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  • 賠償責任が起きた飲食店が頼るべき保険とは?!

    賠償責任が起きた飲食店が頼るべき保険とは?!

    『賠償責任?そんなのうちのお店には関係ないよ』
    そう思っているオーナー様も多いのではないでしょうか?

    今回は、

    ①意外と他人事ではない賠償責任について
    ②実際に賠償責任が起きた時に頼るべき保険

    についてお伝えします。

    この記事を読んで、『もしも』の時に困らない万全の準備をしましょう!

    賠償責任の種類

    まず、賠償責任と言えば何が浮かぶでしょうか?

    ぱっと浮かぶのは、食中毒や衣類を汚してしまったケースかと思います。
    しかし、賠償責任には、私たちが知っているよりも多くのケースが含まれています。

    実際に、どこまでが賠償責任として含まれているのか深堀していきましょう。

    施設賠償責任保険

    施設賠償責任保険とは、たとえば
    飲食店を経営していて、そこに入店しようとしたお客様がお店の看板でけがを負ってしまい、
    賠償金を請求された時に補償をしてもらえる保険です。

    上記のような具体例をみると、そのうちうちの店で起こるかもしれないな、とあまり他人事ではないことに感じられると思います。

    施設賠償責任保険では、下記の5つを補償すると定義づけられています。

    ・施設そのものの安全性
    ・施設管理における不備
    ・施設の構造上にあった欠陥
    ・施設の用法に伴う仕事を遂行したことによる対人事故(対人賠償)
    ・対物事故で損害賠償責任にかかる費用

    つまり、施設側の責任で起こった事故の起訴・賠償などに関する費用全般が補償される保険です。

    生産物賠償責任保険(PL法)

    生産物賠償責任保険は、生産物や生産販売者が行った仕事において生じた欠陥がお客様に損害を与えた際に、賠償責任を代行してくれる保険です。

    そしてPL保険は、「PL法」に基づいて設けられている保険です。

    PL法の正式名称は、「製造物責任法」といい、製造・販売した商品・サービスの欠陥によって、誰かの身体や財産、生命に侵害を与えてしまった場合に、製造業者等が損害賠償責任を負うべきと定めた法律です。

    PL法が製造物・生産物に関わってくる重要な法律ということが分かります。ですので、製品やサービスの販売を行っている店舗や、ものを生産・製造している団体や企業、まさにピッタリの保険です。

    PL保険について詳しく書かれている記事もあわせてご確認ください!

    PL保険について詳しくはこちら

     

    借家人賠償責任保険

    借家人賠償とは、偶然の事故で借りている部屋に損害を与えてしまった際に、部屋の持ち主である大家さんに対する損害を賠償するということです。

    借家人賠償責任保険で補償されるのは

    「火災、破裂・爆発、水ぬれ」などを起こしたときなので、それ以外の場合や故意の事故などは補償されないものになっています。

    人格権侵害賠償責任保険

    人格権損害賠償責任保険とは、

    ・不当な身体の拘束による自由の損害または名誉棄損
    ・口頭、文書、映像、図面その他これらに類する表示行為による名誉棄損・プライバシーの侵害

    上記のいずれかに該当する不当な行為によって、

    法律上の賠償責任を負った場合に補償される保険です。

    受託者賠償責任保険

    お店がお客様から預かった受託物を、保管もしくは管理している間に

    誤って壊したり、汚したり、紛失したり、または盗まれたりして、預けた人に元の状態では返還できなくなった際に法律上の損害賠償責任を負担することによって被る損害が起きた場合の保険です。

    実際どんな事例があるの?

    ここまで、どのような保険の種類があるかについてお知らせしてきました。

    ここからは、実際にどのような事故が保険の対象に当たるのか

    事例をあげてみていきましょう!

    施設賠償責任保険の事例

    ・廊下を水拭きした際に雑巾の絞り方があまく滑りやすくなっており、 お客様が転倒した。

    ・店舗内で水漏れし、階下の店舗に影響を与えた。

    ・従業員が誤って味噌汁をこぼし、お客様の衣服を汚しやけどを負わせた。

    生産物賠償責任保険の事例

    ・イベントにて提供したサンドイッチによる食中毒。

    ・提供した焼き鳥によるカンピロバクター食中毒。

    ・事前に甲殻類アレルギーの申告があったが、提供した料理の食材にエビが混入していたためアレルギー症状を発症した。

    ・提供したカツオによるアニサキス症。

    借家人賠償責任補償の事例

    ・タバコの火の不始末でボヤが起きて、借りている部屋の一部が燃えてしまった。

    ・洗濯機の排水ホースが外れて水漏れした。

    ・横になってタバコを吸っていたら、眠ってしまい火事になった。

    人格権侵害賠償責任保険の事例

    ・無銭飲食が発生したが、その際、お客様を間違えて捕まえてしまい、相手の人格権を侵害してしまった。

    受託者賠償責任保険の事例

    ・お預かりしていたお客様の補聴器を紛失した。

    ・お客様から預かった靴が盗難にあった。

    保険について考えよう

    実際の事例を見てみると、他人事ではないんだということがよく分かります。

    大きな企業じゃないし個人経営者で細々と経営しているからといままで保険に加入していなかったという方には、必要な保険であるということがお分かり頂けたはずです。

    保険を比較したり、見直したりするいい機会かもしれません。

    ですので、最後に保険について考える時のポイントをご紹介します!

    保険の選び方のポイント

    ・保険対象外を知る!

    いくら保険に入ったからといって全ての事案に対して保険金が下りるわけではありません。
    故意や重度の過失は保険対象外となることが多いです。

    例えば、

    ①故意にお客様へ飲み物をこぼした
    ②冷蔵庫のスイッチを入れ忘れて、食材が痛んだ
    ③痛んだ食材をそのまま使用し、食中毒が起こった
    ④従業員の車が店舗の入り口にぶつかり、休業となった

    トラブルの原因が故意、または過失だと判断された場合は補償対象外になることを頭に入れて保険選びをしましょう。

    ・免責金額と保険金の限度額の確認!

    免責金額とは、トラブルが起きた際に自分で負担する金額のことです。

    例えば、保険金100万円、免責金額10万円の保険に加入した場合、トラブルでの損害金額が10万円を超えないと保険金が支払われない仕組みになっています。

    月々の保険料の確認も大切です。

    保険料が安いものだと、月々の支払いは軽くすみますが
    いざという時に支払われる保険金も少ないです。

    もちろん月々の出費と天秤にかけて考えることも大切ですが、
    最も大事なのは損害が出た時に今の保険でどのくらいカバーができるのか、ということです。

    保険加入時は各保険をよく調べて検討し、自分のお店に合った保険を選びましょう。

    まとめ

    飲食店を開業する時、経営する時にチェックしておくべき
    賠償責任に対して自分のお店を守ってくれる賠償責任保険。

    今回の記事ではどのような賠償責任保険があるのか例をあげながらご紹介しました。

    いつ、どんなトラブルが舞い込んできてもスムーズに対応できるような準備・心構えをしておくだけで、実際に何かトラブルが起きた時にも落ち着いて対処できます。

    なによりも保険は、トラブルが発生した時に、お店や従業員を守ってくれる存在でもあります。

    自分のお店にはどのような保険が必要なのか考えるときに、この記事が参考になれば幸いです。

    また、テンポスでは飲食店専用の保険のご案内もしております。

    1度専門家に相談して保険を決めると心強いです。

    最適なプランをまずは知るところから始めましょう!

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