と呼ばれることもあります。

    らっきょう

    島根では「ランキョ」、鹿児島では「ラッキョ、ダッキョ、ダッキュ」、沖縄では「ラッチョウ 、 ダッチョー 、 ダッキョー」などとも呼ばれています。

    よもぎ

    京都・三重・愛媛・北海道などでは「ヨゴミ」、沖縄では「フーチーバー」と呼ばれています。

    魚介類

    知らなければギョッと驚いてしまう呼び名もあります。沖縄でのうなぎの呼び名は、知っていればしりとりで負け回避できますよ。

    煮干し

    西日本では「いりこ」と呼ばれることが多いです。

    【豆知識1】一般的にはカタクチイワシを加工したものです。
    【豆知識2】3cm未満程のものは「チリメン、ジャコ、しらす」、4cm程までのものは「カエリ」と呼ばれています。

    魚卵

    北海道では、「こっこ」と呼ばれています。
    ※北海道での「こっこ」は魚卵だけでなく動物の子どものことも指します。

    とと・おとと(幼児語)

    幼児語で「魚」のことですが、東北では「ジャジャ」、出雲や中国では「タイタイ」、四国・九州では「ビンビ、ビーコ、ジジ、ジイジ」などと呼ばれることもあります。

    ブリ

    80cmを超えるものは、全国で「ブリ」と呼ばれていますが、成長段階の時期は各地で呼び名が異なります。

    ●20cm程のものは、北陸では「ツバス、ツバイソ、コズクラ」、東北では「アオ、アオコ、コズクラ」、関東では「ワカシ、ワカナゴ、ワカナ」、関西・中国地方では「ワカナ、ツバス」、九州では「ワカナゴ」など。
    ●40cm程のものは、北陸・東北では「フクラギ」、関東では「イナダ」、関西・中国地方では「ハマチ」、九州では「ヤズ、ハマチ」など。
    ●60cm程のものは、北陸・東北では「ガンド」、関東では「ワラサ」、関西では「メジロ」、中国地方では「マルゴ」、九州では「ワラサ、メジロ、コブリ」など。

    このように様々な名で呼ばれており、ご紹介した以外にも多数の呼び名があります。

    ズワイガニ

    ズワイガニは、地域によってブランド化されており、性別によっても呼び名が変わります。オスは、近畿・山陰での「松葉ガニ」が有名ですが、他にも、石川では「エチゼンガニ」、北海道・東北・北陸などでは「ホッカイマツバガニ」、秋田では「マイセツガニ」、石川では「カノウガニ」と呼ばれています。
    卵を持ったメスは、石川では「コウバコガニ(小箱がに・香箱がに)」、福井では「セイコガニ」、京都では「コッペガニ」、山陰では「メスガニ、オヤガニ、小がに」などと呼ばれます。

    エイ

    北海道では「カスベ」、和歌山などでは「エブタ」、九州の一部では「エイガンチョ」、長崎では「マンドウ」などと呼ばれています。

    トビウオ

    九州や日本海側では「アゴ」、鹿児島では「トッピ―」、沖縄では「トゥブー」と呼ばれています。

    【豆知識1】あごだしは脂肪分が少ないため雑味がでにくく、コクが強いのが特徴です。
    【豆知識2】トビウオの卵が「とびっこ、とびこ」です。いくらやたらこなど他の魚卵と比べてカロリーが低いのが特徴です。

    うなぎ

    近畿では「まむし」、島根県大根島では「おなぎ」、沖縄では「ンチャンナジ」と呼ばれます。

    ウニ

    北海道の一部ではエソバフンウニを「ガンゼ、ガゼ、ボウズガゼ」、キタムラサキウニを「ノナ」・ムラサキウニを「クロガゼ」、アカウニを「オニガゼ」、三陸ではウニのことを「カゼ」とも呼びます。

    肉の呼び名

    東日本や沖縄でよく料理に使われるお肉は『豚肉』です。西日本では、肉じゃがやカレーに使うお肉と言えば『牛肉』が一般的です。

    鶏肉

    中部地方の一部・関西・九州では「かしわ、かしわ肉」と呼びます。

    【豆知識1】「かしわ」は茶褐色の羽の色の鶏のことを指し、柏の葉に似ていることから呼び名が付きました。
    【豆知識2】かしわの漢字は羽色から「黄鶏」という字が当てられました。

    鶏卵

    京都では「タマ」、栃木では「タンコ」、山形では「アメゴ」、沖縄では「カイ、カイグー、クーガー、クグワ、クンガ、トゥナカ、トゥルヌケー、トゥンヌッファ」などと呼ばれることもあります。

    肋骨の内側にある部位フィレ肉

    「ヒレ肉」と呼ぶ地域が多いですが、関西では「ヘレ肉」と呼ぶのが一般的です。

    鶏の砂嚢(消化器官)

    関東では「スナギモ」、関西や九州では「ズリ、スナズリ」と呼ばれることが多いです。

    横隔膜

    全国的には「ハラミ」ですが、北海道・東北では「サガリ」と呼ばれています。
    ※ハラミは肋骨・腕骨部の筋肉部、サガリは腰椎部の筋肉部です。

    肩から背中にかけてのロース肉

    関東では「肩ロース」、関西では「クラシタ」、沖縄では「ボウジシBロース」と呼ばれています。

    【豆知識:獣肉の隠語】

    獣肉の隠語には、植物の名前が使われていることが多いです。
    鹿肉は紅葉(もみじ)、馬肉は桜肉(さくらにく)、猪肉は牡丹(ぼたん)や山鯨(やまくじら)、ウサギ肉は月夜(げつよ)という別名があります。

    その他の食材の呼び名

    醤油

    鹿児島では「そい」、沖縄では「ソーユー」などと呼ばれています。近畿では「おしょゆう」や「しょい」と呼ばれることもあります。

    小麦粉

    関西や沖縄では「メリケン粉」と呼ばれています。

    唐辛子(一味・七味)

    北海道・東北・北陸では「なんばん」、九州などでは「こしょう・和ごしょう」などと呼ばれています。

    静岡では「アンモー」、東京では「オカチン」(女性語)、京都・大阪では「アモサン」、大分では「アボ」、沖縄では「ムーチー」などという方言があります。

    ちくわ

    徳島では「チッカ」と呼ばれています。

    【豆知識】話を聞いても右から左に抜けてしまう意味の「ちくわ耳」という俗語があります。

    かまぼこ

    石川・富山では「ハベン」、愛媛「くずし」(練り物全般)と呼ばれています。

    揚げかまぼこ

    京都・四国・中国など「テンプラ」、愛知・高知など「ハンペイ・揚げはんぺん」、新潟では「あずま揚げ」、広島では「揚げ半(アゲハン)」、鹿児島では「ツケアゲ・ダゴ・ちき揚げ」、沖縄では「チキアギ・チキアゲ」、関東以北では「さつま揚げ」、「揚げかまぼこ」、「あげもの」と呼ばれています

    ゆでたまご

    関西では、「にぬき(煮抜き)」と呼ばれています。

    料理に関する方言

    知らないと、思っていたものと違うメニューが出てくるかもしれません。知っておくと安心、料理に関する方言をご紹介します。

    主食

    料理の中でも、お米、麺類、パンなど主食に関する方言や地域特有のメニュー名をご紹介します。うどんのメニューは、関東と関西での違いには混乱必至です。

    うどん

    香川では「ぴっぴ」と呼ばれており、大分国東市の方言では「おどろ」と言います。

    きつね

    関東では、油揚げがのった『うどんやそば』のことです。
    関西では、油揚げがのった『うどん』のみを指します。

    たぬき

    東日本では、『揚げ玉』をのせた『うどんやそば』のことです。
    大阪では、『油揚げ』をのせた『そば』をいいます。
    京都や金沢では、『油揚げとあんかけ』がかかった『うどんやそば』です。

    ハイカラ

    関西では、揚げ玉が入ったうどんやそばのこと。関東でいう、『たぬきうどんやたぬきそば』です。

    具なしうどん

    うどんとだし汁のみのうどんのことは、関東では「かけうどん」、関西では「素うどん(すうどん)」と呼ばれることが多いです。

    赤飯

    福島では「おふかし」、鹿児島「あかめし」と呼ばれています。「おこわ=赤飯」として呼ぶ地域も少なくありません。

    【豆知識】赤飯は全国的には小豆で作りますが、北海道・山梨・青森などでは“甘納豆”を使った甘い赤飯が主流だそうです。※青森では、甘納豆を使う場合と小豆と砂糖を使って甘くする場合とがあるようです。

    【豆知識2】福島県では、仏事には白ササゲを使ったり、小豆の煮汁を使わず白く仕上げたりした「白ぶかし」(白い赤飯)を食べる習わしがあるそうです。

    おこわ

    宮城・山形・福島では「おふかし・ふかし」、岐阜県飛騨では「こわい」、沖縄では「カシチー」とも呼ばれています。

    炊き込みご飯・混ぜご飯

    福島・三重・東海などでは「味ご飯」、愛知では「かきまわし」、近畿では「かやくめし・かやくご飯」、奈良では「色ご飯」、岐阜では「しょうのけごはん、しょうけめし」、沖縄では「ジューシー」と呼ばれています。

    寿司

    北海道では「生寿司(なまずし)」と呼ばれており、京都では丁寧語で「おすもじ」と呼ばれることもあります。

    うなぎの蒲焼

    関西では「まむし」と呼ばれます。大阪で「まむし」(うなぎの蒲焼)というと、うなぎをごはんの間に挟んだものです。

    お粥

    関西では「おかいさん」、沖縄では「ウケーメー」と呼ばれます。

    食パン

    北海道では、「角食(かくしょく)」と呼びます。

    肉まん

    一般的には「肉まん」と呼ぶことが多いですが、関西では「豚まん」と呼ぶ人が多いです。

    【豆知識】関西では『からし』、九州では『酢醤油』『酢醤油+からし』『醬油+からし』を付けて食べられることが多いです。一部では、ソースを付けるという地域もあります。

    汁もの・その他

    味噌汁

    北海道・東北・近畿などでは「おつゆ」、京都では「おみいのおしい」とも呼ばれています。丁寧語では「おみおつけ」といい、関東で使われることが多いです。

    唐揚げ

    北海道では鶏のから揚げのことを「ザンギ」と呼びます。

    お煮しめ

    鶏肉、根菜、椎茸、こんにゃくなどの具材を甘辛く煮込んで作る煮物です。全国的には「筑前煮」と呼ばれることも多く、九州では「がめ煮」、北海道では「うま煮」と呼ばれており、他にも「炒り鶏」「炊き合わせ」などとも呼ばれます。地域によって入れる具材や調理工程が違います。

    漬物・たくあん

    北海道・北陸・東北では「おここ」、青森では「がっこ」、宮城・岩手では「おごご」、新潟では「こうこ」、関東では「おしんこ」、関西では「こうこ(香々)・おこうこ」、四国などでは「こんこ・おこんこ」、山口では「こうこう・こーこー」などとも呼ばれています。

    【豆知識1】韓国語でたくあんは「タンムジ」と言います。
    【豆知識2】新潟で「おここ」とは、「おやまあ」というように驚いた時に使う言葉です。

    お茶

    北海道・東北では「お茶っこ」、京都・大阪では「おぶう・ぶぶ」、新潟では「ぶぶ」、名古屋では「おぶう」、沖縄では「チャー」と呼ばれています。

    甘味

    おやつ

    東北・信越では「こびる、こびり、こびっこ」、仙台では「おやつこ」、長野では「おこびれ」、群馬では「こじょはん」、福島では「こじはん」、京都では「ええもん」、奈良では「ほーせき」と呼ばれることがあります。

    菓子

    京都では「おかしん」、和歌山・三重では「おかしん、かしん、おちん」、沖縄では「クヮーシ」と呼ばれます。

    今川焼

    全国各地では「今川焼き」「大判焼き」と呼ばれるお菓子ですが、北海道・青森・茨城では「おやき」、千葉・福島・新潟では「きんつば」、大阪・九州では「回転焼き」、広島では「二重焼き」「回転饅頭」などと呼ばれています。その他にも「御座候」「円盤焼き」「どてきん」「太鼓焼き」「焼き饅頭」「あずま焼き」「黄金饅頭」「天輪焼き」「太郎焼」「ホームラン焼き」など地域によって様々な呼び名があります。

    煎餅・かき餅

    石川県では「かきやま」、山口では「こーりもち」とも呼ばれます。

    ぼたもち・おはぎ

    東北・北陸・長野・徳島などでは「半殺し」(ぼたもちも同じ)、徳島阿波では「おぼた」、栃木県では「おぶた」とも呼ばれています。

    【豆知識1】現在、ぼたもちもおはぎも同じものを指しますが、元々は、春のお彼岸に牡丹の花に見立てこしあんで作ったのがぼたもち(牡丹餅)、秋のお彼岸に萩の花に見立てて粒あんで作ったのがおはぎ(御萩餅)と言われています。また、夏は「夜船(よぶね)」、冬は「北窓」とも呼ばれていました。

    【豆知識2】半殺しと呼ぶ地域では、粒を残さないものを「皆殺し」と言うそうです。

    柏餅

    栃木では「カシャモチ」、静岡では「おかしわ」、和歌山では「イビツ、エビツ、カシャモチ」、広島では「タカラモチ」、熊本では「柏まんじゅう」とも呼ばれています。他にも「しばもち」、「いばらもち」などの呼び名もあります。

    【豆知識1】柏の葉で包むのが柏餅ですが、西日本ではサルトリイバラの葉が使われることが多いようです。
    【豆知識2】「柏餅」は、布団を二つ折りにしてくるまって寝ることの意味もあります。

    干し芋

    静岡・茨城では「切り干し、ほし」、山梨・宮城では「きっぽし、切り干し」、三重では「きんこいも、きんこ、にっき(煮切干)」、京都・滋賀では「いもするめ」、香川では「ゆで切り、さつまいもの白切り」、徳島では「いでぼし」、熊本では「蒸しこっぱ」、長崎では「ゆでかんころ、白切り」とも呼ばれています。

    【豆知識】干し芋の発祥地は静岡県ですが、現在では生産量の9割は茨城県が占めています。

    まとめ

    現在では、地域差が少なくなり、使われなくなってきた言葉も多いでしょう。
    しかし、思い返してみると子どもの頃に友だちと使っていた言葉や、父母や祖父母がしていた懐かしい習慣や言葉はどなたにもあるのではないでしょうか。
    私自身、故郷や祖父母とのやり取りを思い出しながら執筆いたしました。
    皆様が、生まれ育った地域のことを思い出すきっかけや、他の方との会話のきっかけとしてお役に立つことができたら幸いです。

  • 【大注目のキーワード:手軽に腸活!健康・美容を美味しくサポート!!】身体の強い味方乳酸菌飲料

    【大注目のキーワード:手軽に腸活!健康・美容を美味しくサポート!!】身体の強い味方乳酸菌飲料

    皆さん、日々の暮らしの中で健康に気を付けている事は何かありますか?運動や食生活など気を付けることは色々とありますが、継続させるのはなかなか難しいですよね。
    さて、今回は乳酸菌飲料についてお話してまいります。このところ注目を集めている乳酸菌飲料ですが、毎日簡単に摂取できて健康維持をできるという手軽さから人気なようです。そんな乳酸菌飲料の魅力をお届けします。

    そもそも乳酸菌って?

    「乳酸菌」という名前を聞いたことはあっても、実際どんなものなのか皆さんは知ってますか?乳酸菌ってどんなものなの?何に効くの?という疑問にお答えします。

    乳酸菌とは細菌の事である。

    乳酸菌とはそもそもどういうものなのかご紹介しましょう

    乳酸菌=人の身体に良い作用をもたらす菌

    乳酸菌は糖類を分解し乳酸を作り出す細菌(微生物)の総称で、腸に存在し悪い影響を及ぼす大腸菌などの増殖を防ぎます。腸内にある菌類のバランスをとる効果も持っていて、便通の改善やコレステロールの低下、免疫機能の向上やピロリ菌の排除など身体にいい影響を与える菌なのです。
    乳酸を作ることで身体が酸性になり、腐敗や病原菌など悪い菌の増殖を防ぐという面もあります。また、乳酸菌飲料には種類があり

    ”「乳製品乳酸菌飲料」
    無脂乳固形分(牛乳から乳脂肪分と水分を除いた成分)を3.0%以上含み、乳酸菌数又は酵母数が1000万/ml以上のもの。生菌タイプと殺菌タイプがあります。殺菌タイプは、発酵後加熱殺菌して保存性を高めたものでそのまま飲むものと、うすめて飲むものがあります。

    「乳酸菌飲料」
    無脂乳固形分が3.0%未満で、乳酸菌数又は酵母数が100万/ml以上のものがこれにあたります。”

    出典:一般社団法人日本乳業協会、乳と乳製品のQ&Aより抜粋
    とされています。

    具体的にどんな効果があるの?

    睡眠の質を向上させてくれることで注目を浴びた乳酸菌飲料ですが、乳酸菌の作用によって具体的にはどんな効果があるのでしょうか?詳しく見てみましょう。

    身体を整えてくれる

    主な効能として挙げられるのが、

    『便秘に効き腸の働きを整える、コレステロール低減、免疫力向上、老化の抑制、ほてり、不眠、体内で熱がこもる事を防ぐ、精神的なストレスを和らげる、不眠の解消、ダイエットに良い、逆流性食道炎の改善』などの効果があるとされ、ピロリ菌の排除に効果的なこともわかってきています。昨今、乳酸菌の効果として注目を集めているのが「睡眠の質の向上」です。乳酸菌シロタ株には精神的なストレスを和らげる効果が認められていて気持ちを落ち着かせる効果もあるとされています。

    何故睡眠の向上に効果があるの?

    乳酸菌の効果で腸が整うことで、セロトニンの分泌を促してくれる効果をもたらします。その結果セロトニン不足によって起こりうる「うつ病やストレス、疲労感、やる気の減退、イライラ」などにも効果を発揮するのです。そして、睡眠の質を左右するのはメラトニンというホルモン(別名「睡眠ホルモン」とも言う)で、そのメラトニンを構成する材料となるのがセロトニンなのです。

    つまり、セロトニンを乳酸菌で増やすことによってメラトニンがしっかりと分泌される事によりよく眠ることが出来るという仕組みです。寝る前に乳酸菌飲料を飲むことで高い効果が得られるようです。睡眠不足は健康に著しい悪影響を及ぼします。ほとんどの人が睡眠不足だと言われている日本において睡眠の質の向上は多くの人の関心ごとということで、乳酸菌飲料のこの効果は本当にありがたいものと言えます。

    ダイエットにも効くようです

    また、得られる効果がもたらすものとして「ダイエット」にも良いとされます。

    乳酸菌の持つ「腸内環境の向上」によって便通が改善し、便秘の解消により体重が落ちやすくなるという効果や、身体に良くないコレステロールの排除やストレスを緩和し自律神経を整え、「暴飲暴食」を防ぐこととが出来ることからダイエットにもいいとされます。

    摂取の仕方や注意点、どんな飲み方がいいの?

    乳酸菌飲料を摂取する際に注意することや、どんな種類の乳酸菌飲料があるのかを見てみましょう。

    乳酸菌飲料を摂取する時の注意点

    摂取のし過ぎに注意

    乳酸菌自体は獲りすぎても健康に問題はないとされていますが、乳酸菌の酸味をまろやかにするために加えられた甘味料(糖分)の摂りすぎに注意しなければなりません。香料、果汁なども加えられていて獲りすぎは禁物です。
    また、乳酸菌飲料の摂りすぎにより「乳糖不耐症」を起こすこともあります。体内でラクターゼ(乳糖分解酵素)を分解できない状態になってしまう病気で、乳酸菌飲料の飲みすぎによって起こることがあるので要注意です。

    生の乳酸菌「生菌」の賞味期限に注意

    乳酸菌には「生菌」「死菌」が存在しています。
    「生菌」:生きている菌で、生きたまま腸に届くものもあるようですが胃酸で死んでしまい菌の量が減る場合もあるようです。そのため、もともと免疫のたくさんある方、若い方にはよく効きますが免疫の少ない方、高齢の方には効き難いというデメリットがあります。

    「死菌」:生菌だと胃酸で菌が死んで減ってしまいますが、死菌は胃酸で分解されるという心配がなく、腸に沢山の量を一気に安定して送り込むことが可能になります。加熱処理をしていて安定性が非常に高いのが特徴です。死菌は腸の状態に関わることなく腸に作用してくれるので、良い菌の良質な餌となってくれるのです。そのため常在している良い菌を元気にする事ができます。

    現状、加熱処理を必要とする死菌の方がコストがかかるため少々お値段がはるようです。生菌は字のごとく生きている菌なので賞味期限が短いものが多くその点に注意しましょう。

    乳酸菌飲料バリエーション

    ではどのような乳酸菌飲料があるのでしょうか?一般的な乳酸菌飲料の他にも乳酸菌が入っている飲み物はあります。それぞれ特徴などをみてみましょう。

    甘酒

    甘酒に乳酸菌を加えている飲み物があります。甘酒は飲む点滴と言われるほど体に良い飲み物ですが、そこに乳酸菌を足しているので効果は絶大です。ノンアルコールなので子供も飲めますし、アルコールが苦手な人でも大丈夫です。

    ヨーグルト

    乳酸菌と聞いて思い出すものの一つではないでしょうか。ヨーグルトは飲むタイプもあり手軽に摂取することが出来ます。飲むヨーグルトは乳製品乳酸菌飲料にあたり、「はっ酵乳」なので乳製品と同等の栄養素が含まれ、乳酸菌も豊富に入っています。
    酸味をまろやかにするために甘味料や果汁が加えられているもの、乳製品の飲みすぎで起こる病気もあるので獲りすぎには注意です。

    日本酒

    実は日本酒の中にも乳酸菌はいます。日本酒の製造過程に使用する菌の一種が乳酸菌なので整腸にも効果があると言われているようです。もちろんアルコールなので飲みすぎには注意ですが、これまた乳酸菌の多いぬか漬けなどと一緒に程よく飲めばお腹の調子も良くなるかもしれませんね。

    まとめ

    さて、いかがでしたか?いざ健康に良い事をしようと思うとなかなか大変ですが、身近なところから少しづつ出来るといいですよね。
    そんな時は、手軽に飲める乳酸菌飲料を飲んで身体の中から健康になりましょう。アルコールに乳酸菌飲料を加えたカクテルや乳酸菌飲料をメニューに加えるなど、飲食店でもこの乳酸菌飲料への熱視線を取り込みましょう。

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  • 恵方巻で福を取り込もう

    恵方巻で福を取り込もう

    ここ数年ですっかりお茶の間の市民権を得た恵方巻。節分と共に恒例行事となっている方も多いと思います。今回は恵方巻について、歴史や近年の変わりゆく恵方巻まで様々な角度から見てみましょう。

    恵方巻の歴史

    そもそも恵方巻というものがどう生まれ、全国に浸透していったのかその歴史を見てみましょう。

    何故恵方巻は生まれたのか

    恵方巻の起源は所説存在しますが、どれも縁起物を体内に取り込もうというゲン担ぎの要素があるようです。それでは、それらを見てみましょう。

    関西発祥

    諸説ある発祥でも、生まれた地域はわかっているようです。

    ”商都大阪発祥の風習と言われているが、その起源の定説は未だ存在せず不明な点が多い。現在は「節分の夜に、恵方に向かって願い事を思い浮かべながら丸かじり(丸かぶり)し、言葉を発せずに最後まで食べきると願い事がかなう」とされる”
    出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』恵方巻より引用

    とあるように、関西地方で生まれたというところまでは確かなようです。
    その中身は、江戸時代から明治時代に花街の芸子遊びであるとか、商人たちの商売繁盛祈願だった等様々で、「恵方巻」という呼び名も元々は丸かぶりして食べる太巻きなので「丸かぶり寿司」やただの「太巻き」だったという説もあります。

    全国への広まり

    その頃には全国展開はしておらずごく小さな地域の風習でしたが、そのまま廃れかけていた風習を利用し、海苔問屋の組合が海苔のPRのために復活させ広めた、という話も残っているようです。その際陰陽道における運気のいい方向、つまり「恵方」を向いて食べて縁起担ぎできるという風習自体から「恵方巻」と名づけられ、関西地方では一般的に知られる恒例行事となっていきました。その後大手コンビニチェーンが恵方巻の風習を取り上げたことから全国に広まり今や日本全国の風習として広まりました。

    恵方巻のアレコレ

    2023年の恵方巻はどちらへ向かって食べたらいいのか、そもそも恵方巻ってどんなもの入れるの?など恵方巻のアレコレを見ていきましょう。

    今年の恵方は?恵方巻のルール

    広く知られるようになった恵方巻ですが、どのようなルールがあるのかなど細かい部分については知らない方もいるのではないのでしょうか?2023年の恵方はどの方向なの?恵方巻にはルールがあるの?という疑問を解決していきましょう。

    2023年の恵方は「南南東のやや南」

    2023年の恵方は「南南東のやや南」です。
    方位を調べる際は近年ですとアプリなどもあり便利になりましたね。各社恵方巻と共に方角を教えてくれるツールなどを添えてくれるところもあるので活用しましょう。

    食べる時のルール

    恵方巻を食べる時は縁起のいい方向を向いて食べる事でゲン担ぎをするというルールの他、太巻きを切らずに食すというものがあります。太巻きを切らないことで「縁を切らない」という意味が込められていると言われています。商売繁盛、無病息災、家内安全などを祈って無言で食べます。静かに黙々と食べる事で神様への願い事をしっかりと思い浮かべながら食べる事が出来ます。食べる前に笑顔を恵方へ向けるという説もあります。

    恵方巻の中身は?

    では、恵方巻の中身には何が入っているのでしょうか?スタンダードなものから最近の様々なアレンジまで色々と見ていきましょう。

    スタンダードな恵方巻

    元々の恵方巻はお新香を巻いただけの太巻きだったようです。その後、かんぴょうや卵焼きなどを足し、広まっていく過程で「七福神」に合わせた七つの食材を入れたものがスタンダードになっていきました。この頃は鮮度等の問題から生ものを入れないのが通常でした。

    かんぴょう

    細く長いという形から長寿のイメージがあります。食感も楽しめるので必須の食材です。

    甘い卵(伊達巻)

    その黄金色から金運を運ぶ縁起物として入れられます。伊達巻はお節に使われる事もあるので縁起のよさはお墨付きですね。甘いのでお子様にも喜ばれます。

    シイタケ煮

    シイタケは神様へのお供え物として縁起物です。その形が傘のようなことから身を守ってくれる縁起物ともいわれます。

    うなぎ、あなご

    長寿や上昇の意味があります。その長い姿形から「長寿」の象徴とされています。

    桜でんぶ

    原料となる鯛から「めでたい」との語呂合わせでの縁起物です。奇麗なピンク色は彩を添えてくれます。

    きゅうり

    その名から「九つの利」に恵まれるという縁起物です。緑色が映え、食感も抜群です。

    えび

    飛び出た目からめでたしの縁起物とされています。曲がった腰、ひげなどから長寿を連想させるものでもあります。

    恵方巻アレンジ

    それでは、現代のアレンジされた恵方巻を見ていきましょう。近年では食材の鮮度を保つ方法が多数存在しているので、以前は使われなかった生ものを入れた恵方巻や巻き方を変えた恵方巻、巻き寿司ではない恵方巻なども登場しています。

    色々なものを足してみよう

    昔は入れることのできなかった生ものも使用できるようになり、寿司ネタとして大人気な「サーモン」「いくら」「まぐろ」等も入るようになりました。「大葉」等の風味の良いものや「アボカド」「ローストビーフ」等洋風寿司のネタなども人気になりつつあります。味付けをコチュジャンにして和風以外の味も好まれています。

    海苔で巻かない巻き寿司

    太巻きの進化に伴い海苔で巻いていない太巻きも存在します。海苔の代わりにゴマやとびっこをまぶすことで色合いが華やかになります。海苔が内側に巻かれているものもあるので海苔の風味を感じることもできます。

    お寿司ではない恵方巻

    昨今ではお寿司ではない恵方巻が登場しています。
    ロールケーキを巻き寿司に見立てた恵方ロールや、オムライスを巻いたオムライスロール、具を巻いたパンの恵方巻など様々に変化しています。
    今やお寿司だけではなく、「巻かれている」という状態であればOKという風潮になっているようです。文化は時代と共に変化していくものなのでこういう変化も未来へ繋いでいくには良いことかもしれません。
    洋風のものもあるので海外の人やお寿司が苦手な人、子供でも楽しく食べることが出来ますね。

    まとめ

    さて、ここまで恵方巻の歴史や食べ方のルール、現代の変わり種恵方巻について見てきましたがいかがでしたでしょうか?
    一地域の風習だった節分の行事が、いまや日本全国に及ぶポピュラーなものとなりました。昔ながらの味付けや具材のみならず、洋風や寿司としての形態に拘らずどんどん進化していく恵方巻ですがこれからも根強く残り更なる進化を期待できる行事です。基本的な部分は残しつつ、和洋中を問わずそれぞれの形で新しい恵方巻を生み出して展開していけるといいですね。

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  • ラム酒と共にホットな冬のひととき

    ラム酒と共にホットな冬のひととき

    寒い冬、暖かくした部屋でゆっくりとしたひとときを過ごしたい。そんな時にお供にしたいのはやっぱり美味しいお酒ですよね。今回はそんなホットなひとときに合うラム酒をご紹介します。

    ラム酒の歴史や豆知識

    先ずラム酒の歴史について見てみましょう。ゆっくり飲みながら豆知識として披露出来るかもしれません。

    ラム酒の歴史

    それではラム酒がいかにしてこの世に誕生したのか見ていきましょう。

    需要と品質向上

    17世紀頃ヨーロッパでの砂糖の需要拡大から大規模なサトウキビ栽培が展開され、労働力として奴隷が使われるようになりました。この時、サトウキビからの廃棄物である糖蜜からラム酒を大量生産するようになり奴隷の売買に使用されました。需要の拡大、奴隷の売買がラム酒の品質を底上げしたのでした。

    ラム酒ってどんなもの?

    そもそもラム酒とはどんなお酒なのでしょうか?原料や製法などを見てみましょう。

    原料と製法

    ”ラム酒とは、サトウキビが原料で、平均的なアルコール度数が約40~50度と高く甘い香りが特徴のカリブ諸島を代表するお酒です。世界4大スピリッツに数えられ、カクテルのベースやお菓子作りにも使われます。”

    参考:「お酒の楽しさ」がみつかる、シニアソムリエ監修サイト「たのしいお酒.jp、ラム酒とはどんなお酒?原料や製法などの基本情報とおいしい飲み方を解説」より抜粋して引用

    ラム酒の原料は、上記の通りサトウキビで、砂糖を精製する際に出る絞り汁の糖蜜です。その糖蜜を醗酵させたものがラム酒となります。製造過程の熟成方法や期間によって多種多様な風味や口当たりが生まれます。

    原産国

    カリブ海諸島のキューバ、ジャマイカ、プエルトリコなどの代表的な蒸留酒です。日本では鹿児島県や沖縄県のものが有名です。

    主な種類

    口当たりで三種類に分類されます。

    ライトラム:短期間熟成で、熟成にステンレスタンクやホワイトオーク樽を使用したものです。あっさりした淡白な味わいが特徴です。初めて飲む方にもお勧めできます。

    ミディアムラム:ライトラム、ヘビーラムの中間のような口当たりです。一度熟成させたものにサトウキビの搾りかすを足す方法やライトラムとヘビーラムを足して作る方法があり、ヘビーラムほど濃厚さはないもののライトラムほど淡白でもないので程よい口当たりです。

    ヘビーラム:単式蒸留器で蒸留した後オーク樽などで長期間熟成させたもので、濃厚な口当たりを楽しめます。

    色で三種類に分類されます。

    ホワイトラム:ろ過をすることにより無色透明になっているお酒。色と香りを取り除いているのでクセがなく飲みやすく、初心者にお勧めの一品です。熟成させていないパターンのものもあります。

    ゴールドラム:ろ過をせず3年未満熟成期間を置いたもので、ホワイトラムとダークラムの中間のような味です。透明感のある金色で程よく色と香りが残っているので見た目と香りを楽しめるものです。洋菓子に使用するのに重宝します。

    ダークラム:原酒を三年以上熟成させています。琥珀色でブランデーのような味わいで香りが高く、チョコレートのような甘さが特徴です。熟成が早いので、若いお酒でも長期間熟成したような旨味が出るので若くてもお値段が張る場合もあります。複雑な甘さや香りでブランデーケーキに使用されたりします。

    様々な飲み方、アレンジで美味しく頂く

    美味しい飲み方を知って素敵なラム酒タイムを楽しみましょう。

    今日は何で割って飲む?

    そのままでも何かと割っても美味しく頂けちゃうラム酒。何と割って飲むか、それが問題だ。

    ショット、ストレート、ロック

    やはりお酒を飲むならストレート!という方も少なくはないはず。ショットでくいっと良くも良し、ストレートで味と香りを存分に楽しむも良し、ロックで飲めば溶ける氷と共に変化する味わいを時間をかけてゆっくり楽しめます。何かと割らない分、ラム酒自体の香りや味をじっくり楽しめるのが魅力です。常温のストレートはお酒初心者の方にはアルコールがきつく感じるかもしれません。溶けだした氷で薄まって甘みを感じられるロックがお勧めです。

    カクテル・モヒート

    ラム酒にお砂糖を入れ炭酸水で割ったカクテルです。炭酸でさっぱりした味わいになり、砂糖とラム酒の甘みで美味しく頂けます。氷を入れて冷たく爽やかに飲めそうですね。ミントやライムを添えるのがポイントです。

    コーク

    コーラを足してコーラ割でシュワっと美味しく飲めます。すっきりとした味わいにラム酒とコーラの甘みがマッチしています。キューバの独立戦争時に生まれたお酒で「キューバリブレ」と呼ばれています。

    ココア

    冬の寒い夜に是非飲みたい一品。温かいココアにラム酒を入れ、甘く豊かな香りと心まで暖かくなりそうな甘さを味わいましょう。ココアを入れたところに少し足すだけでもしっかり味わえます。アルコールで体もポカポカになりますね。

    コーヒー

    コーヒーと割る場合には二種類あり、ホットやアイスのコーヒーに直接ラム酒を足すというものと、ラム酒にコーヒー豆を漬けるというものがあります。コーヒーに足すだけで深い苦みと甘さ、香りを簡単に楽しむことが出来ますが、コーヒー豆を漬けることでラム酒に溶けだしたコーヒーの香りや味わいをより一層楽しむこともできます。時間はかかりますがコーヒーの香りや味わいが好きな方にはこちらがお勧めです。

    紅茶

    ホットと言えば紅茶も外せませんね。紅茶の香りとラム酒の甘く芳醇な香りと味わいが紅茶に抜群にマッチします。紅茶は様々な香りがあるのでどの紅茶にどのラム酒が合うのか探してみるのも楽しいですね。

    中には紅茶とラム酒を合わせたものにバターを入れて飲むという方法もあるようです。バターのコクがラム酒や紅茶に更なる深みをもたらします。

    沢山のフレーバーがあります

    ラム酒には最初からフレーバーをつけているものも多数存在します。どのようなものがあるのか見てみましょう。

    漬けこむ

    同じ原産地で獲れるフルーツなどに漬けんで作ります。香りが高くなり、フルーティーな味わいに変化します。

    甘い香りを足す

    バニラやハーブのフレーバーを足すことで香りがより高くなります。甘い香りで飲みやすさが増してあまり馴染みのない方もチャレンジしやすくなっています。

    スパイシーさを足す

    スパイスや香辛料などのフレーバーを足したタイプのラム酒です。スパイシーな香りとラム酒の甘い香りが絶妙なハーモニーを奏でます。香辛料を丸ごと漬け込んで程よい甘みとスパイシーさを味合う刺激的な一杯になります。

    ただ飲むだけにとどまらないアレンジ

    ラム酒は飲むだけでなく、材料としても重宝されています。どんな風に使われているのか見てみましょう。

    お菓子作りの強い味方

    ラム酒は洋菓子作りには欠かせないといっていいほどいいアクセントになります。甘さが特徴のお酒なのでチョコレートとの相性も抜群です。マフィンやブラウニー、ケーキなど定番スイーツのどれにでも合いますし、甘いだけではない大人な味わいにしてくれます。

    作りたいお菓子によって使用するラム酒の種類も変えるのがポイントです。基本的にはゴールドラムを使用することが多いですが、ブランデーケーキに使われるのはダークラムが多いなど用途によって使いこなしましょう。

    アイスクリームなどにかけてみよう

    アイスにラム酒をかけて食べる。なんて贅沢な大人のスイーツなのでしょうか。実は冬にアイスの購買数が伸びるって知っていましたか?ぬくぬくのこたつに入って食べる冷たく美味しいアイスという背徳感に溺れつつ、そこにラム酒を注ぐという大人にしか出来ない禁断のレシピです。

    まとめ

    さて、いかがでしたでしょうか?筆者はお酒好きなので執筆しながら今すぐにでも飲みたくなってきてしまいました。お酒を飲むと体もポカポカしてくるので、寒い夜にはゆっくりお酒を飲んで一日の疲れを癒す時間があってもいいかもしれませんね。今回ご紹介した様々な飲み方や使い方でラム酒を楽しんでみて下さいね。

    楽しく飲むお酒には器も凝りたいところです。テンポスでは様々なグラスを扱っております。是非素敵なラム酒タイムを彩るグラスを見つけて下さい。

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  • 地域によってこんなに違った!地域色豊かな日本のお正月料理 お雑煮・汁もの編

    地域によってこんなに違った!地域色豊かな日本のお正月料理 お雑煮・汁もの編

    お餅の入った汁もの、お雑煮。
    汁ものにお餅が入っているだけのようなのに、お正月に食べるだけでなぜか特別な食べ物に感じますよね。
    お雑煮というと、皆さんはどのような物を思い浮かべるでしょうか?
    地元を離れると、地域によってベースの汁、お餅、具材にいたるまで様々なお雑煮があることに驚かれるはずです。そこで今回は、日本各地でどのようなお雑煮が食べられているのか、東西でどのような違いがあるのかをご紹介いたします。

    お雑煮の由来

    お正月の定番のお雑煮ですが、どのような経緯をたどって食べられるようになったかをご存じでしょうか?
    そもそもは、新年最初に汲んだ「若水」と新年最初の火を使って作り、お迎えした年神様にお供えするための食べ物でした。そのお下がりを「旧年の感謝の気持ち」や「新年の豊作や家内安全の祈り」と共にいただくのです。
    年神様にお供えしたお餅や様々な野菜や海産物などを煮込むので、元々は「煮雑ぜ(にまぜ)」と呼ばれていました。
    発祥の地は京都と言われており、江戸時代に全国へと広がり庶民の間でも食べられるようになったようです。各地へと広がっていく中で内容も少しずつ変わり、各地域独自のお雑煮が誕生し、地域に根付いていきました。

    お餅の違い

    昔はお餅は貴重だったため、特別な日に用意し、いただくものでした。お雑煮が食べられるようになった室町時代には、庶民はお餅の代わりに里芋を使っていたそうです。お餅は伸びる特徴があるため、「長く生きられるよう」という願いを込めてお雑煮に入れられています。お雑煮に入っているお餅ですが、東西で違うということをご存じでしょうか?

    お雑煮のお餅は角餅?丸餅?

    あなたの食べ慣れたお雑煮のお餅は角餅ですか?丸餅ですか?
    お餅は、東西で主流の形が違うのです。古来、円形は魂が宿った神聖なものとされており、元々のお餅は丸い形をしていました。神聖な丸いお餅を刃物で切ることはご法度だったため、食べやすいように1つ1つ小さく丸めた丸餅が誕生しました。つまり、丸小餅は鏡餅の分身なのです。
    それが、お雑煮が全国に広がっていく間に、岐阜県の関ケ原辺りを境として、使われるお餅の主流が丸餅と角餅に分かれました。
    なぜ、東西で主流の形に違いができたのでしょうか?

    お雑煮発祥地・京都の影響を受けた西日本は「丸餅」

    お雑煮の発祥地である京都では、丸餅が使われていました。丸餅は、「神聖」な円形であると同時に、「円満」という縁起の良いものとされました。西日本では京都の食文化の影響を受け、丸餅を使うことが主流となりました。

    江戸文化の影響を受けた東日本は「角餅」

    角餅の由来には諸説あります。よく言われているのが、「江戸の人口の多さ」です。お雑煮が全国の庶民に広まった江戸時代には、江戸周辺は人口が集中していました。江戸では、出張してお餅をつく餅つき職人が登場し、たくさんのお餅を効率良くさばくために、ついたお餅を平らに「のして」切り分けるという方法がとられるようになりました。

    こうして誕生した角餅は、運搬にも便利であったため、東日本にも広まっていきました。他にも、角餅はお餅を「のす」ので、「敵をのす(倒す)」という縁起を担いで角餅が好まれるようになったという説もあります。

    例外もあり

    東西の境目である岐阜県、福井県、石川県、三重県、和歌山県では、丸餅と角餅を使う地域が混在しているようです。丸餅が主流の西日本でも、高知県と鹿児島県の一部の地域では角餅が使われています。江戸時代の土佐藩主であった山内氏、薩摩藩主であった島津氏が江戸の滞在期間が長かったことから、角餅を使うようになったと言われています。
    角餅が主流の東日本でも、山形県や岩手県の一部の地域では丸餅の方がよく使われています。他方で、香川県や熊本県の一部の地域では、お雑煮入れるお餅には餡餅を使います。砂糖が貴重だった時代に、お正月だけのちょっとした贅沢として餡餅が使われるようになったようです。鳥取県の一部では、とち餅が使われます。

    お餅は焼く?煮る?

    お雑煮に入れるお餅は焼く地域と煮る地域とに分かれます。
    角餅を使う東日本では「焼く」地域が多く、丸餅を使う西日本では「煮る」地域が多いようです。焼いた餅は、汁が濁らず、食感の変化を楽しみながら食べることができます。煮た餅は、とろけて柔らかくなり、汁がよくからみます。煮る餅は、鍋で煮るのが一般的ですが、水を張った耐熱容器にお餅を入れてレンジでチンするだけで時短調理ができるのでおすすめです。

    そもそもお餅を使わないお雑煮もある?

    徳島県北部の祖谷地域では、お餅を使わない「餅なし雑煮」が定番です。
    山間部ゆえにお米やもち米を作ることが難しかったため、お餅を用意することが困難でした。そこで、お餅の代わりに「岩豆腐」と呼ばれる縄で結べるほど硬い木綿豆腐や里芋が使われるようになりました。岩豆腐は、十字(刀が交えた様子を表している)に重ねて盛り付けるのがポイントです。

    和歌山県の一部では、「ぼうり」と呼ばれる里芋の親芋を、お餅入りのお雑煮の代わりとして食べます。ぼうりは、里芋の親芋を掘り起こした後2日間干し、その後皮を剥かずに2日間ほど煮込んで作ります。中部から関東、中国から四国地方の一部には、お正月や三が日にお餅を食べることを避ける「餅なし正月」の風習がある地域もあります。それらの地域では、お餅の代わりにお雑煮には里芋や蕎麦餅が用いられます。

    汁(ベース)の違い

    お雑煮の汁は見た目でわかる大きな違いです。大きく分けると、すまし仕立てと味噌仕立てに分かれます。
    地域による汁の違いをご紹介します。

    だし

    全国的には、かつお節と昆布を使っただしを使う地域が多いです。
    その他には、煮干し(カタクチイワシ)だし、北海道では鶏ガラだし、青森県の鯨だし、秋田県ではふぐだしや焼きアジだし、仙台ではハゼだし、新潟県や福島県の一部では貝柱だし、島根県や愛媛県の一部では鮎だし、福岡県ではあご(トビウオ)だし、石川県・新潟県・岡山県・広島県・福岡県・佐賀県などの一部ではスルメだし、宮崎県のどんこ(干し椎茸)だし、鹿児島県では焼き海老だしがお雑煮のだしとして使われています。
    だしだけをとっても様々なバリエーションがあることがわかります。

    味付け

    だしは、かつお節や昆布を使う地域が多いですが、地域によって多種多様です。だしが同じだったとしても、仕上げの味付けによって、大きく変わりますよね。味付けにはどのような違いがあるのでしょう?

    味噌仕立て

    お雑煮の発祥地である京都のある関西地方では、白味噌で仕立てることが多いです。商人の街大阪では「飽きない」と「商い」を掛けて、元旦には「白味噌仕立て」、2日には「すまし仕立て」のお雑煮を食べる風習があります。
    奈良県では、味噌仕立てのお雑煮に入ったお餅を、砂糖の入ったきな粉に付けて食べるという独自の風習があります。三重県や日本海側・山間部の一部などでは、赤味噌を使っている地域もあります。

    すまし仕立て

    全国的には、醤油などで調味したすまし仕立てが多いです。東日本ですまし仕立てが多いのは、武士が多かった江戸時代に「味噌がつく=失敗して恥をかく」という意味があることから味噌が使われなくなったことと言われています。岩手県の一部では、すまし仕立てのお雑煮に入ったお餅を、擦ったくるみに砂糖や塩を加えたものに付けて食べる風習があります

    その他

    鳥取県や島根県の一部では、ぜんざいのような見た目の小豆ベースのお雑煮が食べられています。味付けは、砂糖で甘くしてあるところが多いようですが、塩味だったり、だし汁を使ったり、醤油や味噌で味付けしたりと地域によって違いがあるようです。

    具材の違い

    具材は、数種類のみのシンプルな物から、海の幸や山の幸がふんだんに使われた具沢山ものまで、千差万別です。

    肉・魚介類など

    かまぼこは東西関係なくよく使われる食材です。北海道や関東では、鶏肉がよく使われます。北海道や青森県の一部ではくじら、三陸地方では、鮭やイクラ、ウニ、アワビなどの海の幸が贅沢に入っています。宮城県ではハゼが1匹丸ごと入っていて、兵庫県ではアナゴ、島根県ではハマグリ、広島県では牡蠣やハマグリ、長野県では塩ブリ、中部地方や九州ではブリ、鹿児島県では焼き海老のお雑煮があります。

    野菜・海藻など

    全国的によく使われる野菜は、小松菜やホウレン草などの青菜、大根、人参でしょう。その他にも、ネギ、ごぼう、豆腐、ゆり根、こんにゃく、山菜、きのこ類、豆腐、ゆずの皮、青のりなどが使われます。各地域特有の野菜類をご紹介します。

    はばのり:千葉県

    千葉県の一部では、はばのり(波葉海苔)という房州産の海草と、青のりをかけたお雑煮を食べます。はばのりは、うすい塩味があり、シャキっとした独特の歯ごたえがあります。「1年間ハバを利かすことができるように」という験を担いでいます。

    もち菜:愛知県

    愛知県では、「もち菜」と呼ばれる小松菜に似た青菜が使われます。お餅をもち菜と一緒に食べて「名(菜)を持ち(餅)上げる」という縁起を担ぎます。また、角餅を城に見立てて、「城を焼かない」という意味を込めて角餅を焼かずに煮て使います。

    金時人参・頭芋:京都など

    京都では、赤みの強い「金時人参」や、里芋の親芋である「頭芋」といった京野菜を入れるのが定番です。「家庭円満」や「万事丸く収める」という願いをかけて、具材は全て丸く切ります。

    真菜:和歌山県など

    和歌山県では、「真菜」と呼ばれる小松菜の仲間で奈良県の伝統野菜が使われます。「名(菜)を上げる」という縁起を担いで食べられるようになったと言われています。

    十六島(うっぷるい)海苔:島根県

    島根県の一部では、十六島(うっぷるい)海苔と呼ばれる岩海苔をのせたお雑煮が食べられています。十六島(うっぷるい)とは、出雲の地名で、寒い期間のみ採取できる希少性の高い海苔です。岩海苔に比べて歯ごたえがしっかりしているのが特徴です。

    かつお菜:福岡県

    福岡県の博多流雑煮には、「かつお菜」という高菜の仲間の青菜とブリが欠かせません。かつお菜は、かつお節のような風味・旨味があります。また、漢字で「勝男菜」と書くことから、縁起の良い野菜とされています。

    水前寺もやし:宮崎県

    宮崎県では、芽の長い豆もやし「水前寺もやし」が使われているのが定番です。水前寺もやしは、30cm以上の長さまで育つジャンボもやしです。シャキシャキして歯触りが良いのが特徴です。太くて長いことから、縁起物としてお雑煮に入れられるようになりました。

    インパクト大のお雑煮 12選

    数あるお雑煮の中から、印象に残ること間違いなしのお雑煮を厳選してご紹介します。

    魚介類を贅沢に使った豪華雑煮5選

    海に面した地域では、やはり海鮮を取り入れたお雑煮が多いです。全国の中から海鮮系お雑煮を5つご紹介します。

    鮭とイクラの親子雑煮:新潟県

    新潟県には、鮭とイクラの入った見た目にもとっても豪華なお雑煮があります。鮭といくらの他には、大根、人参などの根菜やこんにゃく、かまぼこなど家庭によって様々な具材が入ります。

    焼きハゼ雑煮:宮城県

    宮城県には、お椀からはみ出るほどの焼きハゼ丸々1匹とイクラをトッピングした豪快なお雑煮があります。焼きハゼはだしにも使われます。大根、人参、ごぼうなどの根菜や凍り豆腐などの具材も入っています。具材は千切りや拍子切りにして茹でた後一晩凍らせた「ひき菜」を使用するのが特徴です。

    牡蠣雑煮:広島県

    広島県は、有名な牡蠣の産地ですね。お雑煮には、牡蠣を入れるのも定番のようです。牡蠣は、「福をかき入れる」という縁起物とされています。牡蠣の他にも、ブリ、穴子、ハマグリ、鶏肉、大根、人参、かまぼこなど、地域によって様々具材が入れられます。

    ブリ雑煮:福岡県・岡山県・長野県など

    福岡県ではブリは、お節に、刺身に、お雑煮にと、お正月には欠かせない魚です。お雑煮には、ブリと共に、あごだし(トビウオ)とかつお菜が使うのがお決まりです。他には、大根、人参、里芋、しいたけ、かまぼこなど地域によって様々な具材が入ります。
    岡山県の南部ではブリ雑煮がよく食べられています。ブリの他には、ほうれん草、人参、ごぼう、ゆり根などを入れた具沢山のお雑煮です。
    長野県では、塩漬けにした塩ブリを使うのが主流です。江戸時代に富山湾で獲れたブリを長野県まで運ぶ「ブリ街道」があり、その名残で塩ブリが使われています。

    焼き海老雑煮:鹿児島県

    鹿児島県には、焼き海老でだしをとった「焼き海老雑煮」があります。海老を殻ごと焼いて乾燥させたものと干ししいたけでだしを取ります。海老は、クマエビというお椀からはみ出るほどの大きな海老が使われました。クマエビの焼き海老は、今では貴重なものになっています。鹿児島県では、お雑煮のお餅は丸餅、角餅、焼く、煮る地域によって様々です。

    野菜メインのインパクト大なお雑煮3選

    野菜だって負けずインパクト大のお雑煮があります。厳選した3種類のお雑煮をご紹介します。

    くるみ雑煮:岩手県

    岩手県の一部では、くるみを使ったお雑煮が食べられています。具材には、大根、人参、ごぼう、しいたけ、凍り豆腐などを千切りにし茹でた後一晩冷凍させた「ひき菜」を使います。たくさんの具材を使ったすまし仕立ての汁に、いくらをトッピングします。他の地域と違うのは、この「ひき菜」を使う点と、くるみを擂って甘く味付けした「くるみダレ」が添えられている点です。お雑煮に入っているお餅は、この甘いくるみダレに絡めて食べます。

    かぶら雑煮:福井県・山口県など

    かぶらとは、かぶのことです。
    福井県には、かぶとかぶの茎や葉を使ったお雑煮があります。かぶは半分や四分の一ほどの大きめにカットするので、かぶの存在感が際立ちます。味は味噌で仕立てますが、家庭によって赤味噌であったり白味噌であったり様々です。具材は、かぶとお餅だけとシンプルです。トッピングにかつお節や海苔をのせます。
    山口県の一部でもかぶ雑煮が定番です。こちらのお雑煮はすまし仕立てで、具材はかぶ、三つ葉、お餅とシンプルです。

    蒸し雑煮:福岡県

    福岡県朝倉市内や筑前地方で食べられているのは、具材を卵液と共に蒸し固めた茶碗蒸しのようなお雑煮です。中には焼いていない丸餅も入っていて、蒸されることでとても柔らかくなります。具材は郷土料理である筑前煮に似ていて、鶏肉、人参、かまぼこ、れんこん、里芋など具沢山なのが特徴です。

    スイーツ系?甘さがおいしいお雑煮4選

    あまーいお雑煮もあることをご存じですか?
    スイーツ感覚でも食べられる、お雑煮をご紹介します。

    きなこ雑煮:奈良県

    奈良県のお雑煮は、白味噌ベースに煮た丸餅が入った京都風のお雑煮です。具材は、大根、金時人参、里芋、豆腐が入っています。豆腐は白壁の蔵をイメージしており、「蔵が建つくらい繁盛しますように」という願いが込められています。一見関西風の普通のお雑煮ですが、他の地域と違うのは、砂糖を加えた「甘いきな粉」が添えられていることです。この甘いきな粉に、お雑煮の中のお餅を絡めて食べます。きな粉には、「豊作」の願いが込められています。

    白和え雑煮:茨城県

    茨城県には、豆腐をペースト状にした白和え雑煮があります。白いお餅に白い汁で、真っ白なのが特徴です。味付けは、白味噌と砂糖で甘めに仕上げてあります。トロっとしていて甘い白和え雑煮は、まるで白いお汁粉のようです。

    小豆雑煮:鳥取県・島根県

    鳥取県や島根県の一部では、ぜんざいのように小豆たっぷりのお雑煮が食べられています。味付けは、砂糖で甘くするのが一般的です。一部では、だし汁を使ったり、塩味にしたり、醤油や味噌で味付けしたりする家庭もあるようです。お餅は煮た丸餅が使われることが多いですが、鳥取県の一部の地域ではとち餅が使われています。

    あん餅雑煮:香川県・大分県

    香川県と大分県には、甘いあんこの入ったお餅を使ったお雑煮があります。香川県では、白味噌仕立ての汁に餡餅を入れます。江戸時代に讃岐の特産で高価であった「和三盆」を、お正月だけの贅沢としてあんこに混ぜてお餅の中に隠し入れたのが始まりとされています。大分県の一部でも、お雑煮に餡餅を使用します。こちらでは、味付けは白味噌仕立ての他に醤油仕立てにする地域もあるようです。

    お雑煮を食べない地域もある?

    もともと、北海道と沖縄県にはお正月にお雑煮を食べる文化はありませんでした。
    北海道は、明治時代以降にいろいろな地域の人が移り住んだことで、様々な種類のお雑煮が食べられるようになりました。
    沖縄のお正月は、豚のモツを使った「中身汁」や豚肉やこんにゃくなど具沢山の汁もの「イナムドゥチ」を食べるのが定番のようです。

    お雑煮以外にもこんな汁ものがお正月の定番!

    「お正月にはお雑煮を食べるもの!」と思っていませんか?
    お雑煮の他にも、お正月ならではの汁ものが食べられています。

    鯨汁:北海道

    北海道の函館近辺では、「鯨汁」を食べるのが定番です。鯨汁は、塩漬けした鯨と野菜や山菜を煮込んだ汁ものです。「鯨のように大物になれるように」との願いを込めて、大晦日や正月に食べられてきました。

    いちご汁:青森県

    名前からして興味が沸く「いちご煮」とは、青森県の八戸地方で食べられている郷土料理です。三陸海岸で獲れるウニとアワビを使ったすまし汁のことですアワビなどのエキスによって少し乳白色になり、黄金色のウニが際立ちます。お正月の他にも、ハレの日のお祝い事でも食べられています。

    じゃっぱ汁:青森県

    じゃっぱ汁とは、青森県で食べられる魚のアラ汁のことです。「じゃっぱ」とは、津軽弁で「雑把(ざっぱ)=捨てるもの」のことで、魚の骨、皮、内臓など「アラ」のことを指します。タラや鮭のアラと、大根、人参、ネギなどの野菜を一緒に煮込んで作った旨味たっぷりの汁ものです。青森県の津軽地方では、正月にじゃっぱ汁を食べるのが定番です。

    のっぺい汁:新潟県

    のっぺい汁は、新潟県、奈良県、島根県、熊本県などで食べられている郷土料理です。縁起物としてハレの日などに食べられています。「のっぺい」、「のっぺい鍋」、「のっぺい煮」、「のっぺ」、「のっぺ汁」などとも呼ばれています。里芋、人参、ごぼうなどの根菜と、きのこ類、銀杏、こんにゃく、鮭や鶏肉などを一緒に煮込んだ汁ものです。里芋が入っていてとろみがあるのが特徴です。新潟県では、お正月に「のっぺい汁」を食べるのが定番です。貝柱やイクラを入れることもあります。

    中身汁:沖縄県

    沖縄県では、お雑煮を食べる文化がありません。お正月には、「中身汁」という汁ものがよく食べられています。「中身汁」は、豚のモツをかつお節のだしと椎茸の戻し汁で柔らかくなるまで煮込んだ、すまし仕立ての汁ものです。

    イナムドゥチ:沖縄県

    沖縄県のお正月に、「中身汁」と同様よく食べられているのが「イナムドゥチ」です。「イナムドゥチ」は、豚三枚肉(皮付きの豚バラ肉)、こんにゃく、かまぼこ、しいたけ、油揚げなどが入った具沢山の汁もので、甘みのある白味噌で仕立てます。

    まとめ

    いかがでしたか?
    日本のお正月の定番お雑煮は、鎌倉時代に京都で発祥し、江戸時代になって全国に広がる中で地域色豊かな様々なお雑煮が誕生していったのでした。地域によっては、お雑煮ではない別の汁ものが定番であるケースもあります。次に迎えるお正月には、他の地域の特徴を取り入れた、我が家独自のお雑煮を作ってみてはいかがでしょうか。
    皆様の新たな1年が良い1年となりますように。

  • 家庭から食品ロスを減らそう!

    家庭から食品ロスを減らそう!

    昨今、よく耳にするようになったSDGsという言葉。国や大手企業が声を上げているものの、身近に感じることは少ないかもしれません。実は、家から出来るSDGsもあるのです。その一つが「食品ロス」の削減です。家でできる食品ロスを学んで地球環境のため、より良い社会のために出来る事を少しづつ実践していきましょう!

    食品ロス、日本の現状

    先ずは日本国内の食品ロスの状況を見ていきましょう。

    どのくらい無駄になっているの?

    今、日本国内で食品ロスはどのような状況になっているのでしょうか?
    先ずはどれくらいの量が無駄になっているのか数字で見ていきましょう。

    おにぎり一個分

    日本の現状は、政府広報オンラインでは下記のように記載されています。

    ”日本では、食べられるのに捨てられる食品「食品ロス」の量が年間522万トンと推計されており、日本の人口1人当たり毎日おにぎり1個(113g)を捨てている計算になります。日本では、家計における食費は消費支出の中で4分の1を占めています。”
    出典:政府広報オンライン「今日からできる!家庭でできる食品ロス削減」を引用

    環境省はこのようにも書いています。

    ”日本では毎年約600万トンの食べ物が、食べられるにもかかわらず捨てられていると推計されています。これは、世界食糧基金による世界全体の食料援助量の約2倍に相当します。
    家庭から発生する食品ロスの量は、このおよそ半分の約280万トンで4人家族の1世帯は毎年約6万円相当の食品を捨てている、と見積もられています。”
    出典:環境省「食品ロスを減らすために私たちにできること」から引用

    つまり食品の援助を必要としている人がいる一方で、日本ではその援助に使われる食料の2倍にも及ぶ量が捨てられていて、1世帯(4人家族)で毎年6万円分もの食品を捨ててしまっている計算になるということです。数字で見てみると大変な無駄をしていることがわかりますね。

    どのような問題があるの?抑えたい3つのポイント

    消費者庁では食品ロスに対する問題をこのように記載しています。

    ”食品ロスのための「3ないルール」
    家庭からの食品ロスの要因は、料理を作りすぎたりして残る「食べ残し」、野菜の皮や茎など食べられるところまで切って捨ててしまう「過剰除去」、未開封のまま食べずに捨ててしまう「直接廃棄」です。
    少し意識したり、工夫したりするだけ、食品ロスを減らすことができます。”
    出典:消費者庁「家庭での食品ロスを減らそう」から引用

    この3つの食品ロスがどのようなものなのかを見てみましょう。

    「食べ残し」

    足りなくならないようにと作りすぎてしまったり、人数と料理の量が合わなかったり買いすぎで残ってしまう事を言います。

    「過剰除去」

    野菜などを切って調理する際にまだ使える部分を廃棄してしまうことで、皮や葉っぱなど、調理して食べられる部分があるのに捨ててしまう事があります。

    「直接廃棄」

    冷蔵庫にある食材を間違って重複して買ってしまったり、防災用などで備蓄した食品をそのままにして賞味期限などを切らして食べられなくなってしまったりで廃棄しなければならなくなってしまったものを言います。

    私たちに出来る事って?

    では次に、私たちにも出来る食品ロス対策について見ていきましょう。

    気を付けたい3つの事

    前出した「3ないルール」を詳しく見ていきましょう。

    「食べ残し」に対する気を付けたい事

    買いすぎ、作りすぎを防ぎ、食品を余らせないように食べましょう。少人数なのに大量に作ってしまうと食べ残しが増えてしまいます。体調によっても食べられる量も変わってくるのでその時々に合わせて調理しましょう。

    「過剰除去」に対する気を付けたい事

    野菜の皮や葉っぱなどは調理中に捨てられてしまう事が多いですが、よく調べると食べられるところも多くあります。レシピサイトなどを利用して無駄なく美味しく食材を使い切りましょう。

    「直接廃棄」に対する気を付けたい事

    賞味期限、消費期限を正しく理解して「食べられない物」「まだ大丈夫なもの」をしっかり把握し、もう駄目になったからと食べられるものまで捨ててしまうようなことのないようにしましょう。防災用に備蓄したものは定期的に確認をして賞味期限の切れる前に食べきってしまいましょう。

    消費期限と賞味期限の違い

    意外と知らない賞味期限と消費期限の違い。これらをきちんと理解していれば無駄に食品を捨ててしまう必要がなくなるのでこの機会にしっかり覚えてしまいましょう。

    消費期限=「安全に食べられる期間」、賞味期限=「美味しく食べられる期間」

    消費期限、賞味期限の違いについて農林水産省ではこのように定義しています。

    ”消費期限
    袋や容器を開けないままで、書かれた保存方法を守って保存していた場合に、この「年月日」まで、「安全に食べられる期限」のこと。お弁当、サンドイッチ、生めん、ケーキなど、いたみやすい食品に表示されています。

    賞味期限
    袋や容器を開けないままで、書かれた保存方法を守って保存していた場合に、この「年月日」まで、「品質が変わらずにおいしく食べられる期限」のこと。スナック菓子、カップめん、チーズ、かんづめ、ペットボトル飲料など、消費期限に比べ、いたみにくい食品に表示されています(作ってから3ヶ月以上もつものは「年月」で表示することもあります)。”
    出典:農林水産省ホームページ「消費期限と賞味期限」より引用

    つまり簡単にまとめると、消費期限と表記されているものはその期間内に食べないと傷んでしまうもので、賞味期限はその期間内であれば美味しく食べられるものの、期限が過ぎてもまだ食べる事のできるものに記載されます。後者は状態を確認することでまだ食べることが出来るので期限が切れたからと言って捨てないで食べることで無駄を減らすことが出来ます。
    この違いをしっかり覚えて食品ロスの削減を進めましょう。

    様々なサービスを利用しましょう

    家庭で手軽に出来る対策の他に、様々なサービスを利用して出来る食品ロス対策もあります。ここではそんなサービスを見ていきましょう

    キーワードは「もったいない」 利用してみたいサービス

    家で食べきれなくなってしまった食材などを無駄にしないためのサービスをご紹介しましょう。

    フードシェアリング

    昨今、「賞味期限が近いもの」だけを扱うというお店も少なくはありません。前出の通り、賞味期限なので切れても食べることが出来ます。通常よりも少し安く商品が売られているのでお得に手に入れられるのも魅力の一つです。普段であれば廃棄されてしまう商品が誰かの手に届ききちんと消費されるというサイクルは無駄な廃棄を減らす良いサイクルであることは間違いありません。

    フードバンク・フードドライブ

    未使用、未開封の賞味期限前の食品を寄付する制度で、食料を必要としている生活困窮者や、貧困家庭の子供達などに無償で食料を提供しています。ここで忘れていけないのは決して効率の良いごみ処理でないことを理解することです。完全に賞味期限の切れたものや、いらないものを処分するような感覚で利用するのは本当に困っている人の助けにならないばかりか処分しなくてはならずかえって手間をかけてしまうので絶対にやめましょう。

    外出先でも、食品ロスを意識しよう

    家の中だけではなく、外食やコンビニなどのお買い物の時にも注意できることはありますので見ていきましょう。

    てまえどり

    コンビニやスーパーで食品を買うときは賞味期限の早い順に陳列されているので、お昼ご飯におにぎりを買う、という時などすぐに食べる場合にはなるべく手前の商品から購入するようにしましょう。

    宴会など食べ残しに注意

    外食をする際は、食べきれるだけの注文にしたり、食べきれなかった時には持ち帰りにしてもらえるようお願いするなど気を付けましょう。

    特に宴会の時はお酒を飲んだりお話をしたりで食事に手を付ける時間が少なくなってしまうので、食事を楽しむ時間を作るなどして食べ残さないよう工夫しましょう。
    飲食店の皆さんもお持ち帰りに対応出来るようにパックなどの用意をしているといいかもしれませんね。

    まとめ

    さて、ここまで食品ロスの問題について現状や対策をみてきました。
    食糧難で困る人がいる一方で大量の食品が廃棄され、廃棄自体にも莫大な費用がかかっているなど、社会に及ぼす影響ははかり知れません。一人一人が「もったいない」の精神をもって少しづつでも食品のロスを減らせるといいですね。少しの工夫で簡単にできることばかりなので、頭の隅に置いておいてなるべく意識して過ごしていきましょう。

    なお、テンポスでは、外箱や缶のへこみや、賞味期限間近、過剰在庫・入替品などで販売価格を限界まで抑えた商材も取り扱っております。
    飲食店様のイベントや集客アイテムとしてぜひご利用くださいませ。

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  • いつものお茶漬けがちょっと高級品に?鯛茶漬けの魅力

    いつものお茶漬けがちょっと高級品に?鯛茶漬けの魅力

    お茶漬けと聞くと皆さんは何を思い浮かべるでしょうか?鮭の入った鮭茶漬け、梅干し入りの梅茶漬け。具合が悪い時でもさっと食べたり、時間がない朝、吞んだ後にさっぱりと〆るなど、お茶漬けは様々なシーンで私たちの生活に存在しています。

    そんな日常を支えるお茶漬けですが、たまにはちょっと贅沢に食べたくなる時もあるのではないでしょうか。今回は、そんなちょっと贅沢な気分を味わえる「鯛茶漬け」についてご紹介していきたいと思います。

    お茶漬け、鯛茶漬けの歴史や食べられている地域

    そもそもお茶漬けにはどのような歴史があるのでしょうか?お茶漬けと鯛茶漬け、それぞれの歴史や食べられている地域などを見ていきましょう。

    お茶漬け、鯛茶漬けの生まれた背景

    そもそもお茶漬けにはどのような歴史があるのでしょうか?お茶漬けと鯛茶漬け、それぞれの歴史や食べられている地域などを見ていきましょう。

    お茶漬けのルーツ

    先ずはお茶漬けが食べられるようになった背景ですが、昔は現代のように炊いたご飯を保存しておく方法はほとんどありませんでした。そのため時間がたてば冷えて硬くなってしまっていたのですが捨てるのも勿体ない。
    そんな時に生まれたのが冷えたご飯にお湯をかけて食べる「湯漬け」でした。

    今のお茶漬けのように味は付いていませんでしたが冷えたご飯でもさらーっと流し込んで食べる事が出来ました。当時は戦場に向かう武士がさっと食事を終えるのに重宝されていたようです。その湯漬けに出汁を使ったり具を入れるようになって今のお茶漬けに近くなり、次第にお殿様などが食べる高級品となりました。
    江戸時代に入ると商人などが力をつけ、そこで働く奉公人が僅かな時間で食事するため湯漬けに漬物を入れてかき込んだことから安価で食べられる庶民の味としてのお茶漬けに変化していきました。

    鯛茶漬けのルーツ

    鯛茶漬けのルーツは長崎県とされています。
    水深があり流れが速い場所を好んで泳ぐ真鯛が生息しやすい場所が多かった長崎県では、鯛が大量に獲れていました。そんな中、様々なものを載せるお茶漬けに鯛を載せて食べる事は自然の流れだったようです。
    長崎の他、鯛がよく獲れる新潟県柏崎市のご当地料理としても有名です。

    大分県杵築市(きつきし)では300年以上続く料亭でその味を守り続けられている「うれしの」と呼ばれる鯛茶漬けがあり、この地のお殿様が体調を崩した時に毎日鯛茶漬けを食べて「今日も鯛茶漬けを食べられてうれしいのう」と言ったことからその名がつけられたとされています。

    様々な地域で食べられています

    鯛がよく獲れる地域では鯛茶漬けの文化が育っているようです。それでは鯛茶漬けが食べられている地域を見ていきましょう。

    食べられている地域

    長崎:天然の真鯛にタレをつけて並べ、熱いお茶を回して食す贅沢な一品。生でも鯛を美味しく頂けます。

    新潟(柏崎):笠島の鯛は成長段階で荒波にもまれることにより白身がキュッと引き締まっています。日本海トップクラスの鯛の名産地で、2013年の「第4回 全国ご当地どんぶり選手権」で鯛茶漬けでグランプリを受賞しています。

    福岡(福津):天然真鯛の漁場に恵まれていて、鯛茶漬けも親しまれています。市内の旅館・飲食店で「ふくつの鯛茶づけフェア」を開催しています。

    鹿児島:鹿児島の錦江湾は昔から鯛がよく獲れることで有名です。桜の花の咲く頃に美味しいとされるので桜鯛と呼ばれています。

    愛媛:鯛めしが有名なので、鯛めしを利用した鯛茶漬けも人気です。

    京都:ぶぶ漬け文化の京都でも鯛めしと共に鯛茶漬けが親しまれています。

    鯛茶漬けの作り方&バリエーション

    ここからは、自宅でもできる鯛茶漬けの作り方や、鯛茶漬けのアレンジについて見ていきましょう。高級感のある味を手軽にお家で頂きましょう。

    鯛茶漬けの作り方

    ご自宅でも出来る鯛茶漬けの作り方を紹介します。いつもの茶漬けをワンランクUPして、料亭気分を味わえます。

    鯛茶漬けの作り方

    用意するもの
    鯛:刺身用のものでOK
    タレ:醤油、みりん、料理酒、ごまや白すりごま
    顆粒出汁:和風の顆粒だしで味付け
    わさび:香りと味で風味を豊かにします
    のり:お好みで入れます

    1.鯛をタレで良く味付けします。冷蔵庫でじっくりつけ置きすることで鯛にしっかり味を付けます。
    2.ご飯の上に鯛を載せます。わさびもこの時入れておきます。
    3.顆粒出汁を溶かしたお湯を回しかけて完成。
    この時、みりんを使う場合には火を通すかレンジで温めるなどアルコールを飛ばす工程をはさんでください。アルコールをきちんと飛ばさないと苦味などが残ってしまいます。

    美味しさのコツ

    鯛茶漬けを食べる時は、ご飯は熱々でなくても良いです。鯛も冷たくて美味しいので、少し冷めたご飯に低めの温度のお湯やだし汁、煎茶などを入れて食べると美味しいです。醤油で鯛を下洗いしてからタレに漬け込むことで味がなじみやすくなります。

    鯛にタレを漬けこみはしますが、鯛自体の甘さが感じられるように薄めの汁で楽しむのもいいかもしれません。逆に、お吸い物程度の少し強めの味の出し汁やかつおだしのものをかけた場合には、しっかりとした味わいで料亭のような本格的な味になります。

    アレンジレシピ

    更に色々な味を足してみるアレンジレシピもご紹介。いつもとは一味違う鯛茶漬けに出会えます。

    冷やし茶漬け

    程よく冷えたご飯に、冷蔵庫でタレをつけ置きで染み込ませた冷たい鯛を入れ、冷や汁で美味しく頂きます。夏場や食欲のない時などにさっぱり食べられます。

    浅葱、小口ネギなどを一緒に

    浅葱や小口ネギを薬味として載せていい香りでさっぱり爽やかに頂きましょう。

    梅干し

    梅干しを足して塩味と酸味でさっぱりとした味わいを楽しめます。昆布茶をかけても深みのある味を頂くことが出来ます。

    フレンチドレッシング

    サラダ用のフレンチドレッシングで和洋の味を合体。さっぱりと爽やかな酸味が足されて、まるでカルパッチョを食べているかのような味わいに。

    まとめ

    さて、いかがでしたか。
    我々にとって身近な存在であるお茶漬けですが、鯛を載せて食べる事で高級料亭に行ったかのような特別な気分を味わうことが出来ます。元々さっぱり味わえるお茶漬けですが、淡白でありつつ甘さのある鯛を載せることで更にさっぱりな味わいで高級感のあるお茶漬けを楽しめます。ただお茶で食べるだけでなく出汁や煎茶など様々な味付けで食べられるのでバリエーションも楽しめます。
    お家でも楽しむことのできる鯛茶漬け、是非挑戦してみてください。

  • デザート感覚で飲める「ベトナムコーヒー」

    デザート感覚で飲める「ベトナムコーヒー」

    一日の始まりの目覚ましタイムに、のんびり過ごす午後のひと時にコーヒーを飲むという方も少なくはないでしょう。我々の生活に身近に存在しているコーヒーですが、一口にコーヒーと言っても様々な飲み方があります。

    その中でも今回は、近年話題になっている「ベトナムコーヒー」についてご紹介します。普通のコーヒーとは違い、甘さの際立つベトナムコーヒーはデザート感覚で楽しめる新感覚のコーヒーです。

    新感覚。甘さ際立つベトナムコーヒー

    近頃流行り始めているベトナムコーヒー。クセのある苦めのコーヒーに、普通のコーヒーとは違ってミルクではなく練乳を入れて飲む独特な飲み方、コーヒーを入れる時に使う独自のフィルターなど一風変わったスタイルのコーヒーです。
    そんなベトナムコーヒーの魅力を掘り下げていきましょう。

    そもそもベトナムコーヒーとは?

    そもそもベトナムコーヒーとは一体どんなものなのでしょうか?産地や誕生の背景などを見ていきましょう。

    ベトナムに定着したコーヒー

    1850年代、ベトナム北部にアラビア品種のコーヒーの木を導入して栽培を試みたものの環境に適応しませんでしたが、19世紀頃にフランスの植民地となってカネフォラ種(ロブスタ)が持ち込まれて、この種が高温多湿な地域に適していたことから栽培に成功し大量に生産することに成功しました。
    現在ではロブスタ種の生産が90%を超えていて、世界2位の生産量を誇るほどになっています。

    何故練乳を入れたの?

    べトナムコーヒーの一番の特徴と言っていいのがコーヒーに入れる「練乳」です。
    当時ベトナムを統治していたフランス人達がコーヒーを飲むためにミルクを使おうとしたのですが、ミルクを手に入れる事が難しかったために代わりにコンデンスミルク、つまり練乳を使用したのが始まりでした。
    クセのある苦味の強いコーヒーには、練乳の他にもマーガリンやココナツオイルを足す人もいるようです。

    バター焙煎

    因みにベトナムコーヒーに使われるコーヒー豆は焙煎後にバターを豆に染み込ませる「バター焙煎」を行っているのが一般的です。クセのある味や香りをまろやかにするためバターで味や香りを足してしまおうという発想から生まれた焙煎ですが、その甲斐あって美味しくいい香りが楽しめます。

    ベトナムコーヒーの淹れ方

    それではベトナムコーヒーの淹れ方を見ていきたいと思います。その前に先ずはベトナムコーヒーを淹れるうえで重要になってくる独自のコーヒーフィルターである、「カフェフィン」をご紹介致します。

    カフェフィンとは

    カップにのせる平たい「下皿」、筒状でコーヒーの粉を入れてお湯を受ける「ドリッパー」、筒の中の粉を抑えるフィルターの「中ぶた」、抽出時に熱を逃さない「上ぶた」の四層構造になっていて、下皿、ドリッパー、中ぶたに細かい穴が沢山開いています。

    通常のペーパードリップだと2分で出来るところをカフェフィンでは5分から10分かかってしまうのですが、そのおかげで細かい穴からゆっくりとお湯がカップへと落ちていくことで濃く濃縮された味わいを得ることが出来ます。そのため濃く苦めのコーヒーが出来上がるので、甘めのトッピングがよく合うのだとも言えます。

    淹れ方の手順をご紹介

    【1】カフェフィンにコーヒーをセットする

    この時使うのは中細挽きがベストです。細かすぎるとフィルターを通りぬけてしまい、荒挽きしすぎても詰まって上手く抽出できません。

    【2】中ぶたを締める

    締め方の調整具合でコーヒーの濃さが変わるのでお好みに合わせて締めましょう。

    【3】グラスに練乳を入れる

    練乳の入ったカップの上にカフェフィンを載せてお湯を入れる準備をします。

    【4】中ぶたの上からお湯を少量注ぐ

    お湯を少量注いで、20秒ほどコーヒーを蒸らします。

    【5】再度お湯を注ぐ

    20秒後にお湯を注いで5分から10分程度待ち、上ぶたをします。

    【6】カフェフィンを取る

    二層に分かれた練乳とコーヒーをよく混ぜ合わせたら完成です。

    アレンジしても美味しいベトナムコーヒー

    独特の苦味に甘い練乳を足して飲むベトナムコーヒーには、練乳以外にも足して美味しいものや、飲み方のアレンジが存在します。そんな新感覚コーヒーのバリエーションを見ていきましょう。

    アイスでも美味しく

    ベトナムコーヒーは他のコーヒー同様冷たく飲んでも美味しく頂けます。アイスにする場合の美味しい飲み方をご紹介しましょう。

    アイスコーヒー

    常夏のベトナムではむしろこちらの方が一般的といえる飲まれ方とも言えます。苦味が強めのベトナムコーヒーをたっぷりの氷と共に飲むことで渋みが薄れすっきりとした味わいを楽しめます。

    通常通りコーヒーを淹れて、たっぷり氷の入ったグラスに少しづつ氷を解かすように入れて飲むのがおススメの飲み方で、練乳と一緒に飲む場合には透明なグラスで練乳の白とコーヒーの琥珀色が奇麗なコントラストになり写真映えする事もポイントの一つです。

    大人デザートのアフォガード

    アイスクリームに熱々のコーヒーをかけてアフォガードにしてみても美味しいです。この場合、普段よりも濃い目に淹れて渋みとアイスの甘さのマリアージュを楽しみましょう。

    練乳と合わせるだけじゃ物足りない。

    ベトナムコーヒーには練乳を入れるのが一般的ですが、合うのはそれだけではありません。独特な苦味に合う美味しい飲み方のバリエーションをみてみましょう。

    ヨーグルト

    コーヒーに酸味と甘さを合わせるヨーグルトは爽やかな飲み口で、今や人気急上昇中の飲み方です。アイスでの飲まれ方が一般的なベトナムコーヒーとしては、冷たく爽やかに飲めるヨーグルトとの組み合わせがいいのは当然と言えるかもしれません。
    ヨーグルトと練乳を混ぜ合わせたところにコーヒーを注ぐことでより甘みを感じることが出来ます。

    エッグコーヒー

    コーヒーにたまごを合わせるという、聞いただけではイメージしにくい飲み方ですが、ベトナムでは馴染み深い飲み方です。練乳とたまごの黄身をふわっふわに泡立てて濃い目に淹れたコーヒーの上に注ぐのが基本的な作り方です。
    その味わいは、まるでカスタードを載せたケーキを食べているかのようなデザート感覚の美味しさで、液体のティラミスと言われるほど。見た目にも淡いクリーム色とコーヒーの琥珀色でシックでおしゃれな一品です。

    まとめ

    さて、ここまでベトナムコーヒーについてその歴史から飲み方、アレンジについて見てきましたが、いかがでしたでしょうか。筆者自身は苦いものが苦手なのであまりコーヒーを飲むことがないのですが、今回ベトナムコーヒーについて知るうちに、飲んでみたくなりました。

    苦味と甘さの絶妙なハーモニーで美味しく頂ける一品。カフェフィンさえあればお家でも頂けそうです。カフェやお家でゆっくりとした時間を過ごしながら頂くデザート感覚のベトナムコーヒーを皆さんも是非、飲んでみてくださいね。

  • ストレス社会の救世主!ムードフード

    ストレス社会の救世主!ムードフード

    ストレス社会と呼ばれる昨今、社会人の皆様はどのようにして、大きなストレスと戦ってますでしょうか?2023年、飲食業界で大きなキーワードとなるであろう「ムードフード」を今回は掘り下げていこうと思います。
    今までは、味や栄養素、見た目の華やかさにフォーカスしがちだった食の世界でしたが、近年、気分という要素を加え、「ムードフード」を摂取する事で、リラックスできたり、ストレスを緩和したりと気分的にも健康を保てるようになると言われています。

    ムードフードって一体なに!?

    ムードフードとは、特定の食材や食品ではなく、
    ムード=「気分・雰囲気・情緒」
    フード=「食べ物・食品」
    このムードとフードをかけ合わせてムードフードと呼びます。
    不安や緊張を和らげる、快適な睡眠を促す成分、もしくは、その成分を含んだ食品を指します。一般的に最も知られているのは、リラックス効果などをもたらすハーブ。また、日本では、緑茶に含まれるテアニンなどが挙げられます。また、チョコレートとして人気のギャバや、大豆食品に含まれる非必須アミノ酸セリン、エビ・カニ・ホタテ・肉類に含まれる非必須アミノ酸グリシンも代表的なものの一つです。

    今、なぜ注目されているのか!?

    ムードフードが注目を集める理由は、ストレス社会。現代の多くの人がさまざまなストレスや、慢性的な睡眠障害に悩まされています。それを改善してくれる一つの手段が、ムードフードを含む機能性食品です。精神不安定な状態を有効成分の含まれた食品を摂取し、安定的にする事を目的にしています。

    ムードフードと呼ばれる代表的な食品

    前述しているものも含め、ムードフードと呼ばれている代表的な食品をいくつか紹介します。

    緑茶(テアニンを含む)

    緑茶は、日本人にとってはとても身近な存在です。近年、様々な健康効果が期待できる成分が解明されており、テアニンもその一つ。テアニンは、アミノ酸の一種で、お茶に含まれる特有の成分です。ストレス軽減、副交感神経の興奮を和らげるという効能から、睡眠の質を上げることもできるそう。

    ハーブ

    ハーブがもたらす効果・効能は昔から広く知られています。食品としてはもちろん、薬としても重宝されてきました。ハーブティーなどは誰もが知っていることかと思います。例を上げると、レモンバームは鎮静効果があり、ストレスによる精神的ダメージを和らげてくれると言われています。カモミールも安眠を促すとされており、ミルクなどと混ぜて飲まれることも。また、ローズヒップはデトックス効果もあり、発汗作用・利尿で体内の毒素を排出することが期待できます。

    発芽玄米に含まれるギャバ

    Gamma Amino Butyric Acidを略してギャバ(GABA)と呼ばれています。アミノ酸の一種で、カカオやトマト、発酵食品に含まれています。また、お菓子としての商品が売り出されたことで日本でも一般的に広まりました。常にストレスに晒され、体内でギャバの生成が追いつかず、慢性的な不足状態に陥っている現代社会においては、このような食品で補う事もできるようになっています。また、発酵玄米には、発酵食品の中でも随一と言われるほどギャバが含まれていることが分かっています。

    ムードフードの効率の良い取り入れ方

    ムードフードという言葉を聞くようになってから、多くのムードフードが誕生しています。そんなムードフードをどのように摂取すれば大きな効果を得られるのか、紹介します。

    意識的に摂取するようにする

    何よりもまず意識的に摂取するようにすることです。特に睡眠は、人間の健康の要。その質を高めることが、日常生活にも大きく影響してきます。ムードフードを積極的に取り入れることで、生活の質があがります。食材にどんな成分が含まれているのかを調べたり、それがどんな効果・効能があるかを知る所から始めてみましょう。

    栄養素をバランスよく摂取する

    ムードフードだけを摂取していても、健康的な日常は手に入りません。特に日本人は、ある食品だけを食べるダイエットなどをやりがちです。ところが、一番大切なのは栄養バランス。一つの食品だけを食べ続けたり、偏った食生活では、健康を維持することはできません。バランスよく摂取できるような食生活の工夫も必要になります。

    サプリ・機能性食品を活用する

    ムードフードは、さまざまな食材・食品から摂取することもできますが、より簡単に摂取するには、サプリや機能性食品を活用するのも一つの手段と言えます。また、ハーブティーやチョコレートなどのお菓子での摂取も比較的ハードルが低く、摂取しやすい方法です。

    ムードフードを取り入れる際の注意点

    ただただムードフードを摂ろうとしてもダメ!
    生活環境や生活習慣をきちんとすることによって、ムードフードの効果も上がります。ムードフードを習慣的に取り入れる際には、以下の点に気を付けて摂取しましょう。また、生活環境の見直しが必要な場合は、合わせて改善しましょう。

    栄養バランスを考えた食事を

    前述となりますが、フードムードだけに頼ろうとせず、栄養バランスを考えて食事をすることです。人間が生きていくために必要な栄養素は、食事でしっかり摂取しましょう。

    食事は腹八分目に抑える

    暴飲暴食は対象を崩す要因になります。お腹いっぱいにせずに、8分目の所で止めて少し余裕を持たせることで、ムードフードの効果も得られやすくなります。

    決まった時間に食事をする

    規則正しい生活を送ることがムードフードの効果を上げられる一番の近道です。そもそも、ストレスを感じやすい環境をできるだけ無くすという事が大切です。

    まとめ

    ムードフードは、忙しい現代人を助けてくれる食品です。摂取することで体調を整え、安眠を得られたり、健康につながり、手軽に摂取できることから、日常的に取り入れるとよいと思います。ただし、前述の通り、バランスが大切。ムードフードだけを摂っていては、逆に健康を崩す一因となります。バランスのよい食生活、適度な運動、生活習慣が健康の要です。この記事を読んで、食事のバランスを見直し、フードムードを積極的に取り入れてみてはいかがでしょうか。

  • 地域によってこんなに違った!地域色豊かな日本のお正月料理 おせち編

    地域によってこんなに違った!地域色豊かな日本のお正月料理 おせち編

    冷凍技術の発達により、様々な地域の特産物をお取り寄せで食べることができるようになりました。最近では、洋食や中華料理がメインとなったおせち料理や、スイーツおせちなども販売され、おせちも多様化が進んでいます。おせちをご自身でお作りになる方もいらっしゃいますが、最近では近所の飲食店やスーパーからデパート、ネットショップなど様々なところで購入される方も増えています。一見同じように見えるおせちですが、地域によって定番の具材や食べ方など様々な違いがあるのです。日本各地で食べられているおせちには、どのような違いがあるのでしょう。東西のおせち料理の違いから、その地域ならではの習わしまで、知っておもしろい情報をご紹介いたします。

    おせちとは

    もともとは、季節の変わり目である節目の日「節句」に、神様に供える食べ物「節供」のことでした。そのうち、節句の中でも最も重要な正月の料理を指して「御節(おせち)料理」と呼ぶようになりました。おせち料理は、保存のきく料理を中心に作られます。その理由は、「年神様をお迎えした新年に忙しくするのはよくない」「お正月の三が日は家事を休めるように」ことが由来していると言われています。1年間の五穀豊穣、子孫繁栄、家族の安全と健康などへの祈りや願いを込め、縁起を担いだ料理がお重に詰められています。

    おせちの豆知識、詰め方、
    重箱の選び方についてはこちら

    関東と関西で異なる『祝い肴三種』

    祝い肴三種とは、おせちには欠かせない3種類の口取り肴のことです。口取り肴とは、前菜にあたります。関東と関西では、3種類の内容が少し異なります。
    【関東の祝い肴三種】  黒豆 / 数の子 / ごまめ(田作り)
    【関西の祝い肴三種】  黒豆 / 数の子 / たたきごぼう
    ご覧の通り、関東と関西では「ごまめ」と「たたきごぼう」が違うのです。祝い肴三種の内容と、込められた意味をご紹介します。

    黒豆(関東・関西両方の祝い肴三種):厄除け・健康

    黒は魔除けの色とされており「厄除け」の意味があります。また、「まめ」には「元気、丈夫」の意味があり、「まめに働けますように」「まめに心を配って暮らせますように」という健康への願いが込められています。現在の主流は、関西で多いシワが入らないように柔らかく艶やかに作り上げる煮込み方です。シワが寄らず長生きできる「不老長寿」の意味が込められています。関東では、「シワが入るまで(年をとるまで)丈夫に働けるように」という願いを込めて、敢えてシワが付くように煮る地域もあります。

    数の子(関東・関西両方の祝い肴三種) : 子孫繁栄

    鰊(にしん)の卵のことで、子孫繁栄を願う縁起物です。

    田作り・ごまめ(関東の祝い肴三種) : 五穀豊穣

    関西の祝い肴三種には入っていませんが、全国的に定番のおせち料理でしょう。原料であるカタクチイワシの稚魚は、かつて田んぼの肥料として使われていたことから「五穀豊穣」の願いが込められています。「田作り」と呼ぶ地域が多いですが、関西では「ごまめ」とも呼ばれています。

    たたきごぼう(関西の祝い肴三種) : 無病息災・一家安泰・開運

    ごぼうは、古くから薬としても使われてきました。そのため、「無病息災」を祈願した縁起物です。また、地中深くに根を張るごぼうの特徴から「一家安泰」の願いや、たたき開いて作ることから「開運」の願いが込められています。代表的な3種類だけをとっても、選出された料理や、料理の呼び名、作り方に地域のよる違いがあることがわかります。

    使われる食材の違い

    地域によって収穫できる食材も違いますから、食材の違いはおせちの内容にも大きく影響しています。地域によって使われる食材の違い、各地の特徴的なおせち料理の一部をご紹介します。

    魚料理

    魚料理には大きく違いが現れます。

    東日本では鮭が、西日本では鰤がよく使われます。
    北海道や東北では鮭を使った「氷頭なます」や、岩手県では鮭とイクラを使った「紅葉漬け」があります。新巻鮭も欠かせません。関西では「にらみ鯛」と呼ばれる鯛の姿焼を飾りますし、広島県では牡蠣、山口県ではフグがよく使われます。九州では、鰤をおせち料理の材料にするだけでなく、お正月に食べる刺身や雑煮の具としても使われます。

    他にも、秋田県の「ハタハタ寿司」、宮城県の「カレイの煮つけ」、山形県の「鯉の甘煮」や「カラカイ(エイ)の煮物」、福島県の「いかにんじん」、茨城県の「鮒の甘露煮」、栃木県の「モロサメの煮物」、静岡県の「ブダイの煮つけ」、京都府の「棒ダラの煮物」、大阪府の「にらみ鯛(鯛の塩焼き)」、島根県の「ワニのお刺身」、岡山県の「ママカリ」、佐賀県の「アラ(クエ)料理」、長崎県の「クジラ」などの魚を使った地域特有のおせち料理があります。

    野菜料理

    野菜の特産物を使ったおせち料理では、栃木県の「いも串」、埼玉県の「くわい」、千葉県の「かいそう」、神奈川県の「きんぴらごぼう」、富山県の「五箇山豆腐(ごかやまとうふ)」、長野県の「長芋ようかん」、三重県の「煮なます」、滋賀県の「赤こんにゃく」、奈良県の「柿なます」、和歌山県の「ぼうり」、熊本県の「からし蓮根」、宮崎県の「キンカンの甘露煮」などがあります。

    玉子料理

    卵料理で有名なのは、伊達巻でしょう。その他にも、東京都の「錦玉子」、石川県の「べろべろ」、鹿児島県の「こが焼き」などがあります。

    各地の気になるおせち料理

    各地のおせち料理の中には、「氷頭なます」、「べろべろ」、「ワニのお刺身」、「ぼうり」、「ママカリ」、「大丸」など変わった名前のおせち料理があります。どんなものなのでしょうか。

    氷頭なます:北海道・東北

    氷頭なますは、北海道や東北などの郷土料理です。
    鮭の鼻先の軟骨を薄切りにし、大根や人参と一緒になますにしたものです。

    べろべろ:石川県

    べろべろは石川県の郷土料理で、溶き卵を寒天で固めたものです。
    砂糖、だし、しょうゆなどで味付けされており、甘じょっぱい味です。

    ぼうり:和歌山県

    ぼうりは、和歌山県の郷土料理です。里芋の親芋を皮をむかずに数日間煮込んだもので、お餅の代わりとされています。

    ワニのお刺身:広島県・島根県

    ワニのお刺身の「ワニ」とは、実は「サメ」のことです。広島県や島根県など中部地方の山間部では、「サメ」のことを「ワニ」と呼びます。
    サメはアンモニアを多く含み日持ちするため、山間地域でも刺身で食べることができ重宝されました。
    そのまま郷土料理となり、広島県や島根県の一部ではワニの刺身がおせち料理の定番となっています。

    ママカリ:岡山県

    ママカリとはニシン科の魚で、一般的には「サッパ」と呼ばれています。
    『”まま(まんま=飯)”を隣りから”借り”てくるほど食が進む=おいしい』という意味で、西日本では「ママカリ」と呼ばれることが多い魚です。
    岡山県では定番の魚で、ママカリを使用した酢漬けやバラ寿司がおせち料理に入ります。

    大丸:高知県

    大丸は高知県の練り製品で、ゆで卵を丸々紅白かまぼこで包んだものです。
    切った断面が初日の出のように見えておめでたいので、おせちによく入れられます。

    皿鉢料理(さわちりょうり):高知県

    皿鉢料理は、高知県のお正月には定番の郷土料理です。
    お祝いの席に用意するもので、大皿に刺身・寿司・煮物など様々な料理を盛り付けたものです。

    こが焼き:鹿児島県

    こが焼きは、鹿児島県のおせちに欠かせない料理です。魚のすり身・卵・豆腐・砂糖などを混ぜて蒸し焼きにしたものです。四角いケーキのような見た目をしていて、甘味もあり、伊達巻のような料理です。

    味付けの違い

    もともと、関東では「濃い口しょうゆ」、関西では「薄口しょうゆ」が日常的に使われています。そのため、味と見た目にしょうゆの違いが反映されます。さらに、関東では甘い味付けがこのまれるため、「栗きんとん」「伊達巻」など砂糖を使う料理は、関東の方が関西よりも甘く作られるようです。

    お重への詰め方の違い

    関東は『重詰』、関西は『重盛』
    関東では、持ち運ぶ際に揺れても崩れないよう、ぎっしりと詰める「重詰」で盛り付けられることが多いです。
    一方関西では、詰め込み過ぎず、美しく盛るように詰める「重盛」で盛り付けられます。

    おせち料理を食べる日が違う?

    全国的には、元旦におせち料理を食べる地域が多いでしょう。他方で、北海道や東北地方の一部では、大晦日におせち料理を食べる風習があります。この違いは、「新年を迎えること」をお祝いするのか、「新年を迎えたこと」をお祝いするかの違いです。大晦日に食べるのも、元旦に食べるのも、「新年を祝う」意味では同じです。

    北海道や東北地方では年越しそばはいつ食べる?
    北海道や東北地方では夕方におせちを食べ、その後年越しそばを食べる家庭が多いようです。
    お雑煮はいつ食べる?
    お雑煮は、全国共通で元旦に食べるのが一般的のようです。

    おせち料理を食べない地域もある?

    琉球王国として独自の文化を築いてきた沖縄県では、”おせち”という文化がありません。お正月には、「御三味(うさんみ)」と呼ばれる重箱に詰まったお祝いの料理を食べます。この「御三味(うさんみ)」は、田芋、結び昆布、揚げ豆腐、こんにゃく、紅白かまぼこ、ごぼう、カステラかまぼこ、皮付きの豚の三枚肉、魚の天ぷらなど9品の料理が詰められたお重と、9個か15個のお餅を詰めたお重とで構成されています。
    その他にも、ラフテー(泡盛で煮込んだ豚の角煮)、ジューシー(沖縄の豚肉の炊き込み御飯)、クーブイリチー(昆布の炒め煮)、田芋田楽、花いか、ミミガー刺身などが正月料理としてよく食べられています。

    【番外編】世界のお正月料理

    中国

    中国では、春節である1月下旬から2月中旬の旧正月を大々的に祝います。大晦日には、家族で餃子を食べるのだそうです。中国で食べる餃子は、水餃子が一般的です。

    韓国

    韓国では、「トックク」と呼ばれる、牛肉や鶏肉などでだしをとったスープにトック(スライスした餅)を入れたものを食べるそうです。日本での雑煮のようなものですね。

    台湾

    台湾では、正月よりも大晦日が大切にされています。紅白の白玉の入った甘いスープ「紅白湯圓(ホンパイタンユェン)」が食べられます。他にも、切らずに茹でたほうれん草をそのまま食す「長年菜(ツァンニェンツァイ)」や、もち米のお粥の「糯米甜粥(ヌォミィーティェンツォ)」もよく食べられているそうです。

    イタリア

    イタリアでは、豚足に豚肉のミンチを詰めた「ザンポーネ」や、腸にミンチを詰めた「コテキーノ」という肉料理が食べられます。ザンポーネやコテキーノには、ゲン担ぎのレンズ豆を添えるのがお決まりです。

    フランス

    フランスでは、「ガレット・デ・ロワ」というお菓子(ケーキやパイ)を食べます。このお菓子には、フェーヴというプラスチック製や陶製の人形が入っており、フェーヴを引き当てた人が一日だけ王冠をかぶり王様・王女様になれるという風習があります。

    まとめ

    同じ日本のおせち料理でも、各々の地域で育まれた文化の中で、料理内容から食べるタイミングまで様々な違いができたことがわかります。冷凍技術と流通の発達により、遠方の料理が気軽に食べられるようになった現代では、おせち料理の地域性は薄くなりつつあるかもしれません。しかし、さまざまな地域のおせちを食べることができる良い機会でもあります。今年は、古来よりおせちに込められた祈りや願いに思いをはせながら、おせちを作り、選び、食してみてはいかがでしょうか。
    皆様の1年が良い1年となりますよう。

  • 新潟名物「へぎそば」って?

    新潟名物「へぎそば」って?

    皆さん、和食というと何を思い浮かべますか?お寿司やすき焼、今やラーメンも立派な日本食としての地位を確立しています。そして、なんと言っても忘れてならないのが「そば」ではないでしょうか?大抵の日本人は、毎年年末に「年越しそば」を食べる事でしょう。今回は、そんなそばの中でも新潟県の名物である「へぎそば」をご紹介します。

    そもそもへぎそばって何?普通のそばじゃないの?

    皆さんは「へぎそば」という名前を聞いたことがあるでしょうか?筆者は新潟出身なのでかなり身近に接していましたが、他の県の皆さんは軽く耳にした程度かもしれませんね。それでは、へぎそばとは一体なんなのかを紹介していきましょう。

    「へぎ」って何?

    先ずはへぎそばの「へぎ」って何なのかが気になるのではないでしょうか。と、いうわけでここでは「へぎ」の説明から、へぎそばの発祥についてお話していきましょう。

    へぎとは入れ物の事

    へぎそばの「へぎ」とは入れ物を指します。

    木片を剥ぐ、の剥ぐが訛って「へぐ」となりそこから「へぎ」になりました。へぎは漢字で「片木」と書き、そばを入れるへぎという名の四角い器の事を指します。元々は、木片を剥いでその上にそばを置いていたことから名づけられたとも言われています。提供する時は、へぎが普通のそばを盛るセイロより大きめなため、3、4人前が盛られて出てくる事が多く、みんなでつついて食べるという習慣があります。

    へぎそばってどんなもの?

    それではへぎの器に盛られていれば、すべてのそばがへぎそばになるのかと言えばそれは間違いです。へぎそばにはもう一つ大きな特徴があり、そば粉の他につなぎとして海藻の「布海苔」が使われていることが挙げられます。通常、つなぎに使われるのは小麦粉が多いですがこの布海苔を使うことでコシが生まれることにより、これももう一つの特徴である独特の盛り方を実現できるようになります。見た目は少し緑ががっていて、普通のそばとは見た目からも違いがわかります。

    何故布海苔を使うの?独特の盛り方って?

    布海苔って何?

    それでは何故、海藻をつなぎに使ったのでしょうか?新潟におけるそば粉の産地が魚沼市というところで、魚沼は織物の生産も盛んでした。織物を生産する際に使われていたのが布の糊、つまり布糊でした。布海苔とも呼ばれ、沢山獲ることが出来たため、それを何か他の物にも使えないかということから生まれたのが布海苔をつなぎに使ったそばだったのです。

    独特の盛り方「手振りそば」の誕生

    このような経緯で生まれた布海苔そばを、へぎに美しく盛り付けるため、織物文化の影響から糸をまとめるような波型に並べたものがへぎそばの特徴の一つとなりました。はじめてへぎそばを見た人は、その独特の盛り方にびっくりすると思います。一口で食べられるサイズ感で美しい波型が見た目にも奇麗で、普通のそばでこれをしようとするとすぐに型崩れしてしまって出来ませんでした。布海苔そば独特のこしのある麺だったからこそ成しえた盛り付けだったのです。

    へぎそばのお味は?

    それではへぎそばはどんな味がするのでしょうか?見た目や味、美味しい食べ方などの面から迫ってみましょう。

    へぎそばの風味

    普通のそばでは使われない布海苔を利用したへぎそばのお味はどのようなものなのか、その食感や味をご紹介します。

    見た目は?

    へぎそばの見た目は、その独特の盛り方もさることながら、薄い緑色も特徴です。海藻が練りこまれているので、白というよりはヒスイ色といったところでしょうか。奇麗な透き通った緑色が食欲をそそります。

    海藻の味がするの?

    味はやはり海藻が入っているので少々独特の風味があります。THEそば、を想像して食べてしまうとちょっと面食らうかもしれません。しかし、香りも良くさっぱりとした味わいになっています。布海苔のおかげでコシが強く、シコシコと噛み応えのある食感がやみつきになります。実は筆者はそばが苦手なのですが、この布海苔そばの味は好きで沢山食べることが出来ました。そばが苦手な人にも挑戦してみてもらいたい一品です。

    薬味が変わっています

    このそば、薬味も変わっていて発祥の魚沼ではワサビが獲れなかったため、ネギやからしを薬味にしていました。最近ではワサビも一緒に出してくれる店舗が多くなりましたが、今でも一緒にネギやからしが提供されます。

    そばのお供は?お酒のあてにも、〆にもいけます。

    それでは最後にそばと共に美味しくいただけるものをご紹介。

    天ぷら

    へぎそばにも天ぷらはとても良く合います。特に、そばの風味を生かすため、あっさり目のつゆが多いので天ぷらをつゆにつけた時に染み出る油が旨味となってそばの美味しさを一層引き立ててくれます。

    お酒

    「そば肴」とも呼ばれるほどお酒と良く合うへぎそば。新潟と言えば美味しい日本酒が沢山あるのでそばと日本酒でしっぽり吞めることうけあいです。そばも日本酒も新潟の美味しいお水を使っているので両者の相性がいいのは当然とも言えそうです。

    まとめ

    さて、ここまで新潟名物「へぎそば」についてご紹介してまいりましたがいかがでしたでしょうか?地元の名産を取り入れ生み出された独自のそばは、そば好きだけでなくそばが少し苦手という方にも美味しく味わって頂けるのではないかと思います。記事を執筆しているうちに筆者も地元新潟のへぎそばを久しぶりに食べたくなってしまいました。あの、つるつるシコシコの食感は忘れることのできない、懐かしく美味しい味です。近年へぎそばは新潟だけではなく、様々な場所で食べる事が出来るようになったので見かけた際には、絶対に損はさせませんので是非一度食べてみてくださいね。

  • 富山の白えびバーガーを知っていますか?

    富山の白えびバーガーを知っていますか?

    エビと聞いて皆さんはどのようなものを想像しますか?


    赤い甲殻類で立派なハサミ、かわいらしいつぶらな瞳。そのフォルムはなかなか個性的。そんなエビさんはお料理としても万能で、天ぷら、エビフライ、焼いてそのままや、お刺身にもなりますし、すり身にしておせんべいなどにもなりますね。
    今回は、そんなエビの中でも富山湾の宝石とも言われる「白えび」で作られた「白えびバーガー」をご紹介します。近年TVなどでも取り上げられるようになった注目の一品です。

    富山湾の宝石白えびってどんなもの?

    エビといえば赤く大きなものをイメージしますが、今回紹介するエビは「白えび」です。
    それでは、「白えび」とその白えびを使った「白えびバーガー」についてご紹介していきましょう。

    先ずは白えびを掘り下げよう

    白えびってそもそもなに?

    それでは先ず、白えびについて掘り下げていきましょう。

    白えびとは、日本海近郊に広く生息している奇麗に透き通ったピンク色の身が特徴の体長約6cmの小粒なエビです。しかし、漁として成り立つほどの漁獲高があるのは富山湾のみで4月の解禁から最盛期を迎える夏場までが旬で、11月頃まで獲ることが出来ます。ホタルイカと並んで「富山のさかな」として特産品として有名です。因みに、白えびの本来の呼び方はシラエビ。シロエビというクルマエビ科のエビが存在していて、富山の白えびはオキエビ科のものです。獲ったばっかりですと、透き通って淡いピンク色で、陽の光が反射するとキラキラとかがやくことから「富山湾の宝石」とも呼ばれていて、時間がたつとその名の通り白くなります。

    白えびとは、日本海近郊に広く生息している奇麗に透き通ったピンク色の身が特徴の体長約6cmの小粒なエビです。しかし、漁として成り立つほどの漁獲高があるのは富山湾のみで4月の解禁から最盛期を迎える夏場までが旬で、11月頃まで獲ることが出来ます。ホタルイカと並んで「富山のさかな」として特産品として有名です。因みに、白えびの本来の呼び方はシラエビ。シロエビというクルマエビ科のエビが存在していて、富山の白えびはオキエビ科のものです。獲ったばっかりですと、透き通って淡いピンク色で、陽の光が反射するとキラキラとかがやくことから「富山湾の宝石」とも呼ばれていて、時間がたつとその名の通り白くなります。

    白えびはどうやって食べるの?

    白えびは鮮度が落ちてしまうのが早いために、すぐに天日干しなどの加工をされるのが主流で、昔は吸い物や出汁での利用が主たる使い道でした。現在は冷凍技術や流通の利便性からそのままお刺身などでも頂けるようになりました。小エビながら詰まった身がぷりっぷりでその歯ごたえの良さから、お刺身はもとよりかき揚げやおせんべい、お菓子などにも加工されています。小ぶりなので、殻が付いたままでも美味しく頂けるので香ばしさを存分に味わうことが出来るのも特徴です。

    そんな白えびを使った新しいグルメ

    白えびグルメ

    そんな白えびは富山の名産なので、富山県内で様々な形で美味しく食べることが出来ます。お刺身やかき揚げ丼、お寿司として提供されることが多いですが、近年話題となりつつあるのが今回の主役「白えびバーガー」です。お刺身やかき揚げ丼となればそのお値段は1,500円から2,000円はしますし、料亭や旅館で食べる機会がほとんどでしょう。しかし、「白えびバーガー」は富山県射水市の道の駅のファーストフードコーナー等で食べることが出来るのでアクセスも簡単で、日帰りなどでも気軽に立ち寄ることが出来ます。

    白えびバーガーってどんなもの?

    それではそんな富山湾の宝石を使った白えびバーガーとはどんなものなのか、その発祥地やお味など、詳しく見ていきましょう。

    腹持ちのいい白えびバーガー

    発祥の地は?

    白えびバーガーの発祥は、「道の駅カモンパーク新湊」です。お手軽に白えびを食べられることから、TV番組などにも多数取り上げられ、白えびバーガーを食べるために訪れる人も多かったとか。旅行の途中で立ち寄る事も出来て便利ですね。

    おススメの時間

    先ずは注意したいのが白えびバーガーを注文する時間帯です。道の駅で食べる場合おススメなのが開店直後です。開店してすぐですと、揚げたてのさっくさくなかき揚げ入りのバーガーを食べることが出来るので一番美味しく食べる事が出来るのです。開店中であればいつでも食べることが出来ますが、せっかくなら出来立てを頂きたいものですね。その後になると作り置きの物となるようですが、「冷めてもおいしい」という意見も耳にするので心配はいりません。

    どんなお味?

    肝心のお味についてお話していきましょう。サクサクのかき揚げと千切りキャベツが美味しそうなバンズに挟まっていて、見た目にもボリューミー。白えびのかき揚げははみ出るほど挟まっています。一口食べると、美味しいパンと、ちょっぴり甘めの自家製のタルタル系特製マヨネーズがさっぱりした味わいです。白えびはプリプリ食感で甘くて上品な味わい。白えびの香ばしさで噛めば噛むほど美味しさが溢れます。少し冷めると油を感じにくいかもしれません。キャベツや特製マヨネーズとの相性が抜群の一品となっています。ワサビ風味の白えびバーガーワサビ味もあり、さらに大人の味わいを堪能することもできます。バーガーとはいえ、その大き目なボリュームでしっかりお腹が膨れることでしょう。現在では道の駅だけではなく、オリジナルの白えびバーガーを提供する店舗も増えつつあります。

    まとめ

    さて、いかがでしたでしょうか?今回は富山名物になりつつある「白えびバーガー」を紹介してみました。富山湾の宝石、白えびを惜しむことなく大きなかき揚げにしてサクサク食感と甘い美味しさを提供する白えびバーガー、食べてみたくなってきたのではないのでしょうか?美味しい白えびを、サクサク食感のかき揚げにして、シャキシャキキャベツと特製マヨネーズで合わせてお手軽に食べられる白えびバーガー、一度は食べてみたい魅力的な一品ですね。時折都内でも期間限定のコラボショップなどが出店しているようですが、なかなかお目にかかれません。富山にお出かけの際は是非食べてみてくださいね。

  • ネクストブレイク必見!マリトッツォの次のイタリアンスイーツはこれだ!

    ネクストブレイク必見!マリトッツォの次のイタリアンスイーツはこれだ!

    2021年に一大ブームを巻き起こした「マリトッツォ」をきっかけに、今「イタリアンスイーツ」が注目を集めているのを知っていますか?

    イタリアスイーツは食べ飽きない美味しさがあるだけでなく、見た目が可愛く、写真映えもすることからネクストブレイク必須!

    そんな魅力溢れるイタリアスイーツについてご紹介いたします。

    イタリアンスイーツって?

    歴史のあるイタリアンスイーツは、アラブやギリシャ、ドイツなど隣国からの影響を受けながら進化を遂げてきました。

    領土が南北に細長いイタリアは、地方それぞれに特色があり、風土や特産物、歴史に基づいた由来がスイーツに影響しています。

    粉の味わいを大事にした焼き菓子が豊富で、イタリア各地で収穫された果物やナッツなどの材料をたっぷりと使っているのが特徴です。

    日本では、1990年代に一大ブームを巻き起こした「ティラミス」、1993年頃からは「パンナコッタ」などが広い世代で人気を誇っています。

    取り入れたい!イタリアンスイーツ

    ここからは、ネクストブレイク必須なイタリアンスイーツを8種類ご紹介いたします。

    カッサータ

    イタリアの伝統的なスイーツ。

    シチリア島発祥のアイスケーキです。

    ドライフルーツやナッツ、オレンジピールなどをチーズクリームにたっぷり混ぜ込んでいます。

    その後ドーム状に冷やして固め、パンやフルーツでデコレーションします。

    材料を混ぜて冷やし固めるだけなのに絶品!

    見た目もとてもかわいらしいですよね。

    おもてなしのデザートとして人気を集めており、最近ではコンビニでも販売されて注目されています。

    スフォリアテッラ

    イタリアスイーツブームを作った内の1つと言えるスイーツです。

    「スフォリアテッラ」または「スフォッリャテッラ (sfogliatella)」は、イタリア、ナポリ地方で名物の焼き菓子。

    イタリア語で”ひだを何枚も重ねた”という意味を持っています。

    ひだが何層もあるパイ状の生地の中に、リコッタチーズ、カスタードクリームやアーモンドクリーム等を入れ、オーブンで焼き上げます。

    スフォリアテッラは、17世紀の修道院で生まれました。

    修道女が、牛乳で煮たセモリナ粉のお粥の残り物にドライフルーツやリキュールを加えてパイ生地に包んで焼いたのがその起源です。

    アマルフィの修道院で誕生したスフォリアテッラは、19世紀に入ってからナポリの料理人がそのレシピを手に入れたことによって人々に知られることになりました。

    見た目はパイ生地を使ったペストリーのようですが、焼きたてを一口かじってみるとそのパリパリッとした食感に驚くこと間違いなし!

    カンノーリ

    「カンノーリ(複数形)」または「カンノーロ(単数形)」とは、「小さな筒」という意味を持つイタリアの国民的なスイーツです。

    発祥は、イタリアの西南、地中海に浮かぶシチリア島。

    小麦粉と砂糖、卵などを練って生地をまとめ、薄く伸ばしたものを金属の棒に巻き付けて、じっくり低温で揚げています。

    カカオパウダーやシナモン、マルサラ酒などで風味をつける店も多いです。

    その生地を筒状にし、リコッタチーズで作ったクリームを詰めています。

    朝食やおやつなどによく用いられるスイーツです。

    ズコットケーキ

    「ズコット」は、半球型のスポンジの中にクリームやセミフレッド、フルーツをたっぷり詰めたスイーツです。

    スポンジケーキを使用しないドーム型のケーキを指す場合もあります。

    ルネサンス期にトスカーナ地方のフィレンツェで生まれた伝統的なお菓子で、特徴的な丸い形は教会のドーム型の屋根を表したものといわれています。

    ボリュームたっぷりでインパクトも抜群。

    昨今のトレンドは、クリームやフルーツがたっぷりの溢れるようなボリュームもポイントなため、注目集めること間違いなしのスイーツです。

    パンネトーネ(パネットーネ)

    「パネトーネ」(パネットーネともいいます)は、ミラノ発祥のイタリアの伝統菓子です。

    卵をたっぷりと使った生地に、小麦粉とパネットーネ種という酵母を加え「発酵させて生地を休ませる」という工程を繰り返して作るため、大変手間がかかります。

    できあがった生地にレーズンやオレンジピール、レモン、プラムなどのドライフルーツをラム酒に漬けたものを生地に練り込んで、ドーム型に焼き上げればできあがり。

    食感はやわらかいパン菓子のようですが、ほんのりラム酒の香りが広がります。

    またドライフルーツは日を追うごとに味が変化していくので、その変化を楽しむのもパネトーネの醍醐味なんだそうです。

    最近は、イタリアでもパン屋さんで買うのが一般的になっているようで、日本でもお菓子屋さんやパン屋さんなどでも取り扱いが増えています。

    パンネトーネをクリスマスに?

    イタリアではクリスマス4週間前に、イエス様の降誕を待ち望む「待降節期間」があり、その期間に1日3食そしておやつにまで食べる習慣があるそうです。

    そのため、友人や親せきに配るために、それぞれの家庭で作られる手作り菓子として広く知られています。

    使うフルーツなどもご家庭によって様々で、いろいろなパネトーネを食べ比べしているのだとか。

    カントゥッチーニ

    カントゥッチーニは、トスカーナ・プラート伝統のお菓子。

    アーモンド入りの堅焼きビスケットで、日本では「ビスコッティ」と呼ばれることの方が多いようです。

    素朴で深い味わいで、優しい甘さのため飽きません。

    カントゥッチーニの中には歯が立たないほど固いものもあり、エスプレッソやデザートワインに浸して柔らかくなったものを食べることが多いそうです。

    食後のデザートによく用いられるスイーツです。

    ザバイオーネ

    「ザバイオーネ」はピエモンテの名物デザートです。

    卵黄に砂糖を加えて泡立て、あたためながら、シェリー酒、白ワインなどの洋酒を少しずつ加えて煮詰めた、甘い大人のクリーム菓子です。

    お酒が苦手な方や小さなお子様には牛乳を使うこともあります。

    カスタードのような見た目のクリーム菓子ですが、デザートとしてそのまま食べられます。

    また、洋菓子用のソースとしてティラミスなどのケーキに用いられたり、クッキーなど焼き菓子と一緒に食べたりと、用途は様々です。

    グラニータ

    「グラニータ」は別名「イタリア版かき氷」。

    シチリア発祥の氷菓で、フルーツ・コーヒー・ナッツ類などで味付けされたシロップを凍らせてから砕いて作っています。

    日本ではジェラートの方が有名なのであまり知られていませんが、実はイタリア全土で食べられている有名スイーツです。

    また、グラニータの味付けは地域によって異なっており、ジェラートのように滑らかなものから、かき氷に近いシャリシャリしたものまであります。

    グラニータはシロップとフレーバーを混ぜて作りますが、その種類は数多くあります。

    王道はレモン・オレンジ・イチゴなどですが、他にもコーヒー・ジャスミン・ミントなどや、アーモンドやピスタチオといったナッツ類が使われることも多いです。

    このように、個性豊かなフレーバーが楽しめるのも、グラニータの魅力です。

    夏の暑い時期には、朝食時にもグラニータが食べられています。

    シチリアでは朝食にはコーヒーとパンを食べることが一般的ですが、夏の暑い時期にはコーヒーの代わりに冷たいグラニータが好まれているそうです。

    グラニータの名前の由来

    「グラニータ」はイタリア語で「粒上にする」という意味の「Granire(グラニーレ)」が由来しているといわれています。

    名前の通り、シャーベットやジェラートに比べると、シャリシャリした粒上の食感を楽しむことができます。

    フレンチの「グラニテ」との違い

    フランス料理には、「グラニテ(Granité)」と呼ばれるグラニータと似ている氷菓があります。

    こちらはグラニータをもとに作られたフランスのスイーツで、主にコース料理の料理間の口直しのために出されます。

    スイーツではあるものの、目的が口直しであるため、甘みが抑えられているのが特徴となっています。

    まとめ

    いかがでしたでしょうか。

    1つでも気になるイタリアンスイーツがあれば、ぜひ食べてみてください。

    今回ご紹介したもの以外にもまだまだ沢山のイタリアンスイーツがありますので、ぜひ一度調べてみてください。

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